2016年3月11日金曜日

香川照之の人間性



今日は俳優・香川照之の話を書く。

3~4年前にもこのブログで書いたが、彼とは小学校、中学、高校と同じ学校に通った。

東大に進むようなちゃんとした学生だった彼と、アホバカ連合の中核?だった私とはさほど付き合いがあったわけではない。

とはいえ、小規模な学校だったため、幼い頃から面識はあったし、彼がボクシングマニアだとかフランス語クラスのエースだったとか花札が好きだとか、彼の母親が我が憧れの桜田淳子ちゃんの母親役を演じたから羨ましいとか、どうでもいい記憶だけは結構ある。

俳優業に進むうえで、末端のADの仕事を経験することから始めて着実に細かい仕事を重ねて実績を積み、近年ではマルチプレーヤーとして大活躍である。

数年前、歌舞伎の世界に挑戦することになった時に、ひょんな事から後援会的な作業をほんの一部だけ手伝ったのだが、その際に改めて触れた彼の男気については過去のブログでも書いた。

香川照之の男気
http://fugoh-kisya.blogspot.jp/2012/03/blog-post_14.html


香川照之の挑戦
http://fugoh-kisya.blogspot.jp/2012/06/blog-post_08.html


先日、ひょんな事とひょんな事が重なり、4月から始まるドラマの撮影現場に彼を訪ねる機会があった。

TBSの日曜劇場「『99.9―刑事専門弁護士―』という作品で、嵐の松潤とタッグを組むことで注目されている。訪ねたのは撮影初日、都心のとあるオフィスビルだ。


実は、このドラマのロケ場所などをめぐってあれこれ偶然が重なって、彼と何度か連絡を取り合った。で、ひょんな経緯で現場を覗かせてもらったわけだ。

松潤や榮倉奈々より岸部一徳をナマで見られたことに興奮した私のヘンテコぶりはさておき、今日は「香川照之」のエラい部分を書きたい。

ドラマの撮影初日は何かと現場には固さがあるそうだ。そんな日に旧友がノコノコやってくるなんて迷惑な話だろうが、彼の気配りの凄さは並大抵のものではない。

集中力を高めて演技した直後の待ち時間にずっと私のバカ話に付き合ってくれたし、ちゃんと休まないとならない昼食休憩の際も、40年前の学芸会の話で盛り上がった。

これを読んでくださっている皆様は、そんな話ではなく、松潤がカッコ良かったのか、榮倉奈々の顔は小さかったのか、といったエピソードを期待しているのかもしれない。

残念ながら私が書きたいのはそんなことではない。私が声を大にして主張したいのは「香川照之」の人間性の素晴らしさである。心底頭が下がる思いをした。

はたして、逆の立場だったら、緊張するはずの撮影初日に部外者である旧友に細かな気配りができるだろうか。なかなか難しいと思う。

単に愛想良く応対するぐらいがせいぜいだ。それだって充分立派なことだが、彼はそれに加えて何かと余計なこと、面倒なことまで自ら動いて差配してくれた。

この日、突然訪問するまでのやりとりにしても、こちらの事情を瞬時に読み取ってくれた。学業優秀だったことは百も承知だが、それとは別の地頭の良さを痛感させられた。“忖度の達人”とでも呼びたくなる。

「人のふり見て我がふり直せ」。50歳を過ぎた男が今更ながらそんな大事なことを思い知らされた。

旧知の仲とはいえ、親しく交わっていたわけでもないのに相手が有名人になった途端に、さも親しげに接近するのは野暮の極みだと思う。

そんな感覚で勝手に一ファンとしてテレビなどを見ていた私だが、彼の男気に改めて直接触れたことで、野暮と言われようとも今後はもっと応援したいと思った。

この日、あれこれ話す中で、既に亡くなっている同級生の話になった。それを思えば、お互いに日々仕事があって、酒が飲めて、この歳になって旧交を温めながら自分たちのルーツを熱く語れることは幸せだと彼は語っていた。

まったくその通りである。

それ以外にも、あれこれ語り合う中で彼の口からは「ありがたい」というフレーズが頻繁に出てくる。仕事のこと、人との関わりなどすべてに一貫する姿勢だ。

人気者になっても天狗にならない彼の人間性は、周りにいるスタッフや出演者の態度からも読み取れた。結局は、日頃の姿勢が今のポジションにつながった部分が大いにあるのだと感じた。

ホレてまうやんけ!

そう言いそうになったが我慢しておいた。

「香川照之って物凄く男気があって立派な人物だ」。これから会う人会う人にいちいち拡声器のように言いふらそうと思う。

100人に伝えたって、その100人が誰かに伝えてくれれば、浅くとも広く静かに広まっていく。ポジティブな口コミは大事だ。

このブログをお読みいただいている皆様もどうか口コミ拡散の一翼を担っていただけたら有難いです。

有名人と知り合いであることを自慢するバカ。ロケ現場に行ったことを嬉しそうに語るバカ。そう言われても全然構わないので、あくまで香川照之は大した男だと声を大にして言いふらそうと思う。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんばんは。
コメントして良いものか解りませんが、
でも嬉しかったのでコメントさせていただきます。

私は、いつの間にか香川照之さんのファンになっていた者です。
だからといってしじゅう見てるわけでもなく、憧れでもなく、
TVで見かけたり記事を読んだりした時に、
人として、この人良いなと頑張ってと応援したくなる、
そんな存在です。
たとえ中傷記事でも、悪く書かれていても、
中傷する人の大人げなさを醜いと思ってしまうくらい、
何故か惹かれています。

今は、襲名発表の頃以来、久しぶりに同級生の方のブログを訪れていて、
斉藤先生のブログにも・・
皆様が変わらずにお元気で励まれていらっしゃるのは、
同世代(一つ下の女性です)の私の励みにもなり、
その中でも友情の絆が続いていたり改めて深まっていたり、
良いお話をうかがえるのは、とても嬉しくなります。
他人の良いところを素直に声に出せるのは、
その方自身のお人柄。
あなた様も素敵な心の持ち主だと感じます。

これからも皆様お元気で、友情を育まれながら、
新たな発見と新たな視野のひろがりで
充実した日々を過ごされますように・・・

富豪記者 さんのコメント...

コメント有り難うございます!
この歳になると30代、40代の頃のような雑念、邪念が弱まるようで
子供時代に近い感覚で旧交を温めている感じです。
まだまだ老け込まないように視野を広げていきたいと思います!