デブの元だとか言われて何かと敬遠されがちなのが炭水化物だ。よく知らないが、炭水化物は健康のために不可欠な要素だから嫌ってはいけない。
ウマいものって結局は炭水化物である。キャビアだフォアグラだ、トリュフだと言われても空腹だったらおにぎりのほうが美味しい。
ついに本日限りで閉館してしまう九段下のホテルグランドパレス。名残りを惜しんで今月は5回も出かけた。目的はもちろんピラフである。
名物のシャトーソースをビチャビチャかけて食べるピラフともオサラバである。本気で泣けるほど淋しい。
ホタテ貝柱、ビーフ、シーフードそれぞれのピラフである。別注も含めてソースは全てシャトーソースである。実に名残り惜しい。
オムライスもビーフシチューもすべてがすべて美味しかった。さらばだ!グラパレ。50年近くにわたって私をピラフで興奮させてくれて感謝である。
というわけで、炭水化物に話を戻す。
先日、何年かぶりに湯島にある「厳選洋食さくらい」に出かけた。ここは都内の洋食屋さんの中でもトップレベルだと思う。何を食べてもウマい。
メニューの多くがハーフサイズでも注文できるところが“散らかし食い”を得意とする私には嬉しい。
チキンドリアだ。ベシャメルソースが抜群の美味しさである。昔から“ベシャメラー”を自称する私だ。丁寧に仕上げられた正統派洋食にただただ悶絶。
ベシャメルソースの下にはトマト味のチキンライスである。これだけでも充分ウマい。そこに官能ソースをたっぷり乗せてオーブンで完成するわけだ。ヤバい味だ。
こちらはハーフサイズの鶏の照り焼き丼である。前半、中盤とコッテリ系、しっかり系の料理をいくつも食べると、こういう優しい味が欲しくなる。仕上げに最適だ。
この日は、トリッパ、イカの墨煮、オックステールシチューなども頼んでいたから、白米で食べる照り焼き丼は、やや異質だが“ニッポンの洋食”は一種の日本料理だからこういう組み合わせもアリだと思う。
もっと頻繁にこの店で食べまくってみたいのだが、なかなか上野方面に行く機会がない。今の住まいに引っ越す前は湯島界隈には割と出没していたからマメに訪ねなかったことを後悔している。
炭水化物の話を書こうと思ったのだが、結局、洋食バンザイみたいな話になってしまった。
グラパレにちょこちょこ出かけていたせいで、最近の私の舌はすっかり洋食モードになってしまった。
ニッポンの洋食といえば陰の主役はバターである。きっと6月のバター摂取量はかなりのものだと思う。炭水化物の善し悪しを語る以前の問題かも知れない。
というわけで、毎日飲んでいる青汁を通常より多めにグビグビすることにした。野菜には手をつけずにウマいものを堪能する上では、各種のサプリと青汁が頼みである。
でもウットリするほどウマいものを食べた時のアノ幸福感は間違いなく健康に良いと思う。
笑うことが免疫力を高めたりする「お笑い健康説」と同じく、抜群にウマいものを食べた時のハッピーな気分も健康に影響があると信じている。