2019年9月30日月曜日

ショックな診断


物心がついてきてから半世紀。気付けば随分と体質的なものが変わってきた。いまや新陳代謝も無くなり、呼吸しているだけで太るし、先日はついに眉毛に白髪を発見した。

あれほど好きだった焼肉屋のカルビも見るだけでゲンナリするようになった。その一方で昔は親の仇のように嫌っていたミョウガみたいなを美味しく感じる。

変われば変わるものである。

女性の好みだって若い頃はちょっとムチムチしているぐらいの体型に惹かれたが、今では首筋のシュッとした細めの人に目が行く。

きっと子孫を残す本能が強かった頃は安産型みたいな体型に魅力を感じたのだろう。逆に言えばそれだけ生殖年齢から程遠い立場になったということでもある。

先日、馴染みのクリニックでアレルギー検査をしてもらったら意外な結果が出た。「アニサキスアレルギー」というシャレにならない診断である。



これまでアレルギーとは無縁の人生だったから結構ビックリした。おまけに意外に厄介なアレルギーだとか。

アニサキスに関しては10年前にこのブログでも取り上げた。読み返してみると当時は呑気な書きぶりだ。あの頃は良かったとしみじみ言いたくなる。


寄生虫が胃壁に噛みついて痛さにのたうち回るパターンは「アニサキス症」といって、アニサキスアレルギーとは別らしい。

生きているアニサキスなら、冷凍したり加熱すれば心配ないし、刺身だってよく嚙めば大丈夫である。

アレルギーの場合は、死んでいるアニサキスが体内に入っても、はたまたアニサキスの分泌物が付着している魚だろうと反応しちゃうそうだ。軽くジンマシンが出るぐらいなら構わないが、劇症化すればヤバいことになる。

アニサキスに縁がない完全養殖の魚にしても、エサに魚粉が使われていたら反応しちゃう可能性もあるらしい。人によってはカツオダシを摂取しただけでアレルギーが出ちゃうこともあるとか。なんとも厄介である。

私の場合、サバや貝のアレルギーはまったく無いのに、夜中に時々全身にジンマシンが出ることがあった。ここ数年の傾向なのだが、どうやらアニサキスアレルギーが原因だったみたいだ。

花粉症や甲殻類アレルギーみたいに、いわゆるコップの水が溢れてしまったのかも知れない。

シメサバは子どもの頃から大好きだったし、カツオのたたきにも目がない。イカのはらわたの刺身なんかも大好物だ。いよいよリミッターが振り切れてしまったのだろう。

なんとも切ない事態である。

アニサキスはどんな魚にも寄生するから、このアレルギーがある場合、極論すればサバやイカに限らず、魚介類なら何でもあたっちゃうリスクがあるという話である。

寿司好きの私にとっては悪魔の宣告だ。眉毛に白髪が混ざっているどころのショックではない。ライフスタイルに影響しかねないわけだ。

救いは常にアレルギー反応が出るわけではない点だ。平気なときは平気だから、今後いっさい青魚を食べられないわけではない。

アレルギー診断を下された日も、ヤケになってイワシのガリ巻きとカツオの刺身をしっかり食べてみた。結果はセーフだった。運が良かったのか、やたらと体調が良かったのか理由は不明だ。



とはいえ、そういう魚を食べる時の気分がもうダメである。これがキツい。何となくビビッているから心の底から楽しめない。悲しいったらありゃしない。

先日も「つばめグリル」でハンバーグの前にニシンの酢漬けを注文したのだが、結局一切れだけでやめてしまった。美味しかったのに寝不足だったからビビリモードになってしまった。

まだ悪魔の宣告を受けて間もないので余裕ぶっているが、今後ジワジワと私のライフスタイルに陰を落とすことになりそうだ。

ちなみに、いずれアッチが硬くならない日が来たら、きっと同じぐらいショックだと思う。

いや、さすがにそっちのほうが死ぬほど悲しいはずだから、それよりはマシだと自分に言い聞かせようと思う。


2019年9月27日金曜日

音楽の季節


個人的に秋は音楽の季節である。毎年恒例のオジサマバンドライブに向けて、練習が本格化するのがこの時期だ。



本番は128日。今年も青山のライブハウスが会場だ。毎度、立ち見が出るほど大勢の皆様にお越しいただくが、プロが使うちゃんとした会場なので、我々の格安チケット価格ではいつも赤字である。

まあ、趣味の世界にお付き合いいただくわけだから損得勘定など二の次である。オジサマ達の太っ腹の見せどころだ。痩せ我慢バンドである。

このブログをお読みの方もコメント欄にメッセージいただければ、詳細をご案内いたしますのでゼヒ遊びに来てください!

