2008年10月31日金曜日

空腹と味噌カツ

先日、口とお尻からカメラを突っ込まれた話を書いた。毎年恒例の自分なりの人間ドックのつもりだ。あとは近いうちに肺のCT検査をして、先日の血液検査と腫瘍マーカーの結果を聞いて一丁上がりだ。

口とお尻を撮影された日。当然空腹だ。なんてったって、前日の夜遅い時間から水しか飲めないし、当日は朝から大腸検査用に、全部出しているのだから、体重の割に感覚的にはカラッポ気分。

検査が終わったのは午後2時過ぎだったか。とにかく空腹。今回は小さいポリープも無かったので、気分は爽快。おまけに例の強力鎮静剤の作用が残っていてフワフワしている。

私が行くクリニックは、銀座1丁目、京橋の近く。昼間の銀座、それも1丁目付近は、私には普段用事のないエリアだが、このクリニックに行くときは、終了後に必ず「つばめグリル」に行くことにしていた。

行くことにしていた、と過去形で書いたのは、今回、こつぜんと店が無くなっていたから。ビルごと無くなっている。近くの交番で暇そうにしていた初老のおまわりさんにも確認した。

「つばめグリルがないんですけど・・・」

「あのビル、建て替えるみたいだよ」

見れば分かるのに、あえて交番に確認に行くほど私のショックは大きい。

その日の朝から空腹と闘いながら、「つばめ風ハンブルグステーキ」と「自家製ハムソーセージ盛り合わせ」をライス大盛りでビールとともにドカ食いしようと思っていたのに、恒例の計画が頓挫したのだから、まさに路頭に迷ってしまった感覚。

呆然と次なる計画を練ろうにも、鎮静剤の副作用で思いつかない。漫然と銀座中心部にむかってさまよいながら歩く。

洋食の老舗「煉瓦亭」を発見。でもランチタイム終了で閉まっている。わけの分からない中華屋でラーメンにチャーハンでは、この空腹が許してくれなさそうだ。もっとガッツリした食事がしたい!

結局、4丁目交差点まで来てしまった。3時近く、気の効いた店は閉まっている時間だ。

この時、ガッツリ系の食事ができる店の存在を思い出した。歌舞伎座側に向かって少し行ったところに名古屋味噌カツ専門店の「矢場とん」があるはずだ。

東京では入ったことがないが、名古屋に行く用事があるときには、アチコチ味噌カツを食べ歩く私だ。銀座に矢場とんがあるという知識だけは持ちあわせていた。

迷わず店を発見。まずは生ビール。つまみに特製土手煮をもらう。少し甘さが強いが生ビールが一気に無くなる。さて肝心の味噌カツだ。もともと、八丁味噌仕立ての土手鍋にカツを突っ込んで食べたらうまかったというのが、味噌カツの起源だ。やはりビールに合う。

鹿児島産黒豚鉄板とんかつとかいう大げさな一品を注文。やはり甘みがやや強めだが、スペシャルジャンクフードとして、食べていて楽しい味だ。ジュージューの鉄板につけ合わせのキャベツが敷いてあり、その上に味噌カツがでーんと鎮座している。最後までアツアツでおいしい。

キャベツが熱でシナシナと温かくなってしまうのは好みではないが、カツ自体が主役だから仕方ない。

総合的な感想は、朝から何も食べていない日の午後3時に食べるには最高といったところか。

味噌カツごときの話で、こんな分量の文字数を読んでもらってスイマセン・・・。

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