2024年6月28日金曜日

スマホで遊ぶ


進化する世の中のデジタル化に取り残されることが恐い。ひと昔ふた昔前までは、iPodが登場すればちゃんと使ってみたりiPadが発売されたと聞けばキチンと買って試したりしたが、ここ10年ぐらいは新たなモノにまるで興味がない。

 

最低限の知識でもネットで買い物をしたりスマホでタクシーを呼んだり無難に今の時代を生きているが、ちょっとずつ怪しくなってきた。


飛行機に乗る際はWebチェックインとやらが気味が悪くて今でも紙にプリントしたバーコードを後生大事に空港に持参する。こういうアナログ行動を続けているときっといつかは色んな場面で不都合を感じるのだろう。

 

自分の母親を見ていてもネットリテラシーが皆無だから歯がゆくて仕方がない。大谷翔平の試合中継を観たくても予定を調べられない。衛星放送のサブチャンネルへの切り替えも心もとない。昔教えたネットスーパーでの買い物も使わないうちに仕組みが進化しちゃったからチンプンカンプンである。

 

老後の自分に置き換えて想像すると切ない。現役世代が普通にこなすことが出来なくてツラい思いをするのかと思うと長生き自体が恐ろしいことにも思える。

 

最近、やたらとキレたり怒鳴りだすジジイが増えたが、一説によるといろいろと自分では分からない場面が多くなってイライラした結果そうなるらしい。


デジタル的な受付機能や決済機能、はたまた居酒屋に行ってもタブレットやらQRコードで注文しろと言われてそれが出来ない恥ずかしさやうしろめたさが起爆剤になるみたいだ。

 

わが師匠?であるアノみうらじゅん先生はキレる年寄りのそういう心理を“うしろメタファー”と呼んでいた。実に的確である。

 

さて、私のスマホの話をする。シャープ・アクオスの上級機種だ。きっと9割がたの機能は使っていない。でもナゼだかそんなものを愛用している。過去何回にもわたる機種変更の際にdocomoショップで「これの後継機種にしてくれ」と漫然と言い続けてきた結果である。

 

なんだか知らないが今のヤツは20万以上もした気がする。バカみたいだ。騙されているみたいな感覚である。それを2年か3年で変えちゃうわけだから踊らされているだけだ。

 

先月一人で旅行した際にヒマにまかせてスマホのカメラの設定をあれこれイジっていたら面白い機能を見つけた。消しゴムマジックなる機能だ。アプリではなく最初からセットされている機能で、画像に写りこんだ邪魔な人などを自然な感じで消してくれる仕組みだ。

 




路面電車の横にいた人々を消してみたらこんな感じになった。昭和の人間である私としては何の苦労もなくこんなことが出来てちょっと興奮した。その昔、フィルム時代に良く撮れた水中写真の余計なところに意図せず邪魔な魚が写り込んで泣く泣くボツにしていたことを考えたら時代の進化にただただ感心した。

 

パリのマドレーヌ寺院やエッフェル塔でも試してみた。すべてを消すのではなく一部を消すのも簡単だからなかなか面白い

 






で、調子にのっていろいろ遊んでみた。リスボン郊外のビーチの写真である。賑わう景色の中にいたTバック水着のオネエサンだけを残して他を消してみたら何だか笑える画像になった。

 




こういう機能があれば作為的に画像をイジって印象操作することも簡単だ。下は大学野球を観に行った時の観客席の様子だ。ガラガラの雰囲気を出すために結構な数の観客を消してみた。こんなことがスマホをちょこっと触るだけで出来るわけだから世の中に出回る画像が本物かどうかアテにならないことを痛感する。

 


 


こういう画像比較を載せるのに2つの画像を並列にセットで掲示するやり方が分からないような無知な私でも出来ちゃうわけだ。凄い時代になったものだと思う。

 

ついでに東京駅の画像も載せてみる。昼と夜それぞれで歩行者が普通にいる状態と消した状態である。まあ、こんなことが出来たところで何も得するわけではないが単純に楽しい。既に使いこなしている人にはどうでもいい話だろうが、知らなかった人なら試してみると結構楽しいはずだ。

 






結局、こういう機能が使えるようになったのもヒマついでにスマホをイジりまくったことがきっかけだ。つくづく何にでも手を出して試してみるマメさが大事だと感じた。

 

きっと脳にも程よい刺激があるはずだからこんな遊びでも老化対策として無駄ではないだろう。“うしろメタファー”のせいでキレやすい老人にならないように頑張って好奇心は持ち続けようと思う。





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