2023年5月24日水曜日

思い出を捨てる


何だか大袈裟なタイトルだが、引っ越しとは「思い出を捨てる作業」だと感じた。ちょっとセンチな感じだが、実際には新居で脳天気にウキウキ暮らし始めている。

 

この5年で3度目の引っ越しだった。ジプシー、ボヘミアン状態の人みたいである。中央区が気に入っているので今回は日本橋だ。何かと便利だが、コンビニが遠くなったことが弱点だ。

 

とはいえ、徒歩3分でセブンイレブンがあるから文句は言えない。たまたま前の住まいやその前の住まいがごく至近距離にコンビニがあったせいですっかり贅沢な感覚になっている。実にだらしない。

 

今回も段ボール100箱近い荷物の大移動となった。随分と事前に不要品を捨てたのにナゼだか荷物が多い。断捨離には程遠い。

 

深夜の通販番組につられて買った運動器具や使っていない古い家電、ちょっとしたサイズの家具なんかも処分したから身軽になったつもりだったがまだまだである。

 



ちなみにこの画像は我が私物の中で最古参のズボンプレッサーである。これは捨てられない。使用歴は何と45年である。ほぼ半世紀も現役だ。いまも普通に使えている。懐かしのナショナルのロゴが素敵だ。

 

中学生になった時に制服のズボンがしわしわにならないように買ってもらった思い出の品である。中学の制服に始まり、大人になってブランド好きだった頃にはアルマーニやらフェレのスーツのズボンをピシっと伸ばしてくれた。

 

今も私のスーツ姿を整えてくれる大事な存在である。それにしても45年という商品寿命には感心する。さすが経済成長期のメイドインジャパン家電だ。今どきのスマホのように信頼性に欠けるモノとは大違いだ。

 

今回の引っ越しで思い切って捨てたものはいろいろあるが、20年近く前に前にバリ島で大量に買い付けた家具や雑貨も随分オサラバした。

 

家庭人だった頃に建てた家のためにコンテナ輸送までして運んだ物の一部だ。現地で家具や雑貨の問屋みたいな店を回ったことが懐かしい。最近はあまり活用していなかったがそんな経緯で買ったせいで捨てられずにいた。いざ捨ててしまえば惜しいとも思わない。人間の気持ちなんてテキトーである。

 

壺も3つほど処分した。日本全国窯場巡りの旅の思い出もたくさんあるのだが、とにかく邪魔だったから仕方ない。それでもお気に入りのデカい壺は3つばかり手元に残した。

 

10回以上出かけたバリ島への旅も日本中で窯場巡りをしたことも我が人生にとって欠かせないトピックだった。そんなことを思い返すと「捨てる」という行為にちょっとセンチになった。

 

とはいえ、頭の中のインプット・アウトプットと同じで時には“放出”も必要だ。人生後半戦とはいえ、まだまだ先があるから古いモノとの別れをいちいち惜しんでもいられない。

 



ついに処分したのがクリスチャン・ラッセンのデカいリトグラフである。20年以上飾らずに仕舞い込んでいたのだがようやくオサラバした。デカいくせに厚みが無いから何となく納戸の端っこにプチプチに包んだ状態で放置したままだった。

 

30年以上前にハワイで買った時は30万円ぐらいだった。当時のラッセン人気はなかなかのものだったから衝動買いをした時のワクワク感を今でも覚えている。


ちょっとデカいから処分するにも有料だろうと思っていたのだが、同居する娘が買取業者に尋ねたところ1万円で買ってもらえるとのこと。娘に全権委任である。


1万円とはいえ、わざわざ業者がウチまで引き取りに来てくれたからこちらは梱包や発送など面倒な手間も無かった。買取業者としては510倍の値段で売れるアテがあるのだろう。今もラッセンを欲しい人がそんなにいるとも思えない。謎だ。

 

このリトグラフは20代の頃に寝室に飾って反同棲状態だった女性と眺めた思い出がある。以前はハワイにも何度も出かけた。そんな旅の思い出も詰まっていた。でも処分したらとてもスッキリした。

 

去って行ったモノとは別に新加入したモノもある。DENONのテレビ用サウンドバーである。サブウーハー別置きの5万円程度の商品だ。引っ越し後に突如音が出なくなった10年以上前のヤマハの簡易ホームシアターセットの代替えだ。

 



これが当たりだった。音が出なくなったヤマハ製のセットはウーハーを兼ねたデカいアンプとスピーカー3本で構成されていたが、今回のサウンドバーは実にお手軽。電源を繋いでテレビと一本配線を繋ぐだけで終わり。ウーハーは無線で勝手に繋がる仕組みだ。梱包を開けてからセット完了までほんの数分で済んだ。

 

肝心の音質は10年前のヤマハの大袈裟セットと同等かそれ以上の水準。音楽を再生しても耳に心地よい。買って正解だった。


ついでに10年前に購入したテレビも新調したくなってきた。とりあえず最近は出費だらけだから我慢我慢(笑)。


はたしていつまで我慢できるだろうか。物欲も食欲も性欲も無くなってくれたらラクチンなのだが、そんなことでは“生ける屍”になっちゃうから困ったものだ。

 




 

 

 

 

 

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