2017年5月22日月曜日

悩ましきフローズン


暑い季節が近づいてきた。今年も熱中症で死なないように気をつけないといけない。

気候と酒の関係は密接だ。冬にはたいしてウマくない生ビールが着実に美味しく感じるようになってきた。当然、熱燗の出番も激減。


先日行ってきたカリブでは、何とかの一つ覚えでフローズンマルガリータかフローズンダイキリばかり飲んだ。暑い気候との相性がバッチリである。

マルガリータはテキーラ、ダイキリはラムベースである。カリブ海のメキシコ側にいたわけだから、ラムとテキーラの本場である。ミーハーな私はどうしたってその2種類ばかり。

テキーラもラムも普段は見向きもしないのにフローズンのカクテルにすれば大好物に変わる。

映画「アナと雪の女王」の原題が「Frozen」だと知った時も、私の頭の中には南国でマルガリータを飲む光景が浮かんだ。当然、“少しも寒くないわ~”って感じである。


先日、銀座のシガーバー「コネスール」でトリニダッドのレジェスをふかしながらボンヤリする時間があった。なんとなくフローズンマルガリータを注文した。でも、そんなにウマいと思えなかった。気分屋で単純な私だから、こういうものは南国で短パン姿で飲むべきだと改めて思った。

ところで、フローズン状態のカクテルと言えば、一般的にマルガリータとダイキリぐらいしか思い浮かべない。実に不思議だ。

一応、フローズンハイボールとかフローズンギムレットなどもあるらしいが、ポピュラーな存在だとも思えない。私がカクテル方面に詳しくないせいだろうか。

フローズンのカクテルに詳しい人がいればオススメを聞かせていただきたい。

フローズンのカクテル、いわばお酒のシャーベットである。これからの季節にピッタリだ。甘味があればデザートにもなる。

そういえば、日本酒を凍らせた凍結酒なるものを何度か飲んだことがあるが、あれも立派なフローズンである。この夏は凍結酒にこだわってみようか。


この画像はメキシコのバーで撮った一枚。題して「意味不明」。いろんな種類があるのは分かるが、マンゴ味以外はどんな味だか想像も出来ずに難儀した。スマホで調べたら確か二番目のヤツは「梅干しっぽい味」とのことで頼んでみた。ほぼ梅サワーだった。フローズン梅サワー、悪くない。

考えてみればシャリキン仕様のホッピーも、焼酎をシャーベット状にしてホッピーを投入するわけだから、フローズンホッピーと名付けた方がカッチョいい。

さてさて、普段、バーに出かけるとマッカランをロックでチビチビやっているのだが、ホントは甘いカクテルが飲みたい。メロン味とかイチゴ味とか素直に憧れる。

でも注文できない。オトナの矜持というか、つまらない見栄というか、ダンディーを目指したい過剰な自意識みたいな余計な「邪念」が邪魔をする。


だから旅先の南国で赤や黄色のフローズンカクテルに異様に執着するのだろう。バリッとスーツを着てネクタイを首に巻き付けながらこんな色の酒を注文するのは結構な勇気が必要だ。

マルガリータやダイキリもプレーンのものならオトナの男がスカして飲んでもサマになるが、色付きのフローズンでストローが刺さっちゃうと途端にナヨナヨする。

「好きなモノを人の目なんか気にせず飲めばいい」。人様に対してはそんなセリフを平然と語るクセに自分は全然ダメである。

そろそろ脱皮しようと思う。

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