バリ島撮影旅行の続きです。
宮崎あおいのテレビコマーシャルで知られるオリンパス・ペン(E-PL1)を水中に持ち込んでみた感想は「小さいことは良いこと」に尽きる。
オリンパス純正の防水プロテクター(ハウジング)はもっとカメラサイズに沿って小型化できそうなものだが、充分扱いやすいサイズ(OLYMPUS「PT-EP01」)。
オートフォーカスの精度、レスポンスのスピード感に今ひとつまどろっこしい感じはあるものの、やはり一眼だ。実用性は高い。オジサンダイバーはこのぐらいで満足しないといけない。
オリンパス純正レンズではないものの、単純に互換性のあるマクロレンズがいい感じ。パナソニック製のくせにわざわざ「ライカ」を名乗るこのマクロレンズは描写力に優れていて楽しい。
一昔前には考えられない小ささ、軽さでこのぐらいの実力があればバンザイだ(LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8)。
もともとフィルムカメラ時代、100㎜マクロを中心に使ってきたので、この“パナライカレンズ”では最初少し戸惑った。被写体までぐいぐい寄らないといけない。逆に言えばぐいぐい寄ることが出来るわけで、マクロ撮影の楽しさを満喫できる。
まあ、変な話、多少遠目でもストロボの光が回る範囲でピントさえ合っていれば、あとはデジタル写真特有の画像処理で近接撮影風に加工することも可能なわけだからラクなものだ。20ウン年前から水中写真と格闘してきた私としてはチョット拍子抜けする。
マイクロフォーサーズ規格のオリンパス・ペンは、その小ささのせいで陸上でこそもっとバシバシ使いたかったが、同規格の望遠系のレンズがまだ不充分だったので、今回の旅行では結局キャノンのEOS・KISS・X3で陸上撮影。
夕陽を絡めた写真は、帰国前に2日ほど滞在したインターコンチネンタルリゾートで撮影。ビーチサイドのバーで撮ってみた。
これも画像処理を多少施してそれっぽい感じにしてみた。
変な話、夕陽を撮っているフリして相も変わらず出歯亀カメラマンとして人様のお尻を撮ることが目的だったりすることは秘密だ。
バリに行くといつもダイビングの後は、2日ぐらいリゾートホテルでのんびり過ごす。
バリ到着後翌日からでも1日4回のダイビングを連日こなしたりする。そんな年齢を省みない潜水病と隣り合わせの行動のせいでいつも疲労困パイだ。だから帰国前は束の間の休息。
この場合、大型のリゾートホテルを選ぶことが多い。僻地のスモールリゾートで過ごした後だけに大型リゾートの総合力は単純に魅力だ。
リゾートでマッタリといえばプールだが、隠れ家系リゾートだとプールも小さくて楽しくない。今回泊まったインターコンチネンタルはでかいプールが複数ある。暇つぶしにプールに花を浮かべて撮影機材の塩抜きを兼ねて遊んでみる。
この写真が今回の旅で一番のお気に入り。珍しい魚の写真よりも気に入っている。フランジパニ(プルメリア)の涼しげな写真だ。
いつもは花を水面に逆さに浮かべて水面下から煽るように撮影するのだが、この時はちょっと違うパターンに挑戦。片手にカメラハウジングを抱え、片手で花を水中でコントロールし、適度な角度で浮上してくるように頑張って撮影。水面のゆらぎ具合も柔らかい感じで満足。
ハイビスカスでもチャレンジしてみたが、やはり赤色がキツい。花びらもモサモサうるさい。やはりフランジパニの淡い感じが個人的には好きだ。
などと、もっともらしいことを書いたが、プールでこんな写真を撮っているのは、あくまで出歯亀カメラマンとしての本来の仕事をカモフラージュするためだ。
いかついカメラをプールに持ち込んでいると、時にドイツ人あたりが不審な顔を向けてくる。そういう時には撮影済みの上のような画像をカメラ越しに見せてやる。
するとやつらは“ゲルマン納得”みたいに喜んでくれる。そんなこんなで、そのうち私の存在はプールの中で“何か一生懸命特殊な写真を撮ってる人”に変わってくる。
ホテルスタッフなど頼んでもいないのに新しい花びらをわざわざ拾ってきてくれたりする。
そうはいいながら結局、こんなカットを撮影して喜んでいる。高いカメラやレンズを買ったのも、高い水中用機材を買ったのも、行き着く先がコレかと思うと我ながら少し切ない。
端的に言って犯罪である。パパラッチってこんな気持ちなんだろうか。
撮影旅行の話のオチがこれでいいのだろうか・・・。
2010年7月2日金曜日
E-PL1 オリンパス・ペン 水中写真 盗撮
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