2019年9月9日月曜日

ビジネスクラスの進化


長距離路線の飛行機はさすがにビジネスクラスを選ぶ。バカ高い航空券を買うのはイヤだが、マイルを使った無料航空券だったら当然そうする。

日々、クレジットカードをせっせと使っているのもマイルをいっぱい貯めるためだ。常時2030万マイルを維持しているから、旅行の際はドカンと使う。

もう20年以上前になるが、ロンドン経由でエジプトの紅海に潜水旅行に行った際、往復で20万円近くの荷物の超過料金を取られたことがある。

その時はエコノミークラスだったから預ける荷物の重量制限に引っかかったわけだ。バカみたいな量の水中撮影機材を持って旅していた頃の話だ。

それだけの罰金まで取られるなら、重量制限が大幅に緩和されるビジネスクラスを確保した方がマシだ。それ以来、知恵と工夫?を凝らしてオトクにビジネスクラスに乗るようにしている。

この10年ぐらいで各航空会社のビジネスクラスは凄い勢いで進化している。昔は単純に座席間隔が広いイメージだったが、いまや180度のリクライニングは常識になり、個室感覚に近づきつつある。

カタール航空やエミレーツ航空など中東系の飛行機ではほぼ個室のような座席が増えてきているようで、ANAも最近になって個室っぽい新座席を一部路線で始めた。

先日のクロアチアとワルシャワへの旅行は往路がANA、帰路がルフトハンザのビジネスクラスを使った。



ANA便はボーイング789という比較的新しい飛行機だった。聞くところによると、使用素材の関係で機内の湿度管理が進化して飛行機ならではの乾燥状態がかなり改善されているとか。

いつもなら機内で眠る時は鼻の下まで覆うアイマスクを着用しないと鼻の中が乾燥しちゃってイライラするのだが、そんな不快な思いをしないで済んだ。

今回の旅では座席のラクチンさより、そっちの快適さの方が印象的だった。

座席自体も良く出来ていたせいで、7時間近くぶっ続けで寝られた。各座席に「Don't disturb」ボタンまであった。今回のような深夜発の場合には有難い。



私はナゼか昔から機内食が好きではない。昔から飛行機に乗る際には、いなり寿司や押し寿司、気に入った弁当をわざわざ持ち込んでいた。

食べたい時に好きなモノを食べる方が快適だし、狭い空間に無理やりテーブルを引っ張りだし、足も組めない窮屈な姿勢で時にナイフやフォークまで使わされてチマチマ食べるのは苦手だ。

ビジネスクラスはスペースに余裕があるから、食事空間に問題はない。かといって、しょせんは飛行機である。わざわざ大げさに料理を用意するのもどうかと思う。調理場も無なければ料理人もいない。もっと簡素化されていいと思う。

端的にいって機内食はカレーライスやハンバーガーぐらいでちょうどいい。手軽にさっと食べられるほうが理にかなっているはずだ。高名なシェフの監修みたいなカッチョいい試みなんかせずに、ファストフード的な食べ物の選択肢を増やした方がいいと思う。

日系航空会社のビジネスクラスだと、通常のゴテゴテしたメニュー以外に好きな時にラーメンや小どんぶりを頼める。これが助かる。

今回は行きの便では豚丼とラーメンを頼んだだけでその他の通常の食事はパス。帰路のルフトハンザでも、おにぎりを3回もらって、それ以外にはアイスクリームだけで満足した。

あとはアルコールを飲む際に、ナッツをもらったり、持ち込んだチーカマや燻製ウズラ卵をつまんでいれば何も問題はない。

座席の話に戻る。帰りのルフトハンザ便は、他の航空会社でもよく見かける座席がハの字に向き合っている形だった。

フルフラットにした際の長さを稼ぐためにこういう謎のスタイルになっているらしいが、この形は好きではない。



カップルでの旅なら良いが、一人だったら見知らぬ誰かと何となく向き合わされている感じがして落ち着かない。悪趣味だと思う。

フラットにして寝るときは上半身はリクライニングに応じて隣の人と離れていくが、足先はかえって接近する仕組みだ。

寝相の悪い私の場合、足先がパーテーションを超えて隣の人と足を絡めてしまう恐れがある。見知らぬオヤジと足を絡め合って寝ていたら大事件である。スタッガードでも、やはり普通の並列配置のほうが断然良い。

ビジネスクラスの有難い点は座席の広さだけではない。空港カウンターの専用チェックイン窓口のおかげで並ばされることがない。列に並ぶのが苦手な人には大きな魅力だ。

最近は多くの空港でfast trackという手荷物検査の優先レーンも設けられているので、その場合には、空港に着いてから飛行機に乗り込むまでが実にスムーズだ。

すぐにイライラする年寄りには魅力的な仕組みだと思う。プチ年寄りであり、忍耐力に問題のある私にとっても大いに助かる。

ちなみに、まるまる半日もの長い時間、禁煙状態になるのが愛煙家にはツラい。その一点のみで私は飛行機が嫌いだ。

あんなにデカい機体だったら新幹線みたいに小さな喫煙ルームぐらい設置すればいいのに世界中で徹底してダメである。ふた昔前は機内で普通にタバコが吸えたことがウソみたいな状況である。

トイレの煙探知機が反応しない秘密の裏技も知っているが、実際にそれをするのはかなり面倒だし、結局はパイポみたいな代用品やニコチンガムに頼るしかない。長距離路線に乗るたびに苦悶する。

睡眠導入剤を飲んで寝ちゃうのが一番の対抗策だが、臭いの無い電子タバコ「プルームテックプラス」が秘密兵器!?になることは内緒だ・・・。

プルームテックプラスの話はこちら。

なんだか話が脱線してしまった。


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