いつも春頃からメンバーで集まって練習を始める。とはいえ、春や夏はほぼ遊んじゃって時間が過ぎる。

一応、演目を絞ったり構成を考えるのだが、ヘンテコな替え歌を作ったり、ワイ談にはげんだり、ただ飲んじゃってオシマイである。

だから秋頃から焦りはじめる。これからの時期はかなり真面目に音楽に取り組むことになる。



秋からの練習はスタジオにこもって本格的な音量の中で仕上がりに向けてシビアに調整していく。つい先日も4時間みっちり頑張った。

今まではアコースティックギターだけで細々と練習を積み上げてきたが、その日は今年初の全体練習だった。アホ話は最小限にしてアコギ以外の担当メンバーとすり合わせ。

アコギだけの練習を録音した音源データに合わせて個別練習を重ねてくれたエレキ、バイオリン、キーボードなどの担当メンバーもさすがに腕っこきである。一気に仕上げに向けて前進した感じだった。

次回の練習では新たにゲスト参加するメンバーも合流する予定だ。本番当日は楽曲によっては最大8人がステージに上がる時間帯もありそうだ。

調子に乗って拡大し過ぎたらAKBグループのようにシッチャカメッチャカな大所帯になりそうだから気をつけないといけない。

今年のライブでも1415曲を披露する予定。中年世代に耳馴染みのある楽曲中心の構成だ。オフコース、アンルイス、チャゲアスなども演奏する一方で、あいみょんやジャニーズ系まで準備中である。

メンバーそれぞれ演奏したい曲があっても、オヤジバンドにありがちなマスターベーション的なライブになることを避けるためにワガママは封印。だから私にとっては神であるハマショー師匠の曲も泣く泣く断念した。

バンドを名乗る以上、一応オリジナル曲も大事だ。今年は再演曲の他に新曲も用意している。12月開催だからクリスマスを題材にした曲だ。

長く連れ添ったカップルに捧げる大人のクリスマスソングである。そんな内容なのに作詞した私も作曲したメンバーもナゼか独身である。だからなかなか仕上がらずに微調整中だ。頑張らねば・・・。



仕上がってもいないのに、雰囲気優先?で新兵器も購入した。ツリーチャイムという楽器だ。チロチロ~キラリン~とロマンチックに響くヤツである。小細工も大事だ。

小細工ついでに、ハマショー師匠がライブで使っていたような見た目がカッチョいいタンバリンまで買ってしまった。ウッドの色合いがダンディー?である。



ツリーチャイムもタンバリンもちょっと本格的なやつは結構高い。まあ、ゴルフが趣味ならドライバー1本に凄いコストをかけちゃう人もいるわけだから、それに比べたら大したことはない。

このブログにつらつらとライブの話を書くとモチベーションは上がってくる。ついでにプレッシャーも強まってくる。

でもそれもまた楽しみの一つだ。来てくださる皆さんと忘年会的なノリで楽しめるライブに仕上げたいというのがメンバー全員の願いである。

なんかカッチョいい言い回しになってしまった。



2019年9月25日水曜日

ヤバい味 銀座「そうな」


若い人が「ヤバい」という日本語を乱発するのが好きじゃない。とか言いながら、先日訪ねた料理屋は「ヤバい」としか言えない店だった。



良い意味での「ヤバい」である。銀座のオネエサンに教わった店なのだが、初めて連れて行かれた日の3日後には、一人でふらっと再訪したほどだ。この写真はその名もカラスミビーフンだ。ヤバい。

銀座8丁目の雑居ビルの地下にひっそり構える「そうな」という店。パッと見はカウンターだけだからバーのような風情。バーとしても使えそうだが、料理がまさに百花繚乱で、何を食べてもウマかった。

