2011年6月1日水曜日

インターネットさまさま

今の時代、何が便利かって言えば、やはりインターネットだ。こんなことをいきなり書き始めたのは、靴を買うためのアホバカ旅行の予習が非常にラクになったから。

この先、不必要にグラグラ揺れなければ遠からずパリとローマに行くことを画策中。一応、アリバイとして絵なんかも鑑賞しようとは思っているが、正直、ガラではない。

実はゼヒにでも見たい絵が結構たくさんあるのだが、そんなことを書くとエセ文化人みたいだから、靴以外に興味はないという前提で行動しようと思う。

ジョンロブだとか、オーベルシー、コルテだのウェストンやタニノクリスチーがごろごろあるらしいから行かねばなるまい。そりゃそうだ。地元なんだからゴロゴロあるのは当たり前だ。

問題はそれぞれの店の所在地だ。有難いことに今の時代、ホームページが無い店は皆無。当然、所在地もすぐ分かる。もっとも、外国の住所を表示されたところで実際の行き方はサッパリだ。こんなときにもインターネットが活躍する。

住所をグーグルで検索すれば一発で地図が出てくる。外国の地図なのにカナ表記まで併記されているから実に便利。おまけにストリートビューまで駆使すれば周辺の雰囲気まで生々しく把握できる。実際にやってみると本当に便利でビックリする。

パソコンを始めとする機会モノが苦手な私ですら、こういう便利さを実感できる。良い時代だ。上級者の方々は一体どれぐらいハイテクの恩恵を受けているのだろう。

それにしても、「情報を発信する」というジャンルの仕事をしている以上、急激に進化する世の中の動きが恐ろしくてしょうがない。いまだに「紙」をベースにしているわけだから、どう逆立ちしたって産業革命のまっただ中にいるわけだ。今後の仕事に不安は尽きない。

今日のところは考えないでおく。

その昔、潜水旅行に明け暮れていた頃は、インターネットもまったく普及しておらず、調べものといえばアナログの世界。ダイビング雑誌を発行する出版社に問い合せてバックナンバーを譲ってもらったり、海外の専門雑誌を取り寄せたり、とにかく面倒だった。

遊びのためだったので面倒なことが楽しめたのだろうが、いま思えば原始人だ。国際線の時刻表ひとつとっても、日本発着便なら簡単に調べられたが、海外路線を細かく調べたい時はハードルが高かった。

当時、OAGという国際航空時刻表を海外通販で取り寄せていた。電話帳のように分厚くて中身は記号と数字と英語ぐらいなもの。私にとっては、マヤ文明の手紙を翻訳するようなものだ。なんとか解読した。

あのおかげで中米カリブ海に浮かぶボネールという島に日本出発同日に到着することができたし、アメリカ経由カリブ海、そこからヨーロッパ経由で帰国するような乱暴な旅行が実現できた。

OAGの表記は、曜日が数字になっていた。確か1が月曜だか日曜で、水曜日が3か4みたいな感じ。それが分かるまで悶絶しながらページを眺めていた記憶がある。

空港表記もいわゆる3レター。成田ならNRT、パリならCDG、おまけに大都市の空港は複数ある。地名ごとの索引はあるのだが、全世界の空港だから膨大な数。ローマ字がミミズみたいに動き出す錯覚に襲われた。あれで私の脳みそは随分壊死したはずだ。20年ぐらい前の懐かしい思い出だ。

いま、ネット上で検索する場合、都市名もしくは国名を入力するだけでも、自動で候補地が羅列され、その中からクリック一つで目的の空港を入力可能。

おまけにスターアライアンスだとかワンワールドといった航空連合のおかげで、運航会社をまたいで縦横無尽に乗り継ぎ便を見つけることが可能になった。

私のような昔の人の感覚だと、ルフトハンザのウェブページではルフトハンザしか検索できないようなイメージがあったが、いまでは提携航空会社便もバシバシ出てくるので実に簡単。

今回予定しているのはJAL便なのだが、行きはエールフランス、途中の移動はアリタリア、帰路になってようやくJALの機材に搭乗するパターンだ。なんとも便利な話。

海外出張が多い人ならもはや常識なのだろうが、私のようなドメスティック男にとっては、ここ10~15年ぐらいの進化が妙に不思議に感じられる。

さてさて画策中の旅の話。問題はタバコだ。昨年の増税値上げを機に、やめていたタバコを国家のために吸い始めて、すっかりチェーンスモーカーだ。欧州路線は平気で12時間以上飛んだりする。強制禁煙が結構ストレスだ。

だから往復とも夜便を予定している。これなら出発を待つ空港でぶりぶり飲酒して、機内では睡眠導入剤でコロッと寝られる。はずだ。

考えてみれば10時間以上のフライトなどもう随分とご無沙汰だ。もともと飛行機が好きではないので、ここ数年、旅先は遠くてもせいぜい7~8時間の場所をあえて選んできた。

小さい画面で映画を見るのは嬉しくないし、どう頑張ったって機内食が美味しいはずもない。ゲームをピコピコする性分でもないし、読書するのもせいぜい2~3時間だ。

人目があるからエロ雑誌を見るわけにもいかず、ビジネスクラスに乗っても、キャッチボールできるほど広いわけではない。乗務員が隣に座ってお話ししてくれるわけでもない。

そういえば、過去に一度だけ乗務員さんが私の隣の空席で合計2時間ぐらいお相手してくれたことがある。ガラガラの飛行機だったこともあるが、まさに珍事だった。アメリカ系の会社の日本人乗務員だったのだが、あれはあれで安全運航上?由々しき問題だろう。でもちょっとだけ自慢?だ。

今回はエールフランス便にも乗るわけだが、いつだったか、夜便では乗務員が客のサイフを盗んで逮捕された事件があった。フランス人恐るべし。ぐっすり寝たいのに迷惑な話だ。

サイフはパンツの中にでも入れておこうと思う。

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