今の住まいから人形町は徒歩圏だ。東京の中でもとくに「東京っぽい」と言えるのがこの街だと思う。渋い店構えの老舗もたくさんあるし、イマドキのカフェもあちらこちらにある。散歩するのが楽しい街だ。
和菓子屋さんもやたらと多いので、すっかりスイーツオヤジになった私としては散歩のたびにアレコレ買ってしまう。10万円出したら12万円ぐらいに化けてくれた「中央区お買物券」をここぞとばかりに利用している。
今は娘と同居しているので週末などはよく二人で散歩しながら外食ばかりしている。近くに住むようになって3年ほど経ったがまだまだ開拓途上である。ねぎま鍋やすき焼き屋の有名店なども未踏である。
「ご近所メシ」は気軽な店に限る。サンダル履きで思い立ったら行けるようなお店が美味しかったら幸せだ。工事の騒音などで騒がしい都心部に住んでいるからそういう店がたくさん無いと面白くない。
以前からデリバリーで注文して気にいっていた中華料理屋さんに初めて行ってみた。人形町の交差点そばの「万葉軒」というお店だ。娘情報によると点心がウマかったそうだが、この日はいろんな一品料理を頼んでみた。
最初に食べた自家製チャーシューが私好みで一気にファンになった。中華料理屋さんのチャーシューはホントにピンキリで残念モードに陥ることも多い。香港でよく出てくるような窯焼きの蜜汁チャーシューが大好きな私にとって自宅から徒歩5分でウマいチャーシューにありつけるのは幸せだ。
卵の炒めモノも優しい味付けだったし、牛バラも香港にいるみたいな味で、温めた紹興酒との相性がバッチリだった。特大フカヒレ姿煮込みはサイスも味も期待したほどではなかったが、それ以外は美味しかった。穴場だと思う。
お次は「てんみ」という居酒屋さん。フレンチと和食のマリアージュを居酒屋価格でというウリの気軽な店だ。喫煙可能なのが私にとっては有難い。メニューも豊富で、突き出し代わりに出てきたトリュフ風味洋風茶碗蒸し?が妙に美味しくてバンザイ。
馬刺しもあれば、燻製料理もいろいろある。さっさと出てくるメニューの中にも半熟ウズラみたいなニクいメニューがある。牛ハンバーグもそこらへんの洋食屋さんよりウマかった。シメのトリュフTKGは誰もが幸せになる味だった。穴場だと思う。
「喫煙可能店はマズい居酒屋」みたいなイメージがある。実際にそれも一種の真理だろう。とはいえ、タバコが吸えるような今どきはガサツと呼ばれそうな店の中にも真っ当な食べ物、丁寧に仕上げた食べ物を提供するお店は結構存在する。
嫌煙ファッショに抵抗して相変わらず紙巻きたばこを愛している私にはそういう店はオアシスである。喫煙可能店を多くの人が否定するのも分からなくはないが、禁煙の店のほうがはるかに多いのが今の時代だ。だから否定派の人は四の五の言わずに禁煙の店に行ってくれればいいだけだと思う。
次のお店もタバコが吸えるから私にとっては憩いの場所だ。こちらは引っ越し当初から何度も訪ねている。「竹とんぼ」というちょっと洒落た居酒屋だ。気の利いた料理をいろいろ用意している。座席間隔も広めで居酒屋というジャンルにおいては上級路線だろう。
刺身や焼き魚もちゃんとしたものを使っているし、焼鳥や焼きとんもある。ナゼか私はこの店の酢だこが好きで必ず注文してしまう。この日は牛すじの煮込みやアサリの山椒煮や、太ったサンマの塩焼き、串ものを食べながら梅干しサワーで酩酊。ここも穴場だと思う。
全然話は違うが、人形町は結構な繁華街であり、江戸情緒っぽい雰囲気をウリにしている。訪れる人の年齢層もオトナ中心だ。そのわりに甘味処が「初音」という老舗一軒しか見当たらない。和菓子を売る店は多いのに実に不思議だ。
スイーツを提供するカフェは数えきれないほどあるのに、あんみつやお汁粉系の甘味処が決定的に足りない気がする。ちょっと風情がある甘味処をオープンしたら繁盛すること間違いナシだと感じる。本気で出店を考えてみようか…。
というわけで、本日もヘンテコなペヤングの紹介に移る。本日は2種類。まずは「贅沢焼きそば・蟹トマト味」だ。
やたらと種類が出ているヘンテコ系、いや、迷走系ペヤングを一気に大量に取り寄せたので、それぞれの単価はよく分からない。きっと「贅沢」をうたっている商品は値付けが高いのだろう。
ちなみに後日紹介する「松茸ペヤング」はネット界隈では一個1500円以上の値段で出回っている。私もそんな値段で買ってみた。かなりマヌケかもしれない。
で、蟹トマト味である。悪くない。案外ウマいという表現が適当だろうか。ご多分に漏れず付属のソースは7~8割しか投入しないことが条件である。一応蟹の身も入っているし、風味はしっかり蟹だ。
強いて言うなら「ペヤングにそれは求めていないぞ」と言いたくなる味でもある。何となく上品な雰囲気だからジャンクな気分の時にこれを食べてもピンとこないかもしれない。
お次のペヤングは「醤油油そば」である。感想は単純明快に「マズい」の一言である。どうマズいかは上手く説明できないから是非食べてみてほしい。何だかヌメっとしている。付属のソースを全量入れたらきっとあり得ないぐらいマズいと思う。
頑張って開発した人、ごめんなさい。でもマズかった…。



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