今年の夏は例年よりも身体がキツい。若い時よりはクーラーも弱めに使って、時にはクソ暑い中でも温かい飲み物を摂取しているのだがダルさが抜けない。
この夏は、ウナギ、馬肉、トロロあたりを意識して多めに食べている。ほぼ毎日、ローヤルゼリーとか高いユンケルなんかも飲んでいる。
なのにダルい。
そう考えると列挙してみた「元気になるはずのもの」はすべてマヤカシなんだろうか。そうは思いたくないのだが、そう思ってしまう。
逆に、それらのスタミナ源をまったく摂らずにいたら、今よりダルくなるのだろうか。そんなはずはない。
ということは、うなぎもトロロもユンケルもすべて「気のせい」という理屈になってしまう。実に困った問題だ。
水道橋に「京城苑」という焼肉屋さんがある。昔ながらの風情の店だが、なかなかウマい肉を食わせてくれるので時々出かける。
肉以外にも辛めのクッパとかニンニクとか元気になりそうなメニューをアレコレ頼んだ。画像のようにテーブルの上は赤色ばっかりである。
それでもエネルギーがわき上がってこない。唐辛子パワー、キムチパワーでも夏バテを退治できない。
別な日、俗に「蹴とばし」との異名を持つ元気の源・馬肉をしこたま食べようと銀座の「こじま屋」を訪ねた。この店は、桜鍋の店ではなく、あくまで馬の焼肉が中心だ。
刺身類も豊富なのがよい。新鮮な馬のレバ刺しは、甘味があってレバー特有のコクもしっかりあってオカワリしたほどだ。
店も洒落ていて、馬肉専門店というイメージとは異なり、若者がデートに使っても不自然ではない雰囲気。なによりも牛や豚より遙かに低カロリーという点も馬の魅力だ。
牛のレバ刺しが追放されてしまった以上、この手の店でレバ刺しの官能的な味わいを楽しむのが正しい「臓物食い」のたしなみだと思う。
頼んだモノが全部美味しかったのだが、翌朝、特別な生理反応が起きるわけでもなく、夏バテ解消とはいかなかった。
続いてはウナギだ。
7月にやたらめったらウナギを食べ続けた。そのせいで元気ハツラツになったわけでもないので、ウナギがスタミナ源だとは思わなくなったが、そんな些末なことを気にする私ではない。暑い季節だと少なくとも週に2~3回は鰻重の香りが脳裏をよぎる。
池袋にある「まんまる」というウナギ屋さんに立て続けに2回行った。ウマいもの不毛の地である池袋でフツーにおいしいウナギが食べられるだけで有難い。
珍しい各部位の串焼きも一本から注文できるし、ウナギのタタキとか揚げ物とか、結構豊富なメニューが特徴的だ。
蒲焼きも関西風と関東風の両方に対応しているし、ひつまぶしもあり、うな茶漬けもあり、ウナギ好きにはオアシスみたいな店だ。
問題はちゃちな居酒屋風の店の造りと、BGMに流れるビートルズだろう。ビートルズが嫌いなわけではない。ウナギで一献という気分の時に「ヘルプっ~!」とか歌われても嬉しくない。
まあ池袋だから仕方がない。
串を3本ほどもらって生ビールをグビグビ、白焼きが運ばれてきたら冷酒をクイクイ、最後に鰻重をワシワシかっ込む。
これで1時間ちょっとあれば充分。風情に乏しいというか、風情どころではない雰囲気は池袋だから我慢するしかないが、ひとりでホゲホゲしたいとか、せっかちにウナギで飲みたい時には使い勝手がいい店だと思う。
何を食べても元気が出ないとか言っている私だが、日々、こうしたメニューをがっついていることを思えば充分元気なんだろう。
まあいいか。
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