東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2016年12月19日月曜日
オシャレは厄介
中高年紳士のオシャレは「適度」が一番である。あまり頑張りすぎると痛々しいし、無頓着すぎるのも情けない。
まあ、そうはいっても「適度」は人それぞれ違う。裸足で紫の革靴を履いて金色の帽子をかぶっていても本人にとっては適度なオシャレに過ぎないかもしれないし、ネクタイを締めるだけで物凄くオシャレをした気分になる人もいる。
洒落心は人によってそれぞれだ。無地の濃紺のスーツだけを2~30着持つのもオシャレへのこだわりだし、色違いで同じ服ばかり揃えるのだってこだわりだ。
私自身、頑張ってオシャレに励むのは小っ恥ずかしいと思っているくせに、日々それなりに洒落心をアピールしている。
スーツの袖ボタンを多めに付ける程度のシャレっ気だが、正直に言えばこれだって仕立て屋さんが勧めてくれたことをさも自分のこだわりのようにしているだけだ。
以前にも書いたが、スーツ姿の場合、胸ポケットにチーフを突っ込んでおくだけで「身だしなみに気を使っている人」という演出効果がある。
それだけで地味なスーツでも感じは変わる。布きれ一枚で世間様から「ちゃんとしている人」と見てもらえれば儲けものである。
ネクタイやシャツ、スーツの組み合わせに悩むのが面倒だから、私が持っているのはプレーン系というかソリッド系?のものが多い。そのままだと地味すぎるから胸にポケットチーフを入れ始めたわけだ。
スーツもシャツも馴染みの仕立て屋さんに毎度同じ形で作ってもらう。オーダーメイドというと富豪っぽいが、今どきはデパートで売っている「中の上」ぐらいのスーツと同程度の予算でも作れる。
わざわざ生地見本を大量に持ってきてくれて、完成品は届けに来てくれるからラクチンだ。
既製品を買いたくても世の中には小さい服しか売っていないから困る。普通の店に行けば、試着室で自分のデブぶりに哀しい気分になる。ビッグサイズ専門店に行くのもちょっと切ない。
その点、オーダーで済ませちゃえばサイズの点で恥ずかしい思いをしないで済む。精神衛生上とても良いことである。
そういえば「ふるさと納税」の返礼品として全国で使える「スーツお仕立て券」を用意している自治体があった。そこにも寄付をして来年の夏物スーツを事実上タダで作ろうと企んでいる。
オーダースーツの場合、ボタンやら裏地を選ぶのがちょっとメンドーだ。実際にこの部分で変な洒落心を出して後悔することがある。裏地だから見えないと油断して変な生地を選んでしまう。
これってオーダーなんだぜ!というつまらない見栄っぱり心理もあるのだろう。後になって人様に驚かれたりして自分でも気になってくる。
カッコつけて選んだものの、やり過ぎるとヨソ様からは「得体の知れない人」「怪しげな人」と思われかねない。ヘタすると「遊び人イメージ」につながる。
「遊び人イメージ」は女性が最も嫌う要素だとか。そんな印象を持たれてしまったら大損?である。
突き詰めれば、モテたいから凝ってみたのに逆にそれがモテない原因を作りだすという実にトンチンカンな事態につながるわけだ。
さてさて、以前、キャメル色のコートを作った際に、やはりヘタな洒落心を出して襟回りだけを違う色の素材にした。ワインレッドに近い色だったのだが、出来映えが気に入らずほとんど着ないで仕舞い込んでいた。
よく考えれば襟の色が気に入らないだけだから襟だけ付け替えればいいと気付き、さっそく仕立て屋さんにお願いした。
結果、ゲロ安価格でオーソドックスな生地に換えてくれたので今シーズンはちゃんと活躍してくれそうである。
でも、襟元の色がうまくおさまったら裏地の派手さが気になり始めた。黄色がテカテカしている。ロングコートだから歩くたびに「テカテカ黄色」がひらひらしている。
こんな生地を誰が選んだんだろう。私である。反省だ。
裏地も交換できるようなので、近いうちにオーソドックスな色の生地に換えてもらおうと思う。
結局、大改造しなきゃ着る気にならないようなものを注文してしまうあたりが、私のセンスの限界である。というかセンスが欠落しているのだろう。
やはりオシャレは苦手だ。かといって無関心になってもいけない。ダンディーな路線を目指したい私にとって厄介なテーマだ。
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