中年というより高年バリバリの年齢になったが食い意地は昔と変わらない。これって幸せなことだ。満腹になるまで好きなものを食らう時間は生きている中でも特に喜びを感じる。
というわけで久しぶりに「満腹死」を目指すドカ食い大会を開催してきた。メンバーは3年前からドカ食い大会を始めた旧友だ。わがバンドのメンバーでもある。基礎メンバー3人に加えて昨年からドラマーで参加した友人も初参加して4人体制だ。
試合会場は日本橋の「たいめいけん」。3年前と昨年は神保町の中華料理屋が戦場だったが、今回はニッポンの洋食をバカスカ食べる企画である。
http://fugoh-kisya.blogspot.com/2020/10/blog-post_9.html
以前の大会では炭水化物シバリでドカ食いをしたが今回は自由形である。揚げ物、飯物、麺類など全方位の戦いだ。食べられる量に影響するのでアルコールはやや控えめにしていざゴングである。
画像はないが、まずはタコのマリネからスタート。この店の名物であるコールスローとボルシチはそれぞれ50円という破格の値付けで店の人も勧めてくるので仕方なく注文。小サイズだから大勢に影響はない。本番開始は上の画像のレバーフライとミートコロッケである。2つづつ盛られているので4等分すれば瞬殺可能である。
試合運びを考える上で揚げモノ連発は好ましくないのでお次はグラタンとドライカレーである。これまた4等分すれば前菜感覚である。濃厚なグラタンに幸せになり、ドライカレーはそのままバージョンと目玉焼きグチャ混ぜバージョンに分けて味わう。
つまみ感覚でチャーシューを注文して、この店の隠れた人気メニューであるラーメンも登場。昔ながらの東京醤油ラーメンの王道を行く味わいだ。脂っぽさがないからオジサマたちには有難い。
続いてはクリームコロッケとオムライスがやってきた。タルタルソースが格別にウマいクリームコロッケにウットリする。オムライスは卵で包む系ではなくナイフでかっさばいてチキンライスを覆い隠すトロトロ系を選んだ。
当日のメンバーはバンド仲間でもあると同時に子供の頃から付き合いのある同級生4人組でもある。無心に食べねばならない大会なのについつい無駄話にも花が咲く。ここが今回のマイナスポイントだった。その分だけ食べられる量が減ってしまった気がする。
そしてタンシチューとナポリタンが登場した。タンシチューは濃厚ソースが老舗洋食屋の矜持を感じさせる。これにはちゃんと白米もつけた。ナポリタンは実にベタな昭和の味だった。野菜嫌いの私だがナポリタンにはピーマンを入れてほしかった。
以上である。4人で食べたわけだから驚くほどの量ではない。まあまあしっかり食べたといった程度である。あと2品ぐらいは頑張れたのだが、たいめいけんの1階席は、ちょっと高級志向の2階席に比べてメニューに限りがある。この段階で追加注文したいメニューがなくなってしまった。
いや、それは言い訳である。まだハヤシライスもあったし、エビフライやハンバーグやステーキもあった。正直に言うとこのぐらいで満腹モードになってしまったのが実情だ。ちょっと情けない。
帰り際、もうちょっと食えたなあ、などと負け惜しみをつぶやく。店の入口にあったアノ店主の笑顔がどこか勝ち誇って見えたのは気のせいだろうか。リベンジしないとなるまい。
でも次回は銀座の煉瓦亭で洋食再試合を計画することにした。あちらのほうがややメニューが多い印象がある。ハムライスというオジサマ族には妙に魅力的なメニューもある。次こそは立てなくなるまで食べ続ける決意を固めた。
まだ余裕があるような顔をしてたいめいけんを後にしたが、二軒目の居酒屋に入って落ち着いたらさすがに膨満感でしんどい気分になっていることに気づく。
幸か不幸か、注文を取りに来ないヌルい感じの店だったので飲み物をオーダーしたままバカ話をして過ごす。結局、つまみも料理もいっさい注文しないまま終了。「喫茶店かよ!」である。
それにしてもサザエさんのパパ・波平よりはるかに年上になった今でもドカ食いを続けられることは物凄く幸せなことだ。末永くこんな時間を過ごせるように日頃はもっと節制しようと殊勝な気持ちになった。
いや、ヘタに節制したら私の体の中の「ドカ食い中枢」がおかしくなりそうだから、やはり日頃から適度なドカ食いに励んで鍛錬しようと思う。
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