2015年1月23日金曜日

恵方巻きと結婚指輪


目くじらを立てるような話ではないが、近頃うっとうしいのが「恵方巻き」の習慣だ。

まさに猫も杓子もって感じで至極当然のように騒いでいる。東京に生まれ育った中年男としては、まるでピンとこない。違和感バリバリである。

関西方面の習慣であり、それすらもさほどポピュラーな習慣では無いと聞いたことがある。

一説によると、芸者さんが黒々とした太い物体を一気に頬張る姿をダンナ衆が下品な意味ではやし立てたのが発祥という話もあるらしい。

それが真実だったら、老いも若きも有り難がって神妙な顔して恵方巻きを頬張る姿は底抜けにマヌケである。

江戸前を看板に掲げる寿司屋まで時流に乗せられて恵方巻きをせっせと作っている。なんだかな~って感じである。

恵方巻きファンの人には不快な書きぶりでスイマセン。

近年妙に普及したハロウィンの意味不明なバカ騒ぎに似ている。ここ10年程度で一気に広まった感じだ。

虎視眈々と国民的行事?の座を狙っているようなコスッからい商魂に引っかかっているような気がしてイヤだ。

素直に楽しんだ方がいいのかもしれないが、アマノジャクオヤジとしてはブツブツ言いたくなる。こうやって偏屈街道まっしぐらの晩年を迎えるのだろうか。

なんだか自分が狭量な人間に思えてしまうが、ブツクサ野郎も世の中には必要だと思って開き直ることにする。

クリスマスやバレンタインなども似たようなもの。無節操な盛り上がりが嫌いだが、そうはいっても、私自身も今までさんざんオイシイ思いもしてきたからエラそうなことは言えない。

一連のイベント系だけでなく、考えてみれば、結構いろんなところで商業主義に踊らされたもっともらしい風習が存在する。

結婚指輪などその際たるものだろう。昔から男が指輪をはめている姿に違和感がある。あくまで個人的意見だがカッコ悪いと思う。

今の私が指輪をしたくても出来ない状況だからひがんでいるのではない。

有資格者?だった頃も一度も指輪などはめたことがない。結婚式で必要になった際も兄から借りた指輪でごまかした。

まあ、そんなにこだわるなら、そもそも西洋式の結婚式などやるなという話である。なんだかんだ言って結局私もテキトーである。

この国に結婚指輪の習慣が根付いたのは戦後の話だ。それも高度成長期あたりだというから、せいぜい50年程度の話。

その程度の浅い歴史なのに、いまや結婚指輪は絶対的存在のように扱われている。30年ぐらい前にどっかの業者がブチあげた「給料の3か月分」というCMのせいで、相場まで出来ちゃったみたいだ。

男がチャラチャラとアクセサリーなどするもんじゃないという感覚で生きてきたせいで、結婚指輪にまで異物感を覚えちゃう。他人の趣味嗜好に口を出すこと自体が野暮なのだろうが、何となく気になってしまう。

以前、知人の情けない話を聞いた。浮気の際に指輪を外したついでに紛失して家庭争議に発展したというマヌケな悲劇である。

騒動のそもそもの原因は何だろうか。浮気したことか。いや、指輪のせいである。指輪という余計なモノがトラブルを招いた。と、私は思う。

そんな話を聞くと、指輪イコール不吉なモノだと思えてくる。

まあ、こんなフシダラなことばかり書いていてはアチコチから叱られそうだ。

首輪をしていない犬が保健所に引っ張られていくように、指輪反対派の私も社会秩序崩壊幇助罪?で逮捕されないように気をつけよう。

2 件のコメント:

  1. いや今回のコラム、激しく同意です。僕は日本人の無原則なところは実は美質だと思っているのですが、あんまりあざといと鼻につく事もありますね。しかし何と言っても男がチャラチャラとしたアクセサリーをするもんじゃないって僕も同じ感覚。数年前、WBCで優勝した時に記念に金の指輪を作りましたってニュースを見た時はかなり引いてしまいました。

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  2. 道草人生さま

    共感いただき有難うございます!
    「日本人の無原則」は確かに利点ですが、せめて大元の趣旨とかに思いを馳せたいとは思います。

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