和洋中なんでもござれみたいなメニューが特徴だろう。それぞれが水準以上の味で、中途半端な食べ物を出す創作料理店とは一線を画している。



カツオのたたきややクジラベーコン、子持ち昆布といったオーソドックスな一品も美味しかった。クジラベーコンは自家製だとか。食感が別モノだった。

こういう普通系がしっかり揃っているうえに「ウニとトリュフのグラタン」みたいな気の利いたメニューがいろいろあるのが楽しい。




このグラタン、まさに「ヤバい」味だった。濃厚なクリーミー攻撃に悶絶した。熱々を小さいスプーンで味わいながら「ヤバいねえ~」という言葉しか出てこない。

本当にウマいモノは四の五の言わずに「ヤバい」しか言いようがない。これこそが食べ物をめぐる真理だろう。

似たようなココット系の料理で大興奮したのは「ズワイガニのカニ味噌焼き」だ。これまた熱々を小さいスプーンでほじくりながら悶絶した。



店主の仕事が早いのも特徴的だ。アラカルトでアレコレ注文しても、こちらが退屈しないテンポで料理が出てくる。ダラ飲みだろうとサクっと食べるパターンでも楽しめそうだ。

お次は揚げ物。メンチカツとカニコロッケである。別々の日に食べたのだが、この二つを両方並べてハイボールや梅干しサワーを飲んでいれば、ただただ笑顔でいられる自信がある。



メンチカツはジューシーで肉の旨味が強く、タマネギの甘さに頼ったヤツとは別次元の完成度だった。

カニコロッケはクリーミーで上品なのに濃厚だった。意味不明な表現だ・・・。簡単に言うならば、やはりヤバい味だった。

これをムホムホ食べている時なら、たとえ娘が突然結婚すると言い出しても笑って許しちゃいそうなぐらい美味しかった。



こちらは上州牛のカツ煮。贅沢な一品だ。カツと卵を一緒に煮ないのがこの店のこだわりらしい。卵の火加減が牛カツの味付けが絶妙で、これまたヤバい味だった。

ボキャブラリーの足りなさを「ヤバい」の一言でごまかしてしまったが、本当にヤバいと感じたのだから仕方がない。

今後、ちょこちょこ使わせてもらいそうだ。


2019年9月20日金曜日

怒りの場

SNSの世界は自慢ばかり。誰もが自分のキラキラぶりをアピールすることに必死だ。別に悪いことではない。

まあ、自分のヨレヨレ話をあえて広めようという人はいないから、自慢合戦はある意味自然なことだ。

私だって似たようなものだ。あれを喰った、これがウマかった、どこに旅した、こんな事も知ってるんだぜ、等々、そんな話ばかり書いている。

ちなみに、相変わらずウマいトンカツに巡り会いました。ハッピーだった。



そんな話は読む人によってはただの自慢にしか見えないだろうし、ウザったく感じるはずだ。すいません。

でも、自慢するつもりが無くたって、人が何かを表現する時はエエ格好しいになってしまうものである。

もっと、ヨレヨレ、へろへろな話を面白く書けるように頑張ろうと思う。

さて、自慢話に溢れるSNSだが、自慢よりも厄介なのが、やたらと怒りを撒き散らしているケースだ。

そりゃあ、災害支援へのお上の動きが遅いとか、必要な怒りを発信するのは大事なことだと思う。

ちょっと前に話題になった「保育園落ちた。日本死ね」みたいな叫びも社会への必要な訴えかけなんだろう。

そういうテーマならともかく、ビールが冷たくなかったとか、タクシーの運転手の態度が悪いとか、身近な小さなことにやたらと怒っている人がいる、

普通に愚痴を言うぐらいならともかく、世の中の一大事みたいに怒っている書き込みを見ると、その人の精神状態が心配になる。

芸能人のすべった転んだみたいな話を意味不明な目線で真剣に怒ったり、知り合いでもない著名人の不倫に真剣に怒ったり、なぜか滝川クリステルにやたらと怒ったり、なんだか「怒ること有りき」みたいな書き込みを結構目にする。

ああいう人達って、きっと「怒っている自分」が好きなんだろう。正義感みたいな感覚に酔っているというか、自分は硬骨漢なんだぞ的なアピールがしたいのかもしれない。

たぶん、日常生活でいろいろと抑制されているから、その裏返しで怒りを爆発させているのではないか。

奥さんに叱られ、職場でも叱られ、ラーメン屋のオヤジにまで叱られ、イジイジしている反動で怒りを世間に発信しているのかもしれない。

だとしたら気の毒な話だ。気の毒であり迷惑な話だ。

SNSなどそっち系の分野に詳しい人によると、ネット黎明期の頃は今よりも情報交換の場としての活用が主流で、怒りをぶちまける場になってしまったのは、近年の傾向だとか。

