2023年8月28日月曜日

サウスポー大谷?


実に悲しい。ショックである。大谷翔平選手が右ひじ靭帯損傷によって今シーズンはマウンドに立たないことになった。今シーズンどころか場合によっては来年もピッチャー大谷の勇姿は見られないかもしれない。

 

靭帯損傷と診断された直後に試合に出て二塁打をかっ飛ばしたのには驚いた。打者として今後もチームに帯同するという。プレーオフ進出の希望のないチーム状況でもそうするところが大谷さんの素晴らしい点だと思う。

 

今年はWBCがあった関係で例年より早く始動し、あのアメリカとの決勝戦で魂のピッチングを見せるなど身体への負担は想像を絶するものだったのだろう。

 



シーズンに入ってからも他のレギュラー陣が適度に休養を取るのをヨソ目に大谷さんは試合に出続け大車輪の活躍をしていた。チームがプレーオフ進出に望みがあった頃に頑張りすぎてしまったこともあって今回の靭帯損傷につながったわけだ。

 

トミー・ジョン手術に踏み切れば1年以上はピッチャーとして試合に出ることは出来なくなる。もちろん打者としてガンガン打ちまくる姿は見せてもらえるが、二刀流はお休みだ。実に残念な話だ。

 

変な話、大谷さんぐらいの野球センスがあれば「左投げ」も出来ちゃう気がする。ひょっとしたら超人大谷翔平ならそんなことを考えているかもしれない。冗談みたいなことを実現させてきた彼のことだから万が一そんな事が実現したらとても楽しい。

 

プロのピッチャーなら身体のバランスを調整するために練習などで遊び半分で利き腕と逆の腕で投げることがある。右投げなら左投げ、左投げなら右投げだ。

 

ヘタレた中学の野球部のピッチャーだった私も普段は普通に右投げだったが遊び程度なら左投げも出来た。球威は右投げの半分以下だが緩い玉ならストライクは普通に投げられた。

 

超人である大谷さんならおそらく左投げでも140キロぐらいの速球は軽く投げちゃうだろう。これまでも漫画の世界を超えてきた人だから右ひじが完治するまで時おり左投げでマウンドに上がったら野球ファンが卒倒することは間違いない。


いやいや、やはりそんな願いは大谷サマに対して不謹慎だ。ゆっくり肘の治療に専念してもらいたい。

 



冗談はさておき、大谷さんの凄さ、その存在の大きさ、歴史的価値についてはこのブログで何度も書いてきた。世間一般では「大谷慣れ」のせいでもろもろな感度が鈍っているようだが、野球の世界に起きている変化は確実に大谷翔平の影響によるものだ。

 

今年は夏の甲子園をわりとしっかり見た。長髪論争みたいなくだらない話はともかく高校球児の変化が強く印象に残った。とにかく昔よりはるかに表情豊かに野球をしていた。あれこそ大谷効果だと感じる。

 

修行僧みたいな様子で根性、忍耐を絵に描いたような表情でプレーする選手のほうが少数派だった。かつて大谷さんがアメリカに渡って活躍し始めた頃、物怖じせずに楽しそうに表情豊かにプレーする姿が印象的だったが、そんな姿と似た雰囲気を高校球児からも感じた。

 

MVPになるほどのスターになった今も大谷さんのプレー中の姿には傲慢さはない。第一打席では相手チームの監督に向かって打席から会釈、審判にも挨拶を欠かさない。ファールチップが当たったキャッチャーをいたわり、打球が相手ベンチに飛び込みそうになれば瞬時に声を出して注意を呼びかける。塁に出れば近寄ってくる相手選手とにこやかに談笑する。

 

かつてのイチロー選手のような求道者的な姿とはまるで違う。イチロー流?が良くないという意味ではないが、大谷さんのスタイルはかつての野球界を思えばやはり異質だ。時代の変化を象徴する存在だと思う。

 

高校球児からすれば大谷さんは神様みたいなものだ。彼らにすれば物心がついた頃から二刀流という異次元の活躍と真摯な野球への姿勢を見ているわけだから大谷さんの行動すべてが教科書そのもの。

 

大谷翔平を生きた教科書にしている以上、高校球児の野球スタイルが表情豊かでハツラツとしたものになるのも当然の結果だろう。極端にいえば100年以上の歴史がある甲子園の野球スタイルを変えてしまうほどの影響力があるわけだから、やはり大谷さんは超人としか表現できない。

 

つくづく大谷翔平が活躍している時代に生きていることは幸せだと感じる。一日でも早い回復を祈りたい。笑っちゃうぐらい凄い二刀流でのプレーをいずれまた見られる日を心待ちにしたい。

 

 

 

 

 

 

 

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