雑多な日記みたいなこのブログだが、人様の目に触れる以上はどこか気取ったことばかり書いてしまう。人間、そんなに楽しいことや愉快なことばかりに囲まれているわけではない。たまには大いなる恥についても書いてみようかと思う。
加齢とともに顕著になったのは白髪の増加と視力の劣化だ。こればかりは恥というジャンルではない。年齢相応の帰結である。
同じように年齢が原因の劣化の中で多くの人がナイショ?にしているのが「尿もれ問題」である。そりゃあシモ方面だから恥ずかしいテーマである。なんならEDのほうが声を大にして叫んでも後ろめたさは感じないかもしれない。
尿もれは後ろめたい。「うしろメタファー」の極みかもしれない。おしっこが漏れちゃうわけだから深刻だ。大じゃなくて小だから私も平気で語っていられるが、これが大の漏れだったらさすがの私も隠すはずだ。
尿もれ。なんとも切ない響きである。私自身の名誉のために説明すると、一応私だって「ちゃんとすればセーフ」の状態である。でもこの「ちゃんとする」の加減が若い頃と変わってきてしまった。
トイレに行って用をたす。シャーッと放出してフリフリして終了である。ところが、フリフリに至るまでの「間」に問題が起きがちだ。すなわち、放出し終わったつもりがまだ残っているパターンだ。
「よし、終わったな」とジュニアを格納するタイミングにズレが生じてきたわけだ。終わったつもりが終わってないケースが出てきた。一大事である。
その自覚をもって「いや、まだ終わってないぞ」と自分に言い聞かせて、もうひと息、いやもうひと踏ん張りする時間を取らないと「事故」が起きる。その一呼吸だけ時間にゆとりをもってから格納作業に移行すれば無事に済む。
じゃあ毎回そうすればいいと言われそうだが、そこが問題である。最近はようやく以前よりもしっかり完全終了を確認するようになったので事故は激減した。
とはいえ、コトはそう簡単ではない。半世紀以上に渡って毎日毎日何度も何度も放尿してきた私だ。そう簡単にリズムは変わらない。それこそ身体が覚えている「放尿スタイル」に別なフォロースルーを加えるような変更は難しい。
王選手の一本足打法のようなものである。タイミングがすべてだ。ついつい昔のままの感覚で切り上げようとすると事故発生だ。人間の習性ってそう簡単に100%切り替えられないことを痛感する。
初めて事故を起こしたのは2,3年前のこと。喫茶店のトイレでせっかちに終わらせたらグレーのスーツのズボンにピーっと濡れた直線が浮き彫りになった。席に戻ってから乾燥するまでの時間が切なかった。
初めての衝撃にショックを受けてドラッグストアで尿もれパッドというナプキンの分厚いようなヤツを買った。それを下着に装着してみたがあまりに残念な姿だったのですぐに全部捨てた。
その後、終了確認に注意を払って何とかやり過ごしていたが、やはり時には事故に遭う。で、見つけたのが「尿もれ対策下着」である。その気になってネットで探すとあるわあるわ、まさに百花繚乱状態だった。
嬉々としていくつも取り寄せた。ただ、ガードする部分が妙に分厚いヤツが主流で、私のようなビギナーにはちょっと大袈裟な商品ばかりだった。
で、無駄な買い物を何度も繰り返しながら「チョイ悪」ならぬ「チョイもれ」系の軽めの商品をいくつか見つけた。見た感じも普通、裏返しても普通。よくよく触ってみると格納箇所付近の布地がちょっと工夫されている。
今ではお気に入りの「対策下着」が随分と揃ってきた。なんなら女性とムホムホな場面で下着の上からスリスリナデナデされようが肝心の個所がゴワついていないから対策パンツであることがバレることもない。
そういう商品を開発してくれたメーカーには心から感謝したい。株主になって支えたいと思うほどだ。
このブログをお読みの中高年男子の皆様の中にも「事故問題」に直面している人は多いはずだ。よく吟味した対策下着を購入することを強くおススメする。
ポイントは女性にスリスリナデナデされてもバレないようなゴワつかない素材が使われているかどうかである。ただ、その種の商品はあくまで「チョイもれ」専用だ。「中もれ」「大もれ」の人だとどうしてもゴワつき感のある商品になってしまう。
というわけで、私も「チョイ」のうちは良いが、「中」や「大」に到達してしまったら男としての引退を迫られそうだ。
そんなのはイヤだからまだまだジタバタしてみようと思う。