麺をしょちゅう食べている。昨年の節制生活では小麦抜きをそれなりに意識していたので麺を食べる機会が減っていたが、最近はユルい暮らしに戻ってきたので昨年の分を取り返すかのように麺を求めてしまう。
先月、沖縄に行った際にイカスミソーメンチャンプルーやソーキそばをもりもり食べたせいでスイッチが入ってしまった感じだ。適当にしないと肥満街道逆戻り、かつ、倦怠感の日々に戻ってしまいそうだ。
友人と居酒屋で飲んだ際も、その後に近くにあるラーメン屋に行くことを念頭にシメ的なオーダーはせずに友人お気に入りのラーメン屋に突撃した。
小伝馬町にある朱鷺という店だ。基本的に醤油ラーメンか塩ラーメンを選択するのだが、この日はワンタンやチャーシュー、味玉がしっかり入った特製醤油ラーメンを選択。
単純明快にウマいラーメンだったのだが、全部が丁寧だったことが印象的だった。「キチンとしたラーメン」と呼びたくなる感じ。麺はもちろんチャーシューもネギも丁寧に仕上げられていて、よく見かける「雑なラーメン」の対極にあると思った。
ついでにカレー丼まで頼んでしまったのはご愛敬だが、何だか随分久しぶりに真っ当なラーメンを食べた気がして満足した。
別な日、娘がハマっている人形町のパスタ屋「心」に出かけた。俗いう「ハシヤ系」という“ニッポンのスパゲッティ”をウリにする路線の店である。納豆スパゲッティとかそんな類の日本人ならではの麺料理である。
食べたのはシソ入りのタラコ、カキとほうれんそうの醤油バター、ベーコンとタマゴとキムチのカルボナーラの3品だ。イタリアンのパスタとは別次元の日本人が惚れ込むスパゲッティである。
人形町の近くに引っ越してきた当初からウマいとの噂を耳にしていたが、もっと早く来ておけばよかったと思わせる味だった。クリームソース系やミートソース系、バジリコなど食べてみたいメニューがいろいろあったので近場の強みを活かしてまた行こうと思う。
昨年の節制暮らしの前はコンビニのパスタもがんがん食べていた私だ。グルメぶった話をこのブログで書いているが、しょせんは麺料理なら何でも美味しく感じる子供みたいな味覚の持ち主である。
したがって気の利いたパスタの人気店ならどこに行ってもウマいウマいと騒ぎたくなる。実に単純である。過去にはパスタを突き詰めようとイタリア各地でいろんな味を調査したのだが、そこまで凝り性な割にはセブンイレブンのミートソースに納得しちゃうわけだからテキトーである。
わざわざジェノバに行ってジェノベーゼを食べまくり、ボローニャでは毎食ボロネーゼを頬張り、ローマではカルボナーラばかり口にしていた。それなりにイタリアのパスタの奥深さを垣間見たうえで「ニッポンのスパゲッティー」にはまた違った愛おしさを覚える。
子どもの頃、母親が作ってくれたタラコスパや高校生の頃、新宿の喫茶店でしょっちゅう食べた生クリームブリブリのカルボナーラもどき、はたまた今も洋食屋さんで注文したくなるナポリタンなど、日本独自の素晴らしい味がいろいろある。
あんパンに代表される菓子パンや総菜パンと同じだろう。パン食を基本とする欧米人が驚くような発明品はパスタ料理にも数多い。いわゆる日本料理という範疇には入らないが、世界に誇るニッポンの食べ物だと思う。
なんだか熱く語ってしまったが、昨年、小麦抜きを長く続けていたら倦怠感が消えてくれたので、またパスタ三昧に戻ることには不安もある。もちろん、倦怠感が解消したのには他の理由もあるのだろうが、節制暮らし以前の小麦生活に戻ることは一応避けている。
というわけで、先日はカキをぶりぶり投入したパスタを自作する予定を急きょ変更してビーフン麺に代役を務めてもらった。ビーフンはビーフンでウマいから麺の気分の時は時々使うようにしている。
ツナ缶としめじでもあれば充分ウマい一品になるが、ここにカキをドカンと入れたら結構なご馳走気分が楽しめる。おススメです。


