2026年4月27日月曜日

キュウリの話

 

今日はキュウリの話。富豪という言葉の対極みたいな響きだ。私にとってキュウリは謎の存在だ。嫌いなのによく食べている。

 

ちなみに人生で一度もお金を出して生のキュウリを買ったことはない。スーパーとかでの買い物の話だ。ピーマンも買ったことがなかったのだが、昨年、自家製ナポリタンを作る際に禁を破って?買ってしまった。ニンジンもレタスももちろんセロリなんかもお金を出して買ったことがない。威張る話ではないが…。

 

キュウリの原体験といえば小学生の頃に飼っていたカブトムシやクワガタの餌に使ったことだ。これがまた臭くなっちゃうからイヤだった。ただでさえ青臭い様子のキュウリから放たれる悪臭に辟易とした。

 

その頃、祖母が作るぬか漬けキュウリは食べたのだが、あれはキュウリ感が無い単なるしょっぱい物体だったから食べられた。漬かり過ぎたぬか漬けキュウリは色も変わる。茶色に変化したしょっぱいキュウリは今でも食べたくなる。

 

そんなこんなで普通のキュウリを食べずに生きてきたのだが、50歳になった頃から好んで食べるようになった。梅きゅう、もろきゅうといった居酒屋の箸休め的な「きゅう」である。

 

きっかけは某焼鳥屋でサービスで出された梅きゅうである。梅ペーストを付けたとしてもしょせんは生のキュウリである。それまでまったく興味がなかったのだが、サービスで出された以上は手を付けないわけには行かない。

 

仕方なく食べてみたら案外悪くなかった。鶏肉の脂っぽさを中和してくれて結構美味しく感じた。それ以来、居酒屋系の店ではほぼ必ず注文するようになった。

 



モツ焼きの店などジャンク系居酒屋も大好きな私だが、そういう店の食べ物はクドいものが多い。そのクドさを楽しみに出かけている面もある。とはいえ、歳も歳だからクドクド攻撃が続くとシンドくなる。そこに梅きゅうである。サッパリしてその後また改めてクドいものが美味しく感じる。

 

同じ頃、ワガママが言える程度に馴染みになったお寿司屋さんでスーパーカッパなる巻きモノを頻繁に頼むようになった。気が狂ったようにすりゴマを投入したカッパ巻きである。

 



お寿司屋さんでヒエラルキーの最下層に位置するカッパ巻きだが、すりゴマをテンコ盛りにすると一気にゴージャス感が生まれる。キュウリの風味をチョビっとしか感じないぐらいにゴマを入れてもらうのがポイントだ。ゴワゴワするぐらいの食感になれば完璧だ。

 

最近はそういう変態的な注文をしなくなったのでこれはこれで私にとっては思い出の一品である。

 

さて、梅きゅうが私にとってのキュウリの基本だが、時には個性的な「きゅう」に出会えるのも嬉しい。キュウリ単体なら絶対に食べたくないのに「添え物」次第でいきなりキュウリがご馳走に変わる。

 



一番のお気に入りが東銀座にあるトンカツの名店「はせ川」の肉味噌キュウリでだ。この店に初めて入った時に食べて衝撃を受けた。その後何度も通うようになったのはトンカツのウマさだけが理由ではなく肉味噌キュウリのせいでもある。

 

甘めの味付けでちょこっと付けても良し、ドッサリ載せて味わうも良しである。単純明快にウマい。肉そぼろ系の「きゅう」が世の中にもっと普及すべきだと感じる。時にはこの肉味噌をテイクアウトすることもある。炊き立てご飯に載せて食べてもバツグンだ。

 



続いて上の画像は赤坂にある焼鳥「まる」の鶏味噌キュウリだ。この店に行ってこれを注文しなかったことがない。むしろこれが目当てと言っても大げさではない。

 

そぼろみたいな肉感はないのだが、ほんのりニンニクの風味も感じられて延々とキュウリを食べ続けられそうな味だ。うまく表現できないのだが、あえて表現するならキュウリが喜んでいる感じがする。

 



こちらは人形町のもつ鍋「やましょう」の大葉味噌キュウリだ。大葉の風味がキュウリの青臭さを退治?しているかのような味わいで焼酎との相性が良い。

 

キュウリといえば95%ぐらいが水分で出来ているらしい。カロリーの少なさでギネスに載っていると聞いたこともある。栄養価はまったく期待できないようだが、暴飲暴食が趣味みたいな私のような人間には有難い存在である。

 

たいていは飲み食いの前半で出てくる一品だ。空腹でスタートした頃合いでキュウリが出てきてそれをボリボリ食べればドカ食い防止の効果もある。

 

ここまで書いておいてディスるのもキュウリに申しわけないが、なんだかんだ言って今でもキュウリ自体はウマいとは思えない。あくまで「梅」「肉味噌」「鶏味噌」「大葉味噌」といった名参謀たちが私を魅了しているわけだ。

 

変な結論になってしまった…。

 

 

 

 

 

 

 

0 件のコメント: