平日の朝食は慌ただしい。いわば生きるために口を動かす作業に近い。エサとまでは言わないが、食そのものや空間を楽しむものではない。
週末は様子が変わる。週末の朝ごはんには得も言われぬ高揚感がつきものだ。ダラダラできるし普段の朝には食べないようなものが恋しくなる。
ほんの数年前までは起床と同時に空腹バリバリの食い意地男だったので、デリバリーで朝からハンバーガーや牛丼を取り寄せて爆食したり、肉をたっぷり入れた焼きそばを大量に作ってみたり乱れた朝食を楽しんでいた。
今も朝から牛丼特盛を食べることは可能だが、さすがに少しづつ常識人になりつつあるから滅多にドカ食いはしなくなった。ここ数か月の節制生活のせいで朝っぱらから空腹バリバリという習慣も消え失せた。まるで普通になってしまった。
このところ週に2,3回はキウイとヨーグルトだけという何ともフヌケた朝食で済ます。昔の私を知る人がみたら確実に余命が短い重篤な状態だと勘違いされるはずだ。
そんな今でも週末の朝はやっぱり「レジャー感」を求めがちだ。このブログで前に書いた「蘭王たまご」に加えて、やはりこのブログでも書いた私が追っかけ?している北海道・「大金ハム」のベーコンが揃っていようものならチャチャっとベーコンエッグを作ったりする。
やたらとウマいベーコンはグワシっと肉を齧る感覚を重視したい。だから厚めにカットする。蘭王タマゴは黄身がとろけるぐらいの目玉焼きに仕上げる。時にベーコンに半熟の黄身をビチャっとつけて味わう。至福の時間だ。
話は変わる。先日、近場のシャレたカフェに娘と連れ立って出かけてみた。ほぼ寝間着のままでキャップをかぶって優雅な?朝外食である。
小伝馬町にある「COMMISSARY」というカフェというか小洒落たフードコートみたいな店が目的地だ。ここはドーナツ、タコス、ベーカリー、クラフトビールを扱う店が集っている。大げさに言えばヨソの国に旅しているかのような感覚で週末の気分をアゲげてくれる。
コーヒー片手にピザだタコスだドーナツだ、おまけにクラムチャウダーだ!っていう時間は何となく愉快である。
上等な銀だらの西京漬けに炊き立てご飯のほうが朝食としては正解だ。でも、週末の朝はネジがユルユルだからこういう雑多なブランチ的な過ごし方にウキウキする。
たったこの程度の変化球で生活に彩りが加えられるとしたら散歩がてらのお出かけにも大いに意味がある。
とはいえ、いろいろ並べたい私の悪い癖で贅沢に注文しまくっていたら結構な値段になってしまった。周りのお客さんは皆さん一品とコーヒーぐらいでチンマリしている。そりゃあ早い時間朝からビシバシ食べまくる人は少数派だろう。
何度も注文するから立ったり座ったりと落ち着きのないのは私の席ぐらいだった。節制生活を楽しんでいるわりには根っからの大食漢魂のせいで暴走してしまう。ピザもこの画像以外に2種類も追加した。
店ごとに注文の都度支払っていたから気づかなかったが、帰り際に合計金額を確認したら立派なホテルのモーニングビュッフェに行けるぐらいの値段だった。
ウーバーで朝マックとスタバと牛丼をいっせいに取り寄せたほうが安く済んだなあと意味不明な後悔とタメ息をつきながらとトボトボ帰宅した。
まあ、それが週末ってもんだろう。
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