相変わらずコメが好きだ。コメ大国ニッポンの保守オトコだから当然である。
何かの調査では日本のコメ消費量が思ったほどではないというデータが出ていた。
国民一人当たりのコメ摂取量の国際比較で日本は50位前後だという統計があるらしい。結構驚いた。
確かに飽食ニッポンでは、パンも食べる、麺も食べる、はたまた糖質制限ダイエットなんかも盛んだ。発展途上の農業国なら好む好まないに関係なくコメばかり食べるだろうから消費量は大きく違ってくるのかもしれない。
私自身、1日2食の生活のうち、朝飯に冷やし中華、夜に焼鳥屋で珍味と焼鳥で終わる日もある。酔っ払って深夜にカップ焼きそばを食べてもコメの出番はない。消費量ゼロというわけだ。
由々しき問題である。
お寿司屋さんでも、刺身や珍味、焼き物に塩辛といったラインナップで飲んでいると握りまで辿り着けないこともある。
一応、コメから生まれた冷酒をグビグビしているが、あれはコメを食べるという意味とは違う。
「握りは最後の締め」。つい決めつけてしまう。もちろん、飲み始めた当初から握りを食べたって何も問題はない。日本酒を楽しんでいれば飲んでいる途中段階で食べるコメがウマいのも当然だ。
ナゼかそれが出来ないのが不思議だ。「コメは最後」という硬直した思考が邪魔をする。自分の柔軟性の無さを象徴する行動パターンだと思う。
先日、毎週のように出かけている高田馬場の鮨源で「寿司飯アレンジの夕べ」を開催した。もちろん、私が勝手に命名しただけである。
アレンジ寿司飯をツマミに飲んで、その後、普通の握りもそこそこ食べた。トータルではコメ消費に貢献できた気がする。
炭水化物抜きのダイエットは高年齢者がやると筋力低下が著しく寝たきりになっちゃうリスクさえあるとか。それならコメをモリモリ食べて、小太りな健康体でいたほうが遙かにマシである。
さて、アレンジ寿司飯である。まずは「白魚とホタルイカ、カキの燻製、スモークチーズのリゾット風である」。そう書くとやたらと大げさだが、それぞれの具材は少しずつで寿司飯も少しである。
このちょびっとした量の加減がキモである。希少性というか、大口開けて頬ばれない切なさが美味しさをより印象的にする。
オイルをそれなりに使っているので、実際、ドンブリサイズで出てきたらゲンナリしちゃうかもしれない。
続いては「シャコと空豆とタマネギのリゾット風」である。甘めに炊かれた空豆とやはり甘さを感じるタマネギが味のアクセントになっている。「ウマいものは甘い」という格言?通りでバツグンだった。
そもそも寿司飯自体に味があるわけだからアレンジしても酢をベースにした独特の風味が出る。ここが面白いところだ。
アレンジ寿司飯というジャンルはもっとポピュラーになってもいいと思う。お寿司に使うだけではもったいない。
きっと全国のお寿司屋さんでビックリするほどウマいアレンジ寿司飯が職人サン達の普段の賄い料理として食べられているような気がする。
こちらは「ウニの焼きおにぎり」である。完成状態とバラして食べている時の画像である。
ウニとウズラの卵を練って寿司飯と混ぜ合わせ、少量のゴマ油が隠し味に使われているらしい。そりゃあウマい。誰が食べてもウマいと思うはずだ。
まあ、ここまで手の込んだアレンジ寿司飯はなかなかお目にかかれない。それなりに常連になり、お店が空いているタイミングで職人さんの機嫌が良ければ味わえるシロモノである。
もちろん、ここまで手が込んでいなくても、ただ寿司飯を焼きおにぎりにしてもらうだけでもウマい。醬油ベースの焼きおにぎりに少しスダチを垂らして頬張ると幸福な気分になる。
もっと手軽なのは、塩辛などのツマミを食べた後に、小皿に残った汁とかエキスにチョビっとだけ寿司飯を混ぜ合わせて食べるパターンである。
握りという文化的技術を持つ職人さんを前にそんな食べ方をするのは正直言ってカッチョ悪い。
でもオジサマという生き物はワガママなので許してもらおう。
1 件のコメント:
道草人生サマ
大変申し訳ありませんが、操作を間違えてせっかくいただいたコメントが消えてしまいました。大変失礼いたしました。
アレンジ寿司飯、ご指摘の通り背徳感が旨さの秘密ですね!私の企画力ではなく、職人さんのセンスに尽きます!
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