2021年1月13日水曜日

熱海・古屋旅館 かに道楽

正月休みは能登のほうに一人旅の予定を立てていたが、わざわざ寒いところに行くのがイヤになって、娘を誘って熱海の温泉に浸かってきた。

 

子連れといえどもあまりショボい宿には泊まりたくない。コロナも厄介だから部屋に露天風呂が付いているほうが嬉しい、などとアレコレ探して選んだのが老舗の古屋旅館。

 



 

昔ながらの名旅館という風情である。変にモダンに進化したイマドキの旅館とは違って古典的な宿には一種独特の癒やし効果がある。

 

サービスも非常に丁寧、距離感の取り方が絶妙だったことが印象的だった。これといった特徴はないものの、部屋、食事、温泉の質、サービスともに高水準だった。

 

上質さも押しつけがましいと鼻につくが、さりげない感じだと心地よい。この宿の雰囲気はそんな感じ。昔のコーヒーのCMみたいだが、違いが分かる中高年向きだと思う。

 




 

部屋は三間続きでゆったり、露天風呂も眺めこそ無いものの、トロリとした源泉が引かれていて実に快適だった。

 

人が少なかったせいで大浴場も貸し切りに近い状態で楽しめた。ちょっと湯あたりしたぐらいだから泉質もハイレベルだと思う。

 






 

料理も奇をてらったものは無く、一品一品丁寧で繊細な仕上がり。正統派日本料理そのものだった。お椀も完璧な味わいで疲れた身体にじんわり染み渡った。

 

ウマい料理にウマい酒、泉質自慢の温泉も部屋で楽しめるわけだから極楽である。連れも娘だから気を遣わずにノンビリ過ごせた。

 

正統派の日本旅館は一種の文化ともいえるから、時にはちょっと贅沢な気分に浸るのも悪くない。

 

話は変わる。冬といえばカニだ。中国からの旅行者に占拠され続けていた銀座の「カニ道楽」もすっかり行きやすくなったので、機会があれば出かけている。


 



カニの身は水分だらけだからカロリーが思った以上に低いのも魅力だ。

 

クシャミやアクビをするだけで太る私のような中高年にとっては、体重を気にせずにガンガン食べられるから嬉しい。

 

かに道楽もコースで注文するお客さんが多いが、それだと揚げ物や炭水化物の魔の手から逃れることは出来ない。割高になってもアラカルトでカニ攻めをしたほうが体重調整の点では賢い。

 




 

刺身や茹でたものを中心に味比べをするのが私のいつものパターンだ。タラバやズワイをアレコレ頼んで、毛ガニは中型サイズは姿盛りで注文する。

 

ついついカニグラタンやカニコロッケといったデブ系一品料理も頼んでしまうのだが、そっちは同行者に大半を任せて私はカニばかりをほじくりまくって過ごす。

 




その昔、ダイエットのためだけに北海道に行き、やたらと激しく散歩に励み、食事はカニだけで過ごした経験もある。

 

常にデブ注意報、いや、デブ警報発令中の私にとっては、カニと付き合うことは太りやすい冬の大事なルーティンでもある。

 

今年もウダウダとそんな言い訳をしながらウマいものを食べていきたい。

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