2023年12月27日水曜日

息抜きの時間


街でよく見かけるようになったレンタル自転車。私も最近は毎日のように利用している。通勤の足として行きも帰りもレンタルチャリで颯爽と?京橋、日本橋界隈を風を切って走っている。

 



職場と住まいは自転車で10分もかからない距離だ。タクシーでも600円か700円で済むが、レンタルチャリなら150円か200円で済む。往復で1000円も節約していることになる。我ながら素晴らしい選択だ。

 

というわけで、日々節約に励んだご褒美に熱海の温泉に浸かってきた。一足早い忘年旅である。今回は老舗旅館「あたみ石亭」の露天風呂付きの部屋を押さえてノンビリしてきた。

 

思えばだいぶ前から「思い立ったら熱海」を数え切れないほど実践してきた。家庭人を卒業?するかどうか思案中だった40代半ばの頃は毎週末のように熱海か伊東の温泉旅館に一人で泊まっていた。

 

一人なら安い旅館でも構わないのだが、いろいろと思索にふける時や自分の気持ちが落ちている時は安宿だと侘びしくなっちゃうから毎度それなりの高級宿に泊まっていた。やはり部屋食か個室での食事が可能なのは大きい。

 

東京駅から熱海までは新幹線で40分ぐらいである。職場が東京駅の近くだから、職場を出てから1時間後には宿に到着するほどお気軽な旅だ。近すぎて旅情を感じない点が残念なほど。

 

私の旅は飛行機が多い。マイレージをアホほど貯めているので無料航空券が使えるのが理由だ。飛行機はタダだと思っているから、新幹線は有料というだけで敷居が高い存在になってしまった。

 

東京駅を出発してアノ独特なメロディー音と車内アナウンスを聴くと気分がアガる。品川、新横浜と停車する区間は落ち着かないが、そこから先はビュンビュン飛ばすし旅の気分も盛り上がる。

 

しかし、ほんの15分ぐらいで小田原に着いてしまい、そこからまた15分ぐらいで熱海に到着する。私にとって贅沢品である新幹線を味わうには実にアッケない。

 




あたみ石亭には10年ぐらい前にも来たことがある。敷地中にいろんな銘石が置かれ数寄屋造りの離れが点在する渋い宿だ。イマドキの和風モダンとは一線を画す純和風の雰囲気が良い。悪くいえば古めかしいのだが、私にとってはモダンより古典的なほうが快適だ。

 

平日で空いていたせいか、妙にデカい露天風呂が着いた部屋に案内された。大浴場に出向く必要がないほど快適な風呂だった。ここで星を見ながら煙草を吸っていると今年一年の疲れが取れていくような気分になった。

 



夕食は個室食事処で正統派の日本料理の数々が出てきた。さすがに老舗の高級旅館である。マズいものは皆無。味が濃すぎたり強すぎるものも皆無。非常に満足だった。

 

キチンとした日本料理をのんびり楽しい気分で味わるのは高級旅館に泊まった時ぐらいだろう。仕事の付き合いで懐石料理屋に行っても、同席者との関係上、楽しく気ままにゆるゆるという感じにはならない。

 






かといってプライベートでは寿司や小料理がせいぜいで、純日本料理をキチンとした順番で食べる機会は滅多にない。そうした意味でも高級旅館に泊まる楽しみは食が78割を占めるような気がする。

 

朝食も旅館の楽しみの一つ。老舗旅館では味噌汁一つとっても職人の矜持を感じるし、熱海や伊豆方面で定番の干物もそこらへん?の干物とは大違いのウマい逸品が提供される。

 



普段は朝からウーバーで配達してもらうスタバのドーナツやマックのパンケーキを食べてしまう私だが、高級旅館に泊まった日の朝は「正統派ニッポンの朝ごはん」を夢中になって食べる。朝から食欲が強めの自分の体質を有難く感じる瞬間でもある。

  

その後、朝から温泉を堪能してゆっくりチェックアウト、熱海駅から再び新幹線。アッと言う間に東京駅に着く。駅のそばで自転車をレンタル。職場までほんの3~4分で到着、なに食わぬ顔で仕事モードの顔に戻ってまたいつもの日常が始まった。

 

というわけで、束の間の息抜きに最適なのが熱海です。

 

 

 

 

 

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