2026年8月14日金曜日

ダメ人間、ガス人間

 

ここ1ヵ月ぐらいダメ人間になっている。キックボクシングジムはサボってばかりだし暴飲暴食もヒドい。昨年、真面目に節制してきた自分と比べると別人のようだ。

 

理由は単純だ。同居する娘が挑戦していた某国家試験が終了したことでナゼか私のほうが気が抜けてしまった。バカみたいである。試験の結果はまだしばらく発表されないのだが一応無事に済んだみたいだから何だか妙に肩から力が抜けた感じがする。

 

私が試験を受けたわけではないのに実にマヌケな話だ。とはいえ、その試験に向けて私もかなり気を使って過ごしてきた。大げさに言えば「親としての最終ゴール」みたいな感覚に陥っていた。だから終わったことでフニャフニャしてしまった感じだ。

 

今年が終われば下の子の分の養育費も終了する。世間相場よりはるかに高額な金額をもう15年ぐらい毎月毎月1日も遅延せずに払ってきた。総額を計算したら倒れそうになる。私の貯金が妙に少ないのもそのせいである。

 

来年からは養育費分をせっせと手を付けずに老後資金用に貯めようなどと殊勝なことを考えている。いやはや、まさに人生後半戦である。総括段階に入ってきていることを実感する。

 


 

さて、先日モスバーガーをデリバリーで注文したのだが、その数は5個である。パンは半分捨てたとはいえ還暦オヤジの食べる量ではない。ユルみまくっている最近のダメ人間ぶりを象徴する話だ。

 

昔からナゼか夏に太ることが多かったので、昨今のユルユルモードのせいで昨年15キロ落とした体重もすでに5キロ以上は戻ってしまったはずだ。だいたい体重計に乗らなくなっているあたりがダメ人間である。

 

ダメ人間と書いていて思い出したのが「ガス人間」である。ネットフリックスのドラマだ。奇天烈極まりないストーリーなのだが妙に面白くて一日で全部見てしまった。

 



小難しい推理モノや立身出世モノも悪くはないが、あそこまで突き抜けた設定の話を大真面目に作り込む制作陣の本気ぶりに感動した。バカげている、アホらしいと否定する前に大真面目に鑑賞することをお勧めします。

 

さて、暴飲暴食に話を移す。一人飲みの際はお寿司屋さんあたりで歳相応のチマチマした肴で一献傾けていることも多いが、そこはダメ人間と化した私である。若者しかいないような怪しげな居酒屋でレバ刺しやハツ差し、謎のモツ炒めをバクバク食べて過ごすような日もある。

 



 若い客層に混ざって心なしか浮いている感じもあるのだが、そういうことが気にならなくなったのも加齢に伴う図々しさのおかげである。ブヒブヒとゲップを吐き出しながらホッピー片手にジャンクなメニューにニンマリすると幸せな気分になる。

 

先日は仲良しのオネエサンの付き合いで銀座の小洒落たバーに出かけた。手の込んだ料理がいろいろあったのだが、味覚と精神状態が“赤ちゃん帰り”に向かい始めている私は「カラスミ目玉焼き」をムシャムシャ食べて満足した。

 



 カラスミは挨拶程度にパラパラとかかっているだけだったが、ぐしゃっと潰した半熟卵をパンに浸して食べれば充分である。最近は手の込んだものより単純明快な一品に魅力を感じる傾向が強まった。

 

別な日、仲良しになりかけているオネエサンと日本橋の鰻屋へ。うざく、肝焼き、白焼きで冷酒をカピカピ飲んで楽しく過ごす。問題はシメの鰻重問題である。以前なら一番デカい鰻重を頼むのが男として当然のマナーだと信じて疑わなかったのに最近はボリューム的に無理になってきた。ダメ人間である。

 


 

この日もオネエサンに一番デカいのを頼んで私は下級ライン?の鰻重にする。この店のデカ鰻は下級ラインの鰻重とは使っているウナギ自体が異なる。私だって上質なほうのウナギを食べたいが量が厳しい。

 

もっとも、オネエサンがデカ鰻を完食できるはずがないと予想してそっちから一枚ぐらい分けてもらえばいいと頭の中ではこすっからい作戦を練っていた。過去にその作戦は何度も成功している。

 

しかし、しかしである。今回は予想外の展開になった。オネエサンが「食べきれない分は持ち帰っていいですか?」と言い出した。優しい紳士のふりをしている私は「オイこら、食べきれない分はオレによこせ!」と心の中で絶叫しながら当然それを口は出来ない。

 

仕方なくすました顔で「それは賢いね。タレも追加でもらってあげるから明日、温め直して細切れにしてひつまぶしにでもするといい」などとアドバイスするハメになった。私の頭の中ではナゼか嘉門タツオの名曲「なごり寿司」が鳴り響いていた。

https://www.youtube.com/watch?v=iLlBWpIkLo8

 

小梅太夫みたいに「チックショー!」と叫びたいところだったが、別な場面でしっかりこの恨みを取り返すことを決意して爽やかな顔でその場をやり過ごした。

 

デカい鰻重が食えなくなったくせに狩猟本能はいまだお盛んな自分がちょっと切ない。

 

 

 

 

 

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