東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2019年3月1日金曜日
秘密
その昔、「書く仕事です」と自己紹介した際に“隠しごと”にひっかけて「秘密が多いんでしょうね」と切りかえされたことがある。
オヤジギャグだかダジャレだかよく分からないが、妙にゾワゾワした気分になった。
というわけで、今日は「隠しごと」「秘密」について書いてみる。
人間誰しも、大なり小なり秘密を抱えて生きている。小学生にもなれば隠しごとのひとつやふたつは出てくる。
私も学校のテストの結果が悪いと、テストがあったこと自体を親に隠していた。結構な頻度で知らん顔を決め込んだ。浅はかである。
不思議と親同士のつながりなどで簡単にバレる。結局、テストに関しては隠し通せたことは一度もなかった。
秘密とは暴かれてしまうのが宿命だ。バレちゃうのが基本だと思っていたほうが賢明だろう。
家庭人だった頃、奥さんじゃない人と旅行に行ったことがあったのだが、旅行会社の単純ミスで奥さん宛に詳細が送付されるという珍事件があった。
最悪である。マジで訴えようかと思ったほどだが、その旅行会社の担当者は私の小学校時代からの旧友だったので、そうもいかず、しぶしぶ自分の行動を反省した。
バレたのはその1回である。でも1回とゼロでは雲泥の差だ。旧友のミスがなければ聖人君子みたいな家庭人でいられたのに、その1回のせいでウソつきのレッテルは残ってしまう。
残念である。
まあ、そんな可愛い秘密はさておき、私も半世紀以上生きてきたから、シャレにならない秘密のひとつや二つぐらいはある。
こればかりは大げさじゃなく命がけで秘密にし続けなければならない。まさに墓場まで持っていくような話だ。
いや、墓場には先祖もいるだろうから、そっちに行ってからも油断は出来ない。そんな秘密を持ってしまったことは重荷だ。
秘密が多い人は精神的な負担が重いせいで心を病むこともあるらしい。私の場合、秘密は多くないから特に問題はない。
精神的な負担だけでなく、秘密の重荷のせいで肉体的にも弱る人がいるという研究結果もあるそうだ。
秘密を抱えたストレスのせいで重労働が出来なかったり、距離の感覚が狂ったりするんだとか。ホントだったら怖い話だ。
墓場まで持っていくような重い秘密は別として、噂話だったり、人の失敗談みたいな軽いネタなら、秘密の暴露合戦ほど楽しいものはない。
あの人はカツラだ。あのコは不倫している、実は寝ションベンしちゃった等々、あまり趣味のいい話ではないが、秘密は暴露されてこそ輝くのかもしれない!?。
ニーチェの格言にもその通りのものがあるそうだ。
「話題に窮したとき、自分の友人の秘密を暴露しない者はきわめて稀である」
まさに世の中の摂理みたいなものだろう。
ついでにどっかの誰かの格言をひとつ載せておく。
「酒はなにものをも発明しない。ただ秘密をしゃべるだけである」
要注意である。
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