東京出身。富豪になりたい中年男。幼稚園から高校まで私立一貫校に通い、大学卒業後、財務系マスコミ事業に従事。霞ヶ関担当記者、編集局長等を経て現在は副社長。適度に偏屈。スタイリッシュより地味で上質を求め、流行より伝統に心が動く。アマノジャクこそ美徳が信条。趣味は酒器集め、水中写真撮影、ひとり旅、葉巻、オヤジバンドではボーカル担当。ブログ更新は祭日以外の月曜、水曜、金曜。 ★★★スマホでご覧頂いている場合には画面下の「ウェブバージョンを表示」をクリックしてウェブ画面に飛ぶと下側右にカテゴリー別の過去掲載記事が表示されますので、そちらもご利用ください。
2019年7月1日月曜日
保守的か革新的か
自分のことは割と保守的な人間だと思っている、それが良いか悪いかは何とも言えない。
前例や常識にとらわれずに突っ走る勢いみたいな姿勢に欠けているという解釈も成り立つ。
ということで、邪道な食べ物にトライしてちょっと後悔した話を書く。
ウナギの串焼きにハニーブルーチーズがトッピングされている一品だ。保守的な人間なら間違いなく注文しない。
八丁堀にある「う福」という店で食べた。お店の名誉のために補足すると、こういう邪道系メニューはあくまで一部で、なかなかバラエティー豊かにウナギを楽しめる良い店だと思う。
鰻串が中心の店である。普通のタレ焼き、白焼きもキチンと美味しい。変化球メニューにはあまり興味は持たない私だが、あまりに突飛な一部のチャレンジングメニューを見ていたら、ついつい頼みたくなった。
こちらは鰻串にチーズをふりかけたように見えるが、実はチーズではない。なんとバターである。
さきほどのハニーブルーチーズとともに酔いがまわってきたタイミングでオーダーしてしまった。
味のほうは何ともビミョー。ウナギの味わいがどこかに行っちゃった感じ。
ウナギをありとあらゆる食べさせ方で提供しようという心意気はたいしたものだが、行き過ぎちゃうと「迷走」という次元になりかねない。
こちらの真ん中の梅トッピング串は美味しかった。そのほか山椒の身と一緒に焼き上げた串もウマかった。
うざくも普通に美味しかったし、まだまだ様々なメニューがあるから、近いうちにまた食べに行く予定だ。
新居から徒歩圏だし、ウナギストである私としては、これだけ風変わりなメニューのラインナップを見たら、ブツブツ言いながらもトライしてみたい。
伝統食であるウナギは長年かけて今の食べ方に落ち着いた。白焼きに蒲焼き、うざくにう巻あたりが結局のところ選抜されて生き残ってきた。
そのあたりに絞り込まれたのは単純にそうやって食べるのが間違いなくウマいからである。邪道系がなかなか入り込めないのには理由があるわけだ。
こちらは久しぶりに出かけた日本橋本町の老舗「大江戸」が誇る鰻重の「極上」である。数年前に比べてやたらと高価になってしまったから、気軽に食べられないし、若者には手が届かない一品と言える。
そういう意味では、すっかり高嶺の花になったウナギを安い値段で遊び心も加えて提供するさきほどの店の存在意義は大いにアリなのかもしれない。
でも、邪道は程度問題だと思う。行き過ぎると肝心の食材の特長が消えてしまう。その加減はなかなか難しいのだろう。
まあ、こういう話を結局どっちつかずの立ち位置で書く私はやはり保守的だと再認識した次第である。
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