ちょっとしたことでもネット上のクレーマーが騒ぐから、企業をはじめ、生産者やサービスを提供する側もやたらと事細かに神経を使うようになった。

結果、大らかさは失われ窮屈な空気が広まることになってしまった。ちょっと大げさかも知れないが、一部の人のマスターベーション的で思いつきみたいな怒りの発散が窮屈な世の中を招いてしまったわけだ。

つくづく、どうでもいいことには勝手に一人で怒っていて欲しいと思う。世間の共感を集めようとしないで欲しい。

SNSやネットの世界は、それこそ今風の言葉でいえば「ゆるく」使うのが間違いない。

眉毛に白髪が混ざってて残念とか、ホテルの入口で女性に逃げられたとか、賞味期限を2年過ぎたカレーを食べて下からもカレーが出たとか、そんな話で盛り上がればいい。

薄っぺらいぐらいがちょうどいいと思う。


2019年9月18日水曜日

イクラちゃん


生のイクラが食べられる季節だ。ただただ嬉しい。初夏のシンコの握り、秋の土瓶蒸し、冬のアンキモ、白子といった季節ならではの逸品は数多いが、私にとってナンバー1は生イクラである。



一年中食べられるイクラも今の季節以外は冷凍モノだ。それでも充分に美味しいが、生イクラの食感は微妙に違う。より色っぽい。なまめかしい印象がある。

なんだか表現がヘンテコだが、私のボキャブラリーではそれしか言いようがない。

物心ついたときからイクラのことはずっと好きだった。ざっと50年になる。これって結構凄いことだ。

回転寿司もなかった時代だ。今みたいにスーパーの店先に握り寿司が並んでいることもなかった。まさに寿司は「特別なモノ」だった。

子どもの頃、お寿司の出前が家に届けば大興奮だった。でも、いま思えば寿司に興奮したのではなく、イクラが食べられることに興奮したんだと思う。

サザエさんに出てくるイクラちゃんを見るたびにイクラが食べたくなった。ちなみに、あのコがいつまで経っても「ハイ」と「バブー」しか言わないことは心配だ。全然関係ないか・・・。

それにしてもイクラちゃんのママ「タイコ」さんの清楚な素敵さが世間で評価されていないことは問題だと思う。ノリスケがうらやましい。

話がそれた。



イクラといえば何となく「身体に悪いもの」というイメージがつきまとう。昭和の人間なら大半の人がそういう認識だが、実際は違う。

味つけの際の塩分が強いという点は問題だが、イクラそのものは優等生的な食品である。

コレステロールが多めとはいえ、今は食べ物から摂取したコレステロールの体内蓄積量に関しては、昔とは全然異なる定説が主流だ。

痛風につながるプリン体が多く含まれているというのも誤解だ。むしろ少ないぐらいである。

各種のビタミン類も豊富に含まれていて、DHAはイワシやサンマより多いらしい。EPAもわんさかだとか。

DHAは脳の若返りに効果があるようで、何かと忘れっぽい中年こそイクラを愛すべきという話である。

EPAとやらは中性脂肪を下げて動脈硬化予防に貢献するそうだ。まさに成人病予備軍のオジサマ達こそイクラをぶりぶり食べた方がいいわけだ。



文献によると日本人は平安時代からイクラを食べてきたそうだ。1000年前からである。1000年も食べてきたソウルフードが不健康の源であるはずはない。

せっかく生のイクラが食べられる今の時期はドシドシ食べないともったいない。

食べ過ぎは良くないが、逆に摂らないとダメなものだってある。私にとってイクラはそんな存在だ。

これまでこのブログでは、タルタルソースやベシャメルソースの海で泳ぎたいなどと書いてきたが、イクラも同じだ。

イクラの風呂に浸かってもいいぐらい好きだ。







2019年9月13日金曜日

ハニーフラッシュ!



