2009年6月4日木曜日

銀座 一羽

銀座・並木通り沿いの雑居ビル地下に構える焼鳥屋に行ってきた。店の名前は「一羽」。銀座らしいとも銀座らしくもないとも言える雰囲気の店。

妙にモダン。焼鳥屋のくせに男同士で行くにはたじろぐような感じ。ワインセラーが存在感を醸し、重厚かつスタイリッシュなインテリアが特徴的。

格好付けすぎてわざとらしいほどではなく、その空間に身を置いても、こっ恥ずかしくなるレベルではない。その点は使い勝手が良さそうだ。

ご馳走してやろうって誘ってるのに「エ~、ヤキトリ~?」とか言う馬鹿娘がいるが、そういう連中が「ワーイ、オシャレ~!」とか喜びそうな感じ。(よく分からない例えでスイマセン)。

飲み物メニューも豊富でワインリストもしっかり。店員さんも、「ウィーッス!」とかは言わない。そこそこ上質感を意識しているようだ。

さてさて肝心の焼鳥について。まあ普通。そのひと言しかいいようがない。銀座の有名焼鳥店「伊勢廣」あたりに比べればもちろん劣る。とはいえ、一般的な街場の安い焼鳥屋よりは美味しい。そんな感じ。

場所を考えれば妥当な値付けだろう。店の雰囲気が気に入るのなら高くは感じないレベル。

奥久慈軍鶏、伊達鶏をラインナップして、珍しい部位も用意している。焼鳥という食べ物は、誰もがお気に入りの店を持っているような世界だ。私にとっては「ごく普通」の味わいだったが、人によって印象はいろいろだろう。

私がこよなく愛する自宅近所の焼鳥屋“T”では、「白レバのタタキポン酢」が一押しメニュー。今回行った銀座の店にも同様のメニューがあったが、さすがに我が地元の圧勝。

銀座という場所柄もあるのだろうが、アレコレ変わったメニューも用意されていて、串を食べなくても酒の肴には困らない。その点では小洒落た居酒屋的用途に向いている。

軟骨がトロトロになるまで煮込まれた一品なんかもあってチョット楽しい。串焼も正統な焼鳥だけでなく、創作系の変なソースがかかった変わり串もいろいろあって飽きさせない。

まあ、変わり串メニューがあること自体、正統派の串焼のレベルが極上じゃないことの証とも言える。ちょっと辛口になってしまった。

名店と呼ばれるレベルではないし、そういう方向に進化することもなさそうな店だ。ただ、逆に銀座あたりで名店と呼ばれる店の窮屈感がウザったい時には、すこぶる使い勝手の良い店だと思う。

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