嫌煙ファッショもここまで来ると喜劇のように感じる。「三次喫煙」なる言葉を聞いて思わず笑ってしまった。
受動喫煙が二次喫煙で、三次喫煙とは衣服や髪の付いた煙草の匂いが有害だという話である。いやはや世も末だ。
ここ20年ぐらいの嫌煙ブームはアメリカあたりのヒステリックピーポーが先導してきた。
アメリカ人といえば近世の地球上における大バカ政策の代表である禁酒法を編み出した連中だ。さもありなん。
タバコが嫌いな人は衣服や髪に匂いが付くことがイヤだろうが、「有害物質だ。さあ大変!」って話になっちゃうと何だかズッコケたくなる。
そんな話をタテに今後、国家がアーだコーだ喫煙者をイジめて喜ぶのならタバコ自体を法律で禁止すればいいのに、貴重な税収源だからそういう話にはならない。
なんだかな~って感じである。
いま厚労省が必死で進める飲食店の全面禁煙化が自民党の抵抗で骨抜きになりそうな雲行きである。これに関しては熱烈に自民党を応援したくなる。
自民党だけではない。安倍政権は役所に対して「首相のご意向」の一言で黒を白にしちゃうようだから、次は厚労省相手に突っ走って欲しいものである。
さて、タバコの話ばかりはついつい回顧話をしたくなる。昔の大らかさは今思い出しても別な星の出来事だったかと思えるほどだ。
駅のホームの吸い殻は常に煙りモーモーだったし、飛行機の中でも普通に吸えたし、職場の空気は紫色に見えた。
仕事柄、ヘビースモーカーばかりの職場だったから、私自身のタバコの量も異常だった。灰皿の上でムダにしちゃうことも多かったが、20代の一時期は1日4箱ペースだった。
吸える場所が極端に少なくなった今ではどんなに頑張っても4箱は無理だ。そのぐらい、いつでもどこでも「ノロシ」を上げるかのように煙に囲まれていた。
ちなみに、高校生の頃、しょっちゅう職員室に呼び出される生徒だったのだが、何が印象的だったかといえば煙草の煙と匂いである。
不幸なことに高校2年ぐらいになるとタバコのウマさを知っていたから、職員室がうらやましくて仕方がなかった。
タバコをふかしながら私を叱る先生の前で必死に煙を吸い込んでいた。ひとしきり説教をくらった後は、先生の横に居座って世間話をするふりをしがら副流煙を摂取していた。
当時はすべてが大らかだった。タバコに限らず、今の時代なら社会から糾弾されるようなこともごく普通の日常の光景だった。
良し悪しは別として、大らかだからこそ「加減」を学んだ側面もあったと思う。
たとえば体罰。先生からの鉄拳制裁はごく普通のことだった。小学生の頃からバンバン叩かれたし、グーパンチもドシドシ食らった。
一番ヤバかったのは、高校生の頃、校庭の真ん中に立たされた時のことだ。授業中に教室を追放され、いつものように廊下に立ったのだが、「お前が近くにいるだけで腹が立つ。校庭の真ん中で立ってろ」と言われた。
渋々、誰もいない校庭の真ん中に行き、誰も見ていないだろうとあぐらをかいて座ってボンヤリしていたのだが、授業が終わった途端、その教師がダッシュで校舎の階段を駆け下り、こちらに向かって走ってくるではないか。
鬼の形相である。よくもまあそんなに長く怒りの感情が維持できるものだと驚く。ダッシュで近づいてくる先生は私に近づくと拳を振り上げて走ってくる。そして走ってきた勢いのままグーパンチである。
何よりもその執念にビビった。理性を失った中年男が純粋に怒りにまかせて放ってきたパンチである。教育的指導で殴られる感じとは別次元である。ある意味とても恐かった。
「キレた中年男は危ない」。早いうちに学んでおいて良かったと思う!?。
しょっちゅうビンタやゲンコツを見舞われたが、不思議と先生達を恨んだことはなかった。逆に自己反省につなげた。
自己反省などというと殊勝な少年のようだが、そんな可愛い話ではない。殴られるような悪いことを反省したわけではない。悪いことがバレたことを反省したわけだ。
殴られるのはイヤだ。痛いというより他の生徒の手前、カッチョ悪い。殴られないためにどうすれば良いか。バレないように知恵を絞る必要がある。そういう論法で「要領」や「加減」を身につけた気がする。
社会に出てオトナになれば「加減」や「要領」がすべて?である。その辺が分からないヤボったらしい人はシャバダバである。
それなりに要領や加減を意識しながら半世紀以上に渡って大過なく暮らしている。そう考えると、あの頃、殴ってくれた先生達に改めて感謝したくなる。
脈略のない話でスイマセン。
2017年6月5日月曜日
禁煙と体罰の話
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1 件のコメント:
富豪記者殿
昭和の時代は体罰横行でしたね。私の中高時代も暴力教師が6年間担任として持ち上がり、みんな萎縮したものだから前後の学年に比べて平均身長が1cm低い学年ができてしまいました。卒業してから別の教師に体罰をする時はどんな時かと質問したら「そりゃ、こいつ俺のことを舐めてんな、と感じた時だよ。」と本音が飛び出したこともあります。
でもおっしゃる通り、キレた中年男の怖さを学んだことや、悪行(?)を見つからずに行う要領や言い訳を身につけたのは確かで人生全般に通ずる実践的な教育をしてくれていたんだと感謝するべきかもしれませんね(苦笑)
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