すっかり寒さに弱くなってしまった。数年前にモモヒキのようなロングタイツ型の下着の快適さを知ってしまって以来、真冬になると愛用している。
洒落心が吹っ飛んでしまった自分のヘタレぶりが残念である。まあ、下着姿は滅多なことでは人様に見せないから妥協しよう。
そのぶん人の眼にふれる格好だけはキチンとしようと思う。パッと見がそれなりに小ざっぱりしていればダサダサの下着もバレずに済む。
さて、この時期、靴好き男にとってはショートブーツの出番が多い。買う時はオシャレのつもりなのだが、こう寒いとただただ防寒目的の意味合いが強い。
ショートとはいえ、くるぶしの上まで覆ってくれるから普通の靴よりは暖かい。ここ数年、末端冷え性気味なので暖かさが何より有難い。
若い頃はブーツを履くと蒸れちゃって足の臭いが心配だったが、加齢とともに新陳代謝がゼロになったので今やそんな心配もなくなった。
ショートブーツは実際に履いている時よりも店頭に置かれている姿が美しいと思う。ただ眺めているほうが魅力的だ。
そうはいっても鑑賞目的で入手するわけにもいかない。買った以上はせっせと履かなければ靴が可哀想である。
上の画像は「STEFANO BI」。バーガンディーカラー、すなわちワイン色のブーツはこれしか持っていないので愛着がある。
スッキリした形のブーツの多くが靴ヒモの部分が無いせいでノッペリしがちだが、その点、この靴は洒落っ気があって気に入っている。
こちらは「John Lobb」のヒモがあるブーツだ。昨年6月にロンドンのセールでバカ安で買った。ウェスト部分の絞りが結構キツくて履き始めた頃は違和感があったのだが、何度か履いているうちに馴染んできた。今ではすっかり私になついてくれた。
視覚の慣れの問題なのだろうが、普段は一般的な形のヒモ靴を履いていることが多いから、スーツに合わせるブーツもヒモをキリっと締めるタイプのものを選びたくなる。
いわゆるチャッカブーツっぽい形が多くなるわけだが、モノによっては少し無骨な雰囲気になりがちだ。デニムならともかく、スーツに合わせる場合には適度に「シュっとした感じ」のほうが収まりが良い。
そんな感覚で選ぶから我が家にあるショートブーツは割と似通った形のものが多くなってしまう。
これは「Stefano Branchini」のヒモ無しの一足。画像では分かりにくいが、焦げ茶にチャコールグレーが混ざったような微妙な色加減とセクシー?なシェイプが特徴である。
過剰にならない程度に尖ったデザインとサイドゴアの部分にバックルを付けるあたりが、色気をやたらと大事にするイタリアの伊達靴っぽくて愛らしい。
これはスペインの「MAGNANNI」。「MAGNANNI」はデザイン性と履きやすさを兼ね備えた万人ウケする靴を作っているが、日本での値付けはかなり高めだ。
会社の近くのデパートにも常時置かれているのだが、グッとくる靴があっても値札を見ると敬遠してしまう。
この画像の一足はマドリッドの靴屋のセールでゲロ安で買った。確か日本の3分の1以下の値段で投げ売り?されていた。拾いモノだった。
今日はダンディーを気取っていっぱしの靴評論を書こうと思っていたのだが、結局、セールでしか靴を買えないというシャバダバな話に落ち着いてしまった。
まあ、それが現実である。
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