2010年3月5日金曜日

クルマ・ヒエラルキー

政治力学によるパフォーマンスにしか見えない米中によるトヨタバッシング。嵐が去るのをじっと待つしかないのだろう。

ということで今日はクルマの話題を書く。

旅先や出張先でレンタカーを利用することが多い。たいてい小回りのきく1500~1800㏄クラスを選ぶ。このクラスも昔に比べれば随分ガッチリ感が増した。高速を飛ばしても恐くない程度には進化している。

とはいっても、この手のクルマに乗っていると、やはり厳然たる車社会のヒエラルキーを痛感する。追い越しや割り込みなどの場面で、高級車から虫けらのように扱われる。

技術の進歩によって小型車の安全性も上昇しているが、真の安全性はそういう物理的なものとは別次元だと思う。

ムリな追い越しや割り込みをされないような雰囲気を漂わしていることこそが最高の安全策。やはり、しみったれたクルマは危険だ。「車格」はつくづく大事。

だからメルセデスの安全性には説得力がある。私だって小ベンツはともかく、Sクラスをあおったりはしない。無意識に線引きをする。

私のようなマニアではない人間にとって、クルマは結局のところ面構えがすべてなのかもしれない。

私もその昔はクルマ好きだったのだが、30代後半ぐらいから随分と冷めてきた。きっと飲酒量の増加と関係があるのだろう。昔と違ってクルマと酒は両立できなくなってしまった(本来それが当たり前だ!)。

新車、中古車あわせて相当の数のクルマに乗ってきた。長く持ってしまうと下取りの関係で損なので頻繁に変えていた時期もある。

国産はもちろん、ドイツ車、イギリス車、アメ車、イタ車・・・、思えば凄い数のクルマに乗ったような気がする。

セダンにクーペ、ワゴンにオープンカーに四駆・・・、何でもありだった。今ではあまり強いこだわりはないのだが、最近の高級車市場の傾向はちょっと興味深い。

エレガントなクルマ、スポーティーなクルマといえば2ドアが普通だったが、最近は事情が一変。セダンのプレステージ感にクーペのエレガントさをミックスした高級車が続々登場している。

きっかけはメルセデスのCLSシリーズの成功だ。Eクラスじゃ中途半端、かといってSクラスもジジくさいという人々に圧倒的な支持を得たCLSは確かに独特のデザイン。いい感じだ。

BMWも次期8シリーズとして色っぽい4ドアクーペを出すみたいだし、アウディも今年登場予定のA7がその路線だ。

各メーカーが次々にSUVを市場に投入したのと似たような状況だ。SUVといえば、その昔は一種のオタクのシンボルだった“四駆”が発展したもの。ポルシェですらカイエンを投入して大当たりした。

その昔“四駆小僧”だった私も、5年ぐらい前にカイエンに乗っていた時期があったが、あまり好きになれずにすぐに手放してしまった。「四駆なのにエレガントで速い」ことがちょっと不気味だった。

最近の「スポーティー4ドアクーペ」なら私が感じた不気味な感じはない。単純にカッコイイ。そうはいっても運転席の頭上あたりが大柄な人間には少し窮屈なんだろうか。

4ドアクーペの中でもデザイン的に抜きんでているのがアストンマーチン・ラピード。無条件にセクシーだ。

http://www.asahi.com/car/newcar/TKY201002050178.html

10年ぐらい前、ジャガーのXK8に魅せられ、しばし愛用していたことがある。アストンマーチンと同じデザインの系統だったのだが、その後継車が4ドア化したわけだから気になる存在。いつかは手に入れてみたいと思う。でも高い・・・。

そういえばポルシェ初の4ドア車であるパナメーラというのもある。個人的にはあの顔が好きじゃないのだが、売れてるのだろうか。

ちなみにランボルギーニまでもが4ドア市場に参入するらしい。いにしえのスーパーカーブームを記憶している人間にとってはビックリ仰天ではある。

http://www.goo-net.com/goo_news/news_category9/n_number993.html

さてさて、高級車といえば日本の制度・慣例上、個人名義よりも会社名義で購入されるケースが多い。メルセデスのSクラスなど大半が法人所有だ。

社用車の世界で昔からポイントになっているのが税務署の視線。高価すぎるとか、個人の趣味嗜好が強すぎるクルマだと会社名義での経費処理にイチャモンがつくのではという危惧は少なくない。

大原則は、業務に必要で業務に利用しているのかという点に尽きるのだが、これも個別現実的に判断するしかない話。

まことしやかに囁かれているのが「2ドアはダメだ」とか「赤いクルマはマズい」みたいな話。

こうしたクルマだと社用車としての経費処理を否認されるという“伝説”があるのだが、税法上も通達上もそんな規定は存在しない。

あくまで目立つようなクルマだと税務署に目を付けられやすいという一般常識が飛び火したような表現だ。

逆説的にいえば「4ドアなら問題なし」という単純な理屈になってしまう。まあそれならそれで先ほど紹介したランボルギーニだって立派な4ドアだ。税務署が社用車としてお墨付きを与えたクルマという屁理屈が成り立ってしまう。

それもそれで妙な話だ。ちなみに税務署的視線が良く分かる経営者向きの専門新聞はコチラです。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

貴兄は現在いかなるクルマに乗っておられますか?

富豪記者 さんのコメント...

XJが少々大仰な感じなのでXFに乗っております。

匿名 さんのコメント...


貴兄の所有車は「ジャギュワ」ですか?
「ジャガー」ですか?
僕も徳大寺マジックから離れられない男ですが。