ハニーと聞いて思い浮かぶのはキューティーハニーである。昭和の頃に子供だった人間は間違いなくそうだと思う。変身する際に一瞬だけ真っ裸になる画像を良い子達はみんなマバタキしないで凝視していた。



その後、リメイクされたり実写版が出たり、倖田來未だったり、迷走を繰り返しながら進化していったが、私の中のキューティーハニーは昭和40年代のあのテレビアニメの姿のままだ。

上の画像もキューティーハニーらしい。可愛いとは思うが全然違う。私がドキドキしたハニーちゃんではない。

ネットで画像検索してもあの頃の懐かしいハニーちゃんらしき画像が見つからない。進化版ばかりのようだ。ちょっと悔しい。

仕方がないからネットからパクったキューティー鈴木の画像を上げておく。ゴメンなさい。



とんでもなく長い前振りになったが、「マヌカハニー」に手を出した話を書こうとしていきなり脱線した。ハニーだ。ハチミツである。

日頃からプロポリスのサプリを飲んでいる私にとっては第2のハチミツ系である。なんだか身体に良いらしい。

風邪をひかなくなるとか、咳止めになるとか、喉が甦るらしい。咽頭ガンから生還した知り合いに勧められたので、毎日スプーン一杯分を摂取し始めた。



ナンチャラ成分の濃さによって値段も違うのだが、エセ富豪としての見栄もあるから高級路線のやつを取り寄せた。

味はただただ甘い。紅茶に溶かしたりヨーグルトに混ぜて飲むのが一般的だとのことだが、いずれも面倒だ。結局、スプーンによそって頑張ってベロンと舐めるように食べている。

喉に作用させようと、口に入れてもしばらくは飲み込まずにモゴモゴするようにしている。だから甘ったるくて仕方ない。マズくはないのだが結構シンドイ作業である。

わがオジサマバンドは今年も12月にライブを行うから、今から喉対策は大事だ。きっとマヌカハニーのおかげで天使のような美声になるはずだ。

来場者の皆様が私のトリコになってしまってもそれはマヌカハニーのせいで私のせいではない。

先日、老後対策を考えて生命保険を見直すことにした。保険会社指定のクリニックで審査されたのだが、珍しく尿検査で引っかかった。

「糖が出てます」。これまで半世紀以上も生きてきたが、そんなことを言われたのは初めてである。「誰のオシッコと間違えたんだい?」と聞きそうになるぐらい私にとっては意外だった。

考えられるのはマヌカハニーしかない。検査の1時間半ぐらい前にしっかり摂取したから尿検査で反応したのだと思う。

おかげで改めて自費で検査に行って無実を証明しないと保険契約がスムーズに結べない事態になってしまった。

面倒な話である。まあ、糖が出ちゃうのと同じようにストレートにその他の良い成分が身体に効いてくれていれば良しとしよう。

不摂生な暮らしをしている割には、青汁を筆頭にやたらとサプリを飲むようになった。ビタミン類、ナットウキナーゼ、DHAやセサミン等々、ヘタをすると健康オタクに近い状態かも知れない。

長生きをしたいわけではないのだが、やはりあっけなく孤独死するにはまだ早い。もうしばらくは健康を維持したままブイブイ生きていたいわけだ。

ちなみに男性の孤独死は70代以上よりも4050代のほうが割合が高いというデータがあるそうだ。

私はド真ん中世代である。ちょっとぐらい糖が出たぐらいでビビってはいられない。

尿の再検査の日だけはマヌカハニーを我慢して、あとは「ハニーフラッシュ!!」と叫びながら人生後半戦を謳歌しようと思う。

2019年9月11日水曜日

眠りの質



睡眠の質にこだわりたくなってきた。最近はしっかり寝たつもりでも疲れが取れないことが多い。それでは寝ただけ損みたいな話である。

日本人は比較的睡眠時間が少ないらしい。とある調査ではアメリカ人、イタリア人、スペイン人あたりに比べて平均で1時間は少ないという結果だったとか。

まあ、勤勉なる日本人がスペイン人やイタリア人より寝ているはずはないが、世界的に見ると少し足りないらしい。

私の場合、平均すれば6時間ちょっとだろう。7時間は寝たいところだが、現役のオジサンはたいていそんなもんだろう。

長さも大事だが、やはり質が大事みたいだ。一人暮らしだと、自分が睡眠時無呼吸症なのか、異常なイビキをかいているのか等々、どんな寝方をしているのかを把握できない。

7時間寝ても疲れが取れないなら、きっとオッタマゲな寝方をしている可能性がある。

寒い時期には、眠りの質を高めるというマフラーのような首に巻く布を活用しているのだが、今の季節は暑くて無理である。

Amazonにはいまハヤりの睡眠計が山ほど売っている。商品の性質上、腕に巻いたりする商品ばかりだ。かえって眠りの邪魔になりそうで購入する踏ん切りがつかない。



愛用の抱き枕である。ふるさと納税の返礼品として手に入れた。私の恋人だ。従順で文句も言わないし、ヘンなところを触ってくることもない。とても可愛いマイベイビーちゃんである。

