歳に見合わずファストフードもドカドカと食い漁る日々だ。若い頃から進化してないようだが、考えてみると着実に変化はしている。若い頃はエスニック料理屋らインド料理、本格的なイタリアンなどヨソの国の食べ物もガツガツ食べあさっていたが、最近はすっかり和食一辺倒になった。
ファストフードといえどもハンバーガーはともかく、牛丼やカツ丼、はたまたナポリタンやらオムライスやらは日本独自の食べ物だから和食である。いまだに時々食べてしまう菓子パンにしても日本的なシロモノという見方もできる。
デリバリーを頼む際、ロースカツ丼とヒレカツ丼のどちらにしようか迷うと両方食べちゃう節操のない私だが、そんなドカ食いターゲットも和食ばかりになってきた。原点回帰なのか赤ちゃん返りなのか不明だが、人生、何週も回ってくると結局は和食に行き着くのだろう。
先日、某お寿司屋さんに生のタラコがあったのでツマミで出してもらった。明太子となると九州より向こうの半島あたりから渡来した風情があるが、単なる塩タラコは和食の極みみたいな一品だ。
タラコといえば私にはヘンテコな食べ方がある。酢にひたしてチビチビ食べるのがそれだ。たいていの人が共感してくれないのだが、ナゼか子供の頃からタラコ酢が大好物である。
画像右の透明の液体が酢だ。どこの店でも不思議そうな顔をされるのが面倒だが好きなんだから仕方がない。タラコに限らず誰にだって“変態的食べ方”はあるはずだ。カップヌードルに酢を投入する知り合いがいたが人の好みなんて千差万別である。
アジフライに醤油をかけることだってソース派の私から見れば変態的だし、天ぷらを塩で食べることも私に言わせればヘンテコだ。
話がそれた。
先日、付き合いメシで銀座の小洒落た料理屋さんに出かけた。「御料理銀座蕎麦 まる銀座」がその店。店名通り蕎麦をシメに出す店だが、蕎麦専門店というわけではなく気の利いた和食メニューが豊富に用意されている。
外食ジャンルの中でも私にはお寿司屋さんが一番落ち着くのだが、魚以外にもあれこれ食べたい気分の時もある。そういう時に使い勝手がいい。この日も魚以外に馬刺しもモリモリ食べたし、クリームコロッケも食べた。
アラカルトで注文する客にも黙って出される前菜盛り合わせだ。季節感あふれる品々が秋を感じさせてくれた。こういう風情を妙に嬉しく感じるのも年の功だろう。おそらく“突き出し”的なものとしては高価だったはずだが、場所柄それも納得してしまう。
土瓶蒸しや西京漬けの焼き魚、ウニの入った茶碗蒸しも丁寧な味付けでオジサマ的には嬉しい。結局、こういうものを食べてシミジミするのが人生の秋を迎えた身には最適なんだと思う。
好きな酒をとっかえひっかえ飲みながら気の利いた一品料理でグダグダ過ごせて時折タバコも吸えちゃうのは癒し以外の何物でもない。安い店ではないが、癒しのショバ代と考えれば仕方ないのだろう。
で、お店の看板に合わせて蕎麦で締めくくろうかと考えていたのだが、気になるメニューを見つけたので方針転換。「うにイクラあわび飯」があったのでこの日は蕎麦は無し。
野菜かと思った濃い緑色は青海苔だった。これがなかな良いアクセントだった。ウニいくらの塩味に加えてアワビの食感が全体を引き締めている感じ。出汁の効いた炊き込みご飯も美味。若い頃だったらパンチが足りないと思うのだろうが、この歳になると程よい塩梅にシミジミしてしまう。
毎日でも食べたくなる味とでも言おうか。結局、和食系のウマいものの魅力はそこに尽きる。エスニックもインド料理もウマいが、毎日食べたいとは思わないのが普通だ。
出汁や旨味に注力した和食ならDNAの影響もあってか毎日でも飽きない。胃もたれもしないし食後も快適。こういう路線の食べ物を喜べるようになったという意味では、とっととオジサンになって良かったと思う。生まれ変わってもすぐにオジサンになりたい、なんならオジサンとして生まれてきたいぐらいである。













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