2019年1月30日水曜日

嵐について


高校生の娘が嵐のファンクラブに入り直すそうだ。身近なところでも「嵐特需」が始まっているわけだ。

2年先の活動休止を発表したアイドルグループの嵐。報道ではこの2年で1千億円を売り上げるという試算も出ていた。

ジャニーズ事務所が上場会社だったら「買い」だと思う。

発表当日にメンバー全員で和気あいあいとした会見を長時間に渡って行い、好感度はかなり上昇したはず。

会見では終始、嵐側のポジティブイメージが強調された。事務所側の戦略としては、まさに完全勝利だろう。


残り2年という期限が定まったことで、一種の神格化、スーパーレジェンド化が確実に動き出した感じだ。

今後の紅白やオリンピック関連行事などで「残りわずか感」が強調され、ますます“特需”は広がるはずだ。

日本のショービジネスの世界にとって、かつてないビッグビジネスが展開されるのは確実だ。

ひねくれた見方をすれば、ある意味で、SMAP効果でもある。

かなり切ない終焉を迎えたSMAPが反面教師になったことは間違いない。結果論ではあるが、あちらも嵐と同じパターンで解散していれば、少なく見積もっても数百億円の特需が見込めたはずだ。

事務所側のコントロールと戦略の立て方次第で、莫大な損得の分かれ目になるわけだから、なんともシビアな話だと思う。

ちなみに、SMAPをやめた“非主流派”の3人は、今現在芸能界でどのような立ち位置なんだろう。

テレビのCMでは見かけるが、個人的にはどことなく気の毒な空気が漂っているように見える。ファンの人には申し訳ないが、痛々しい印象とでも言おうか。

やはり大元のグループがあってこそ個々の輝きに繋がるのだろうか。嵐のメンバーも事務所側としては2年経った後にどのように活動させるか悩ましいところだろう。

いっそのこと休止しないメンバーだけで「嵐」ならぬ「豪雨」とか「強風」といった名前で活動するのはどうだろう。

その後、ファンの枯渇感が高まった頃合いを見計らって「嵐」を再結成したら、また違った熱狂を呼ぶかもしれない。

世の中、いつのまにか40才ぐらいでもアイドルを続けるのが普通になった。寿命が長くなった分、厄介なことも増えるのは当然だ。

昭和のアイドルの寿命は短かった。山口百恵が引退したのは21才だし、私が大好きだった桜田淳子ちゃんだって、たかだか20才ぐらいでアイドルからの脱皮という路線変更で迷走していたことを思い出す。

そういう意味では今のアイドルは成功すれば息が長い。成功を手にするという意味では昔とは比べものにならないが、大人になれば息切れするのも当然だ。

嵐が活動休止するのは結成22年の時になるそうだ。しがないサラリーマンだって勤続40年前後で定年だ。普通の人より働いただろう嵐のメンバーが息切れするのも無理もない。

そう考えたら休止するのは不思議ではない。疲れているオジサン目線では当たり前のように思えてきた。

ちなみに、娘がファンだったせいで、4,5年前によく嵐の歌を聴かされた。大野君ってビックリするほど歌が上手でイメージを覆された覚えがある。

彼が嵐の歌の部分の活動を支えていたらしい。そういう立場の人ならそりゃあ疲れると思う。

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