2012年12月3日月曜日

堕落

このところ、まるでマニアのようにホームセンターみたいな店に入り浸っている。東急ハンズとかロフトとか島忠とか、遠くのニトリにまで出かける。妙に楽しい。

元来、不器用だからDIYみたいなコーナーは素通りして便利グッズなんかを一生懸命見て回っている。不器用だから便利グッズが欲しくなるわけだ。

以前、自宅の整理用に頑丈なパイプラックがいくつも必要になった。でも組立がえらく面倒だったので、近所のホームセンターの見本用の展示物をゴリ押しして何個も購入。軽トラックまで借りて運んだ。

そんなマメさがあるなら組立ぐらいすればいいと自分でも思う。

それにしても「ホンマかいな」と思うような便利グッズがアレコレ存在するものだ。

掃除用品なんて、すべての能書きを信じたらどんなに古い家だってピカピカになるみたいだ。

確かに普通に洗っても落ちない浴室鏡の鱗状の水垢とかも専用クリーナーで処理すればピカピカになるから、それなりに信ぴょう性はありそうだ。

調理関係の便利グッズも面白くてつい衝動買いをしてしまう。真にウマいものを食べようとする求道者だったら許せないようなモノがてんこ盛りだ。

「電子レンジで焼き魚が簡単に作れる皿」。そんなはずないだろう!って毒づきたくなる。でも買ってしまった。まだ使っていないが本当だろうか。

「電子レンジで簡単にパスタが茹で上がる容器」。そんなはずないだろうと毒づきながら買ってしまった。


で、使ってみた。う~ん、実に素晴らしい。話はホントだった。大きな鍋を出してきてせっせと湯を沸かせて必死に茹でたのと遜色のないパスタが簡単に出来てしまった。

説明書より短めに時間設定すればアルデンテも可能だ。いや~実に凄い。乾燥パスタを規定量の水を入れたプラスチック容器に入れてチンするだけ。

くっついて麺がこんがらがると思うのが普通だが、まったくそんなことはなかった。茹で上がったらお湯を捨てて出来合いのパスタソースを絡めたら至極簡単にそこそこのパスタ料理が出来上がる。恐るべしである。

その後、調子に乗って同様のやり方で蕎麦やうどんが茹で上がる容器も買ってしまった。まだ使っていないが、パスタ麺の出来上がりを考えればそこそこ使えるはずだ。


お次の便利グッズは「カンタン米とぎマシーン」である。そんな名称ではなかったが、そう表現するのがピッタリだ。

理屈はカンタン。専用容器に米を入れ、水道の蛇口を容器の穴に押しつけて勢いよく水を出すだけ。

蛇口を押し当てる穴の部分は網状になっていて中身が逆流しない仕組み。要は水流で容器の中の米が勢いよく回転することで洗ったり研いだりする作用になるらしい。

で、使ってみた。妙に楽しい。容器の中で米が勢いよく回転し、米同士がぶつかり合って、濁ったとぎ汁がどんどん出てくる。数十秒単位の水流攻撃を3~4回やっていたら、だんだん水も汚れなくなった。

で、炊いてみた。実に普通にウマい米が炊きあがった。恐るべしである。

炊きたてのご飯を冷凍する専用容器も買った。そこに保存して、最新の電子レンジでチンすれば、炊きたてと遜色のないメシが気軽に再現できたりする。

なんとも凄い世の中になったものだ。

それにしても、そんな変なグッズを求めてホームセンターをさまようマメさがあったら、普通に真面目に調理すればいいんじゃないかと少し複雑な気分になる。

まあ、便利さに走ることは人間を堕落させる。堕落していくのはイヤだ。どうしたもんだろう。

堕落しないためにはマメに行動しないとなるまい。やはり、せっせと最新の便利グッズを探すために一生懸命ホームセンター通いをしようと思う。

よくわからない話になってしまった。

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