取り外し可能なカバーをマメに洗濯して最近お気に入りの柔軟剤をぶりぶり使って良い香りを漂わせているから、私の眠りはこれで支えられている。



この前の週末、とにかくいっぱい眠ろうと企んだのだが、金曜は帰宅が遅くなり、土曜の朝7時半過ぎにAmazonの配達に起こされてしまった。

で、土曜の夜から日曜の朝までは頑張って寝続けた。10年ぶりぐらいに9時間半も眠ることに成功した。

さすがに寝過ぎでちょっとダルかったが、そのうち爽快な感覚が甦ってきて、アレコレと楽しく日曜を過ごした。

しかし、寝過ぎたせいで今度は夜遅くなっても寝付けない。必死にいかがわしいアダルト動画を見たり、怪しげな雑誌を読んでみたが、かえって目が冴えてしまった。

結果、月曜の朝を寝不足で迎えるという情けない事態になった。やはり寝過ぎはダメだ。程度問題である。

ヘンテコな夢も迷惑である。深く寝ていたらあんなものは見ないで済むはずだが、頻繁にイライラしたり、ヤキモキするような夢を見てしまう。

先日は、なぜか私が売れっ子演歌歌手の情夫というヘンテコな設定の夢をみた。

楽屋でイチャつこうとするたびに、リサイタルの司会者が打ち合わせに来たり、マネージャーがお菓子を持ってきたり、ファン代表が訪ねてきたり、おまけに吉幾三が花を持ってきて無駄話をしていく。

そのたびに夢の中の私はアセアセ、イライラするわけだ。妙に疲れる夢だった。

他にも、思うようにいかない、スムーズにことが運ばないパターンの夢を見ることが多い。先日は知り合いが大事にしている骨董品の高価な徳利を割ってしまうという冷や汗モノの夢も見た。

日々の暮らしの中で何かにイライラしたり、もどかしい思いをしているわけではないのだが、夢の中では妙に疲れる事態に遭遇する。

ひょっとしたら、普段の生活が安穏とし過ぎているため、せめて夢の中ぐらいでアセアセしようというヘンテコな心理が働いているのだろうか。

なんだかグダグダ書いてしまったが、眠りの質を高めるとっておきの方法があったらゼヒ教えてください。

2019年9月9日月曜日

ビジネスクラスの進化


長距離路線の飛行機はさすがにビジネスクラスを選ぶ。バカ高い航空券を買うのはイヤだが、マイルを使った無料航空券だったら当然そうする。

日々、クレジットカードをせっせと使っているのもマイルをいっぱい貯めるためだ。常時2030万マイルを維持しているから、旅行の際はドカンと使う。

もう20年以上前になるが、ロンドン経由でエジプトの紅海に潜水旅行に行った際、往復で20万円近くの荷物の超過料金を取られたことがある。

その時はエコノミークラスだったから預ける荷物の重量制限に引っかかったわけだ。バカみたいな量の水中撮影機材を持って旅していた頃の話だ。

それだけの罰金まで取られるなら、重量制限が大幅に緩和されるビジネスクラスを確保した方がマシだ。それ以来、知恵と工夫?を凝らしてオトクにビジネスクラスに乗るようにしている。

この10年ぐらいで各航空会社のビジネスクラスは凄い勢いで進化している。昔は単純に座席間隔が広いイメージだったが、いまや180度のリクライニングは常識になり、個室感覚に近づきつつある。

カタール航空やエミレーツ航空など中東系の飛行機ではほぼ個室のような座席が増えてきているようで、ANAも最近になって個室っぽい新座席を一部路線で始めた。

先日のクロアチアとワルシャワへの旅行は往路がANA、帰路がルフトハンザのビジネスクラスを使った。



ANA便はボーイング789という比較的新しい飛行機だった。聞くところによると、使用素材の関係で機内の湿度管理が進化して飛行機ならではの乾燥状態がかなり改善されているとか。

