2024年12月4日水曜日

炊き込もう!

 

某日、綺麗なオネエサンと牡蠣を食べに行った。牡蠣もウナギと同様に男性が元気でいるために大事な食べ物である。寒い季節になると本能的に牡蠣をぶりぶり食べてぶりぶり元気になりたくなる。

 



自宅でも冬になるとヤケッパチみたいな牡蠣のパスタを自作する。レトルトパスタソースに牡蠣を別途加えるだけだが、一度に20個ほど牡蠣を投入して作るパスタは間違いなくウマい。

 

この日は銀座にある「かなわ」という牡蠣中心のメニューが揃う店。焼き牡蠣、牡蠣グラタンの他、変わり種みたいな牡蠣料理をあれこれ食べたのだが、私が一番気に入ったのは牡蠣ではなく鯛の炊き込みご飯である。

 

牡蠣を目的に行ったくせに牡蠣のことはほぼ記憶にない。上等な鯛めしをワシワシかっこんでいる時間が一番幸せだった。

 




 コメが大好きな私は当然のように炊き込みご飯も好きだ。釜飯も好きだ。ピラフも好きだ。リゾットもドリアも好きだ。チキンライスも握り飯も全部好きだ。

 

炊き込みご飯は一見すると地味でパンチが効いていないから若い頃はさほど嬉しくなかったが、正しく歳を重ねてくるにつれてアノ旨味をたっぷり含んだ滋味あふれる感じにワクワクしてしまう。

 

ダシと旨味。これって日本料理の真髄である。それが日本人の心であるコメにまとわりついて出てくるわけだから、まさにワンダフルジャパン!としか言いようがない。

 

その昔、北海道の安宿で1人用サイズの釜飯が出てきたことがある。小さい釜の中にはダシとコメ、そこに少々のタラコだけ。テキトーなツマミを肴に酒を飲みながら待っていたら30分ほどで炊きあがった。そこにバターをひとカケラ落として全体をかき混ぜて完成。ひとくち食べて悶絶した。やたらとウマかった。今でも忘れられない。

 

炊き込みメシのウマさって世間ではさほど話題にならないが、簡単に出来上がる割には凄まじく衝撃的な美味しさだと思う。日本人にとって当たり前過ぎて珍重?されていないが、その実力は世界遺産である日本料理の中でも特筆すべき存在だと感じる。

 

私も一応自炊の真似事をする。自分流の超簡単クッキングの基本は「包丁とまな板を使わない」というこだわりである。その条件の中でも実に手軽に簡単に仕上がるのが炊き込みご飯である。

 

この秋はキノコの炊き込みご飯にハマって何度も作った。「作った」という程の作業を必要としないことが有難い。作業といえばせいぜいキノコを手でむしるぐらいである。

 




2合のコメを炊飯器に入れる。水は少なめにするが絶対条件だ。目盛りでは1,5合あたりの分量で充分だ。そこに醤油、麺つゆ、みりん、酒をちょっとづつ追加。ここからがポイントで、そこに加えて粉末のお吸い物の素を2袋投入する。

 

ネットで見かけた作り方なのだが、どこのスーパーでも見かけるような「松茸風お吸い物」の粉末を使用する。で、ここにむしったエリンギ、ぶなしめじをどっさり投入して炊飯器の早炊きボタンを押すだけである。

 

大丈夫か?っていうほどの量のキノコ類を投入するのも大事だ。奴らは縮む。だから炊飯器のスイッチを押す前は水分が届かないぐらいのカサまでキノコが盛られていてもヘッチャラである。

 

炊きあがったら混ぜ合わせるだけ。ついでにゴマを投入するのもアリだ。茶碗によそったら小ねぎか、ちぎった大葉をテキトーに散らしても良い。たまたまイクラが冷蔵庫にあった時にトッピングに使ったら最高だった。

 


 

たったこれだけで実に美味しい炊き込みご飯が出来ちゃうわけだから炊飯器って素晴らしいと思う。この基本バージョンに鮭を加えるのもオススメだ。

 

鮭の切身を二切れほど用意してフライパンで軽く半生程度に焼く。焼いて剥がしやすくなった皮を捨てて、ついでに身肉をほぐしながらる目に付く骨を除去。それを上で書いたキノコ類たちと一緒に炊くだけである。

 

やはりキノコだけの時より旨味が強まる。よりゴージャス感も出る。色合いという点でもなんだか「キチンと料理したようなシロモノ」に仕上がる。ついでに自分がちゃんとした料理ができる人だと錯覚できてしまう。

 




普通の家庭なら小ねぎをカットするのもひと手間だが、我が家の場合、スーパーで売っているカット済みネギの小型パックを冷蔵庫に常備しているから手間はゼロだ。

 

このブログでは以前にも安直にタケノコご飯を作る話を書いたことがあるが(https://fugoh-kisya.blogspot.com/2022/06/blog-post_13.html)炊飯器一つでいっぱしの自炊気分に浸れることが、しがない?独身男にとっては結構幸せだったりする。

 

 

 

 

 

 







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