2021年2月17日水曜日

銀座のクラブで夕飯を食べる

 大臣経験もあるような与党議員らの「夜の銀座騒動」のせいで、すっかり「銀座のクラブ」が悪者になってしまった。気の毒である。

 



 

コロナのせいですっかり顔を出さなくなった私だが、いまの窮状をみるに忍びなく、先日、某店をちらっと覗きに行ってきた。

 

今の銀座は飲食店の時短営業要請を反映して夕方早い時間から開けている店が多い。14時から開いている店があったという凄い話も聞く。

 

いまどきこの種の店が混雑しているはずもなく、キチンと感染対策をしている店なら昼時のラーメン屋や定食屋よりよほど安全だという見方も出来る。

 

で、17時過ぎ某店に行ってみた。当然、お客さんはいない。シラフだしなんだかシックリこない。空腹だったので銀座名物の「ミヤザワのサンドイッチ」を出前してもらう。

 




 

ミヤザワのサンドイッチは界隈で飲んでいるオジサマがたにとっては至高の逸品である。とくにタマゴサンドが絶品である。

 

この日はタマゴサンド、ツナサンド、そして禁断のエビフライサンドもミックスした。

 

エビフライサンドはタルタル人である私が悶絶する素晴らしい味がする。ありそうでない一品といえよう。

 

マッカランの水割りにも合うが、ついでに単品でカキフライ(タルタル付き!)も頼んでしまったので、お店をちょこっと応援するためにシャンパンの高くないヤツをオーダーしてしまった。

 

カキフライとエビフライサンドをつまみにシャンパンである。何とも素敵な組み合わせだ。

 



 

時にはこんな銀座の夜を味わうのも悪くない。例の議員センセイ達が糾弾されたのは、国民に自粛を要請する立場なのにウソまでついて銀座で深夜まで飲んでいたからである。

 

当たり前だが、銀座の店が悪いわけではない。実際、この日私が訪ねた店は20時で閉店である。一人で行ったわけだし、深夜までバカ騒ぎするはずもない。

 

とりあえずお上の言うことを聞いて真面目に踏ん張っている店まで害悪視するような風潮が強まってはいけないと思う。

 

昨年の春頃だったか、休業しないパチンコ屋が物凄いバッシングを受けた。補償も無い中で漫然と休業できなかったのは当然だろう。

 

それなのにパチンコ屋の前ではまるでデモ行進のようなケッタイな光景が繰り広げられた。拡声器で怒鳴りながら休業を求めた“自粛警察”の姿を覚えている。

 

ちなみに、東京、大阪など大都市のパチンコ屋では、結局これまでクラスターは発生していない。それが現実だ。

 

あの時のまさに国を挙げてのパチンコ屋バッシングなど今では誰も口にしない。まるで無かったような顔で知らんぷりである。

 

私はパチンコをやらないから特別思い入れはないのだが、パチンコ屋さんのオーナーだったらハラワタ煮えくりかえったはずだ。

 

先日ふらふら散歩に行った浅草のホッピー通りでは明るい時間から大勢の酔客がぎっしり詰め合って楽しそうに飲んでいた。

 

浅草に限らずあちこちの大衆酒場で早い時間にかなり混雑した状態でワイワイやっている情景を何度も目にした。

 

時短という作戦も分からなくはないが、現実はどうなんだろう。もともとギュウギュウに混まないような店にとっては単なる迷惑でしかない。

 

もちろん、未知のウイルスだから何でもかんでも自由というわけにはいかないだろうが、直接被害を受けている飲食業や接客前提の商売に携わっている人々は本当に気の毒だと思う。

 

客のいない銀座のクラブでサンドイッチをツマミながらそんなことを考える時間だった。

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