いつもなら機内で眠る時は鼻の下まで覆うアイマスクを着用しないと鼻の中が乾燥しちゃってイライラするのだが、そんな不快な思いをしないで済んだ。

今回の旅では座席のラクチンさより、そっちの快適さの方が印象的だった。

座席自体も良く出来ていたせいで、7時間近くぶっ続けで寝られた。各座席に「Don't disturb」ボタンまであった。今回のような深夜発の場合には有難い。



私はナゼか昔から機内食が好きではない。昔から飛行機に乗る際には、いなり寿司や押し寿司、気に入った弁当をわざわざ持ち込んでいた。

食べたい時に好きなモノを食べる方が快適だし、狭い空間に無理やりテーブルを引っ張りだし、足も組めない窮屈な姿勢で時にナイフやフォークまで使わされてチマチマ食べるのは苦手だ。

ビジネスクラスはスペースに余裕があるから、食事空間に問題はない。かといって、しょせんは飛行機である。わざわざ大げさに料理を用意するのもどうかと思う。調理場も無なければ料理人もいない。もっと簡素化されていいと思う。

端的にいって機内食はカレーライスやハンバーガーぐらいでちょうどいい。手軽にさっと食べられるほうが理にかなっているはずだ。高名なシェフの監修みたいなカッチョいい試みなんかせずに、ファストフード的な食べ物の選択肢を増やした方がいいと思う。

日系航空会社のビジネスクラスだと、通常のゴテゴテしたメニュー以外に好きな時にラーメンや小どんぶりを頼める。これが助かる。

今回は行きの便では豚丼とラーメンを頼んだだけでその他の通常の食事はパス。帰路のルフトハンザでも、おにぎりを3回もらって、それ以外にはアイスクリームだけで満足した。

あとはアルコールを飲む際に、ナッツをもらったり、持ち込んだチーカマや燻製ウズラ卵をつまんでいれば何も問題はない。

座席の話に戻る。帰りのルフトハンザ便は、他の航空会社でもよく見かける座席がハの字に向き合っている形だった。

フルフラットにした際の長さを稼ぐためにこういう謎のスタイルになっているらしいが、この形は好きではない。



カップルでの旅なら良いが、一人だったら見知らぬ誰かと何となく向き合わされている感じがして落ち着かない。悪趣味だと思う。

フラットにして寝るときは上半身はリクライニングに応じて隣の人と離れていくが、足先はかえって接近する仕組みだ。

寝相の悪い私の場合、足先がパーテーションを超えて隣の人と足を絡めてしまう恐れがある。見知らぬオヤジと足を絡め合って寝ていたら大事件である。スタッガードでも、やはり普通の並列配置のほうが断然良い。

ビジネスクラスの有難い点は座席の広さだけではない。空港カウンターの専用チェックイン窓口のおかげで並ばされることがない。列に並ぶのが苦手な人には大きな魅力だ。

最近は多くの空港でfast trackという手荷物検査の優先レーンも設けられているので、その場合には、空港に着いてから飛行機に乗り込むまでが実にスムーズだ。

すぐにイライラする年寄りには魅力的な仕組みだと思う。プチ年寄りであり、忍耐力に問題のある私にとっても大いに助かる。

ちなみに、まるまる半日もの長い時間、禁煙状態になるのが愛煙家にはツラい。その一点のみで私は飛行機が嫌いだ。

あんなにデカい機体だったら新幹線みたいに小さな喫煙ルームぐらい設置すればいいのに世界中で徹底してダメである。ふた昔前は機内で普通にタバコが吸えたことがウソみたいな状況である。

トイレの煙探知機が反応しない秘密の裏技も知っているが、実際にそれをするのはかなり面倒だし、結局はパイポみたいな代用品やニコチンガムに頼るしかない。長距離路線に乗るたびに苦悶する。

