また函館に行ってきた。7月以来である。今回は娘との二人旅。函館だけで3泊のノンビリ旅である。
娘とは毎年のように二人で旅行に出かけている。旅に出ると普段とは違う感覚になっていろんな話が出来る。
父親に対しては反抗期もなく育ってくれたのも毎年の旅行での対話が影響していたような気がする。
いや、そんなセンチな話ではない。今回は単なるバカ食い旅行である。函館には今まで20回ぐらいは来ているが、大半が一人旅だ。食事に関しては同行者がいれば注文できる品数が2倍、いや、3倍になる。
まずは「うに むらかみ」に向かう。私にとって函館初日の夜の定番だ。やや高めの値段設定だが、無添加の生ウニがウリの楽しい店だ。
ここで初日に真っ当なウニを食べまくることで、その後、怪しげな安いウニに手を出して後悔する恐れはなくなる。
今の時期はイクラも抜群にウマい季節だから、ウニ攻めの翌日は朝っぱらから朝市の食堂街に行ってイクラ丼である。
大学時代に北海道に一人旅をした際、手持ち資金に余裕がなかったので、イクラもウニも財布と相談しながらシケシケと食べた。
いずれ財布を気にせず飽きるほどイクラやウニをてんこ盛りにして食べたいと心に誓ったものである。
娘も今や大学生だが、あの頃の私のようなシケシケ感とは無縁だ。甘甘父ちゃんが上モノをドシドシ食べさせるわけだから、教育上よろしくない。
教育的観点などすぐに忘れてしまう私は、アホみたいに注文して娘にたしなめられてしまった。ポンコツである。
二人なのにこんなに注文してしまった。どんぶり3つにホッケ、活イカの刺身、ホタテ焼、ホッキ貝の刺身も追加した。
どんぶりの白米こそ少し残したものの、あとは完食である。完食したわけだから注文し過ぎという指摘は間違いである。完食イコールちょうどいいというのが世の中の真理である。
観光客も減ってしまった今、平日の朝市ではガンガン値引きしてくれる。自宅用にイクラをどっさり買おうかと思ったが、健康に良いはずはないので、泣く泣く断念する。
イクラを我慢した代わりに、味見させてもらって極上だったスジコを大量に買ってしまった。意味不明である。でもイクラは買わないという決意は守ったわけである。
宿は1泊目を朝市近くのセンチュリーマリーナ、2泊目以降は湯の川にある湯の川プリンスホテル渚亭にした。
薄ら寒いぐらいの気候だから露天風呂の気持ちよさは格別だ。センチュリーマリーナの屋上露天風呂も相変わらず快適だったし、3年ぶりに泊まった渚亭の大浴場も安定の気持ちよさだった。
渚亭は大浴場以外の施設が全面改装されて客室もモダンに変身していた。この宿のハイライトは浜辺にせり出したような男性用露天風呂だろう。滞在客が少なかったから貸し切り状態で過ごせた。
渚亭のウリは大浴場だけでなく、露天風呂がたいていの客室に付いている点だ。海側の部屋なら絶景の湯浴みが楽しめる。
夜は沖合に浮かぶイカつり漁船の灯りが幻想的で、朝は真っ青な海が一望できて遠く青森の大間岬まで見渡せる。
親子二人で特に予定もない3日間だったから、レンタカーを駆使して立待岬、外人墓地、五稜郭、夜景観光を始め恵山のほうまでドライブもした。
ソフトクリームをはじめ、スイーツも随分食べた。尿酸値、コレステロールだけでなく糖分まで過剰摂取していたわけだ。
暴飲暴食の旅だったが、実は今回のハイライトはウニでもイクラでもホッケでもソフトクリームでもない。
10年以上前から函館に来るたびに気になっていた「ラッキーピエロ」に行けたことである。
地域密着型ジャンクフード、いやハンバーガーショップ、いや、ファミレスのような店である。
大袈裟かも知れないが感動した。その話は次回で。
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