(昨日の続き)
今日は食べ物の話。
万座ビーチリゾート2日目の夜。この日3回の潜水とサウナの入りすぎで外出する気にならず、かといってホテル直営居酒屋に行くのも面倒なので、ホテル内の日本食レストランで呑むことにした。
車で5分も行けば安い居酒屋があるのに、ホテルのレストランを使うなんて富豪だと思う。随分小さいことを主張する富豪だ・・・。
富豪には欠かせない刺身盛り合わせを注文する。
さすがに一人だと量が多い。シャコ貝、海ぶどう、イカあたりが地元産だろうか。ウニとか甘エビは沖縄でわざわざ食べても仕方ないが、濃いめの泡盛には良いつまみになる。
琉球珍味5点盛りがやってきた。定番のミミガーや豆腐ようとかそのあたりだ。飲酒モード全開だ。
潜ってサウナに入って酒を呑む。平和な時間だ。インフル患者続出中の自宅に様子見の電話を入れる時だけ深刻な声を出してみる。
電話を切ったあとはウヒョウヒョ言いながら泡盛三昧だ。3杯目あたりからほとんどロックになってしまうのだが、身体のためにグラスには水を数滴でも注ぐようにする。
酔ったついでにゴーヤチャンプルーを頼む。沖縄に行くようになって20年以上経つが、これが食べられるようになったのはここ10年ぐらいだ。でも、自分から積極的に注文することは5年に1度ぐらいだ。基本的にはまずい野菜だ。わざわざお金を出して食べたいものではない。
そうはいっても、沖縄にいると気候のせいか、気分のせいか、ついついゴーヤに目が行く。まずいはずなのに何故だか口に入れたくなる。
居酒屋ではなく、真っ当なホテルのゴーヤチャンプルーの味わいを試してみたかった。
結果は合格。ゴーヤのくせに美味しい。苦すぎず上品な味。ゴーヤをはじめ、その他の食材の質が上等なんだろうか。
でもゴーヤなんかをウマいと言ってしまう自分がイヤだ・・・。
その後、アグーのステーキを注文する。アグーとは沖縄地産の幻の豚の名前。この「幻の豚」、沖縄中のレストランや居酒屋で頻繁にメニューに載っている。
ちっとも「幻」ではない。ゴーヤチャンプルー並みにポピュラーだ。
偽証表示も多いのだろうが、さすがにホテルレストランだけあって、ジューシーで味の濃い肉質だった。ホンモノだと信じよう。
この2か月、ダイエット生活だったので麺類といえばコンニャクラーメンのみ。麺に対する飢餓感は相当なものだった。
大好物の沖縄そばを前にダイエットは当然中断。今回も結構食べた。
万座滞在中は、ダイビングの合間にわざわざクルマを飛ばして「恩納そば」へ。ソーキそばはまあまあだったが、豚足、すなわち「てびち」が臭みが強くて失格だった。
画像のそばは万座から那覇に向かう際に立ち寄った読谷村の人気店「花織そば」で食べた逸品。
ソーキとラフテー(三枚肉)が載って麺も昔ながらの縮れた太麺。単品で注文したテビチの味付けもさすが。コラーゲン太郎になれた。
那覇について壺屋へ。壺屋焼の陶房めぐり、というか販売店をウロウロめぐる。次の日から陶器まつりだとかで早くも割引交渉に応じてくれる。このエリアは少し裏道にそれると風情のある景色が残っていて散歩するには都合がいい。
那覇の夜は、老舗郷土料理店「うりずん」の姉妹店「ぱやお」へ。間違いのない味付けで安心。相変わらず酩酊。
ディープな商店街の中にある店だが、たまたまこの日は商店街でお祭り。威勢の良い掛け声や踊りの喧噪が店の中にも漏れ入ってきて楽しい。
ミーバイ(アカハタ)の刺身、田芋のてんぷら、紅芋てんぷら、もずくのてんぷら等々。その他定番珍味類で泡盛。
その後のナイトタイムはナイショ。
翌日は帰京する日だが、夕方便だったので、レンタカーで観光へ。この日、旭川ではドカ雪が降ったそうだが、那覇周辺はむんむん湿気の高い暑い日。気温は29度。見たことのない変なセミもへんてこな鳴き声で騒いでいる。
全国的に秋まっ盛りのこの時期、必死に鳴いているセミって、夏の間何してたんだろう。ちょっと間抜けだ。
バンコクやマニラのゴーゴーバーに夜中の3時頃出かけていって「なんでい、この店は女のコがいねえじゃないか・・」などとボヤいているような感じだ。
那覇からやや南下しながら東へ。世界遺産の「斎場御嶽(せーふぁうたき)」へ。琉球王朝時代もっとも格式の高かった聖地で当時の独特な信仰が色濃く感じられる場所。
ヒーリングスポットのような気配だ。なぜ世界遺産なのかはよく分からないが、それなりに神秘的な場所だった。
神秘よりも食欲だ。今日でダイエット中断旅行も終わりだと思うと沖縄そばのことばかり考えてしまう。
滞在中、たいしたドカ食いはしなかったし、潜水した日は結構食べてもカロリー消費も激しい。ここまで体重増加せずに過ごせた。炭水化物も揚げ物も食べたのに我ながら優秀だ。
問題はこの最終日だ。当然、潜水はしない、汗だくになりたくないから歩き回らずにドライブばかり。これで食べたらイヤでも太る。なのにホテルの朝食バイキングで既に食べ過ぎている。危険だ。
それなのに禁断のドカ食いをやってしまった。遅めの昼食として空港に向かう直前に人気店「うるくそば」へ。メニューを眺める。
本ソーキそばはデカい骨付き肉がトッピングされていてヨダレが出る。アグー肉そばはウマそうな豚の焼肉がそばの上に載っている。
悩む。
結論は当然両方注文だ。片方は麺を残して具だけをビールのつまみにしようと企む。企むところまではいい子チャンだったが、気付いたら2杯とも麺もスープもシレッと完食。
ダイエットすると胃が小さくなって少食になるとか言ってる人がいるが大ウソだと思う。コーラを飲みすぎると骨が溶けるという話と一緒だ。そんなヤツ見たことも聞いたこともない。
私の胃袋は小さくなっているはずもなく、2杯食べて満足はしたが、さほど満腹感は感じなかった。
夜帰宅して、ほとんど食べずに一杯ひっかけて寝る。
翌朝起きてから量った体重は、旅行出発日の朝より1キロだけのオーバーで済んだ。優秀だと思う。
最終日の失敗がなければ、ダイビング旅行中は体重が増加しないという実験結果が出た。まあ良しとしよう。
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