ツイッター(現X)界隈でちょっと話題になっていた日本語の“言葉遊び”がある。その名も「#本来の意味が失われエロい使われ方の方がメジャーになった単語」というシリーズである。
文字通り意味が変わっっていった言葉をいろんな人が紹介している。なかなか面白い。いわば隠語みたいなものだろう。たとえば「本番」。これなんかスケベ男の脳裏にはソッチの意味しか浮かんでこない。
「駅弁」もアダルト動画の影響でいつのまにか体力自慢が好むヘンテコな体位の意味で知られるようになった。いまどきは駅で弁当売りを見かけないから若い人には情景が浮かんでくるのか不思議である。
アダルトビデオの省略語である「AV」もすっかり定着した。その昔、AVといえば「オーディオビジュアル」を表す言葉でしかなかったことが懐かしい。当時、オーディオ機器に詳しい人を「AVマニア」と呼んだが、今はそんな呼ばれ方をしたら恥ずかしいったらありゃしない話になる。
もっと文化的?なものとしては「花電車」という古典的な言葉がある。その昔、路面電車が主流だった頃、宣伝などのために花飾りで装飾した電車を指す言葉だった。その後、ストリップ業界の隠語に発展してエッチな言葉になった。
思えば「エッチ」という言葉もニッポン代表と呼べるほどポピュラーになった隠語である。元々は単なるアルファベットの一文字なのに今では多様化した意味で広まっている。
Wikipedia先生によると「変態」のローマ字表記の最初である「H」が起源だとか。ちなみに「エッチする」といった言い回しがひろまったのは1980年代に明石家さんまや島田紳助が使い始めたからだそうだ。ふむふむ。
「菊の御紋」、「菊門」など菊の花もスケベ方面の隠語としては歴史が古い。菊の花のシワに似た形状から名付けられたわけだが、先人の言語センスの風流な感じにちょっと感心してしまう。「貝合せ」も似たような風流系だろう。
最近はあまり聞かなくなったが、夕立ちの朝バージョンである「朝立ち」に至っては気象用語のほうを知っている人が少数派かもしれない。いまやゲリラ豪雨だらけだから風雅な言葉の出番はない。
「観音様」「御開帳」あたりも昔からソッチ系の使い方が珍しくない。ただ、年配の人が好んで使うイメージがある。若い人だと通用しない可能性もある。まあ、拝みたい心理は古今東西同じだから今後も使われ続けるはずだ。
「聖水」。これまたよくもソッチ系の言葉に変化したものである。幼稚園から高校までキリスト教の学校に通ってミサを受けていた私からすると実に不謹慎に聞こえる。ウソです。
個人的に好きなのが「筆下ろし」である。何とも風雅な響きだ。ペンや鉛筆がなかった時代、貴重品だった筆を使い始めるのは気持ちも高鳴っただろう。細長い棒である筆に若造のソレをなぞらえたのはニクいセンスだと思う。
その他にも「モザイク」、「尺八」、「自家発電」、「二輪車」等々、本来の意味とはまったく別なセクシャル系隠語になっている言葉は数多い。大げさに言えば日本語の面白さだろう。
ついでだから隠語つながりで個人的な思い出を書く。若きの日のこと。いわゆる「肉体関係友達」の女性との間で行為のことを「転回」と呼んでいた。若かったから身体を縦横無尽に動かしていたせい?でそんな隠語を使うようになった。
別な友人といる時にもそのコには「後で転回するよ」と伝える。ヨソの人に悟られないように奥ゆかしく?ソッチの誘いに励んでいたわけだ。
ある日、かの有名な「アルファイン」に行ってみようという話になり、目的地を探しながらドライブ。まだカーナビがなかった頃だから迷ってしまいフラフラとクルマを走らせていた。
ようやくそれらしき場所を見つけて適当にUターンしたのだが、その途端パトカーが登場して停車させられた。道に迷ってしまったと釈明したがUターン禁止の道路だったようで警察官は許してくれない。
キップを切られるハメになったのだが、そこには警察官が手書きした文字で「転回禁止違反」と書かれているではないか。こっちは不謹慎ながら大爆笑である。これから励むつもりだった楽しい“転回”を警察に禁止されるとは思ってもいなかった。若かりし頃の楽しい思い出だ。
それからしばらくして「転回」という言葉は使わなくなった。近年では「試合」という呼び方を愛用?している。「試合会場に先乗りしてるからね」みたいな実に上品な使い方をしている。
バカですいません…。
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