睡眠導入剤を飲んで寝ちゃうのが一番の対抗策だが、臭いの無い電子タバコ「プルームテックプラス」が秘密兵器!?になることは内緒だ・・・。

プルームテックプラスの話はこちら。

なんだか話が脱線してしまった。


2019年9月6日金曜日

ワルシャワを散策する



マイルを使った無料航空券は、単純往復だけでなく、一定の寄り道も同じマイル数で搭乗可能だ。

せっかくヨーロッパまで出かける以上、クロアチアだけの滞在ではもったいない。というわけで、クロアチアのドブロブニクから直行便が飛んでいる都市をあれこれ調べてみた。



どうせなら未知の国を覗いて来ようと選んだのがポーランドの首都ワルシャワだ。予備知識もまるで無い。ちょっとワクワクしながら23日分をワルシャワ散策に充てた。

ドブロブニクからポーランド航空で2時間弱。空港では預けた荷物が出てくるターンテーブルのあるエリアに喫煙所があったから、それだけで一気にポーランドが好きになった。



ワルシャワ旧市街は、第二次大戦で徹底的に破壊されたが、すっかり綺麗に復元されている。

聞くところによると、古い建物は古めかしいままにヒビ一つまで忠実に復元するようなコンセプトで再生されたらしい。

街全体が復元モノなのに旧市街が世界遺産になったのは、そんな市民の情熱に対しての敬意なんだとか。





建物のアーチの使い方や、街灯などもオシャレで感心した。ついでに言うならやたらと美人が目についた。10頭身ぐらいの美女がゴロゴロいた。その点だけでいえば、私はワルシャワに住めそうである。

観光客で溢れかえっているわけでもなく、物価も安い。ヨーロッパ旅行の穴場だと思う。

ショパン生誕の地だけに、ワルシャワ全体でシャパン推しが目立った。個人的にはショパンに興味がないから、そうした施設や観光名所はパスして、ただ散策に明け暮れた。

予想以上に綺麗で豊かな印象だった。街並みは色使いが独特で、私が今まで見てきたヨーロッパとはちょっと違う東ヨーロッパ的な雰囲気が漂う。





個人的な感想は「夏が似合わない街」である。住んでいる人には怒られそうだが、枯れ葉舞う季節や雪がちらつく頃に訪ねたほうがシックな風情に浸れるはずだ。

観光客の身勝手なワガママだが、寒い季節に白い息を吐きながら歩いてみたい街だった。きっと哲学的な気分になって、少しは人生を真面目に考えられそうな気がする。

短期滞在だったから何とも言えないが、食べ物は個人的にはイマイチだった。名物であるピエロギというあちら風の餃子チックな食べ物も気に入らなかった。




ピエロギは2軒のレストランでトライしたが、頭の中に浮かんでいる餃子イメージが邪魔をして、ちっともウマく感じなかった。

上が茹で、下が焼きバージョンである。具材はあれこれあったのだが、キノコ類が入っているヤツとチーズ入りはそれなりに美味しかった。肉系は何だかモサモサしていてダメだった。




ライ麦ベースの名物スープと焼きソーセージだ。味は普通だった。旅の後半で胃腸がバテ始めていたせいもあるのだろうが、全体に味に奥行きがない印象だった。



名産のズブロッカもヘンテコな飲み方をしてしまった。黒スグリ(カシス)のドロドロジュースにぶち込んで飲むバージョンである。

ドロドロジュースがフローズン状態ならともかく、常温でヌルめだったから、これまたイマイチ。

最後の晩は挫折して通りすがりの寿司バーのような店に入る。美味しくないと分かっているのに吸い込まれるように入ってしまった。悪いクセかも知れない。




焼き鮭にマヨやら何やらを混ぜてある巻物がメインだったのだが、得体の知れない妙に甘いだけのタレがかかっていたせいで、これまた敗北。

食べ物に関しては外しまくった結果となった。おかげで帰国したあと体重に変化はなかったから良しとしよう。

泊まったのはラッフルズ。ワルシャワでは物価が安いせいで、いろんな有名ホテルが11万円ちょっとで泊まれる。ラッフルズはさすがに2万円ぐらいしたが、それでも破格だ。世界で最も安いラッフルズかもしれない。






おまけにナンチャラ特典のおかげで、部屋はアップグレードされた。ひょんなことから高級ホテルで優雅に過ごすという予定外のオマケがついてきたようなものだ。

朝はやたらと凜としたレストランで至れり尽くせりの朝食だ。簡単なビュッフェに加えていくつかのオーダーを混ぜ合わせるシステムで、ここで食べたポーチドエッグが今回のワルシャワでは一番ハッピーな味だった。



夜は夜でホテル内のシガーバーに陣取り、フガフガタイムを過ごす。持参の葉巻を持ち込んでいたから、お勘定も激安だった。ワルシャワに行くならこのホテルはオススメだ。



というわけで、たいした中身もオチもない旅行記になってしまった。