2020年9月18日金曜日

愛煙家の嘆き

久しぶりに二日酔いになった。今年初である。二日酔いはシンドイが、何だか妙に嬉しくもあった。かつての日常が甦った感じとでも言おうか。

 

一歩間違えばゲロッピーなのに、久々の“日常”に満足してニタニタしながら眠りに落ちた。

 

コロナとともに飲酒量が減り、だいぶ酒が弱くなったのだが、こんなことを繰り返すうちに復活するのだろう。

 



 

さて、日常といえば大きく変わったのがタバコをめぐる環境だ。私の喫煙歴は40年近くになる。何年かはやめていた時期はあるものの、いまだにスパスパする。

 

職場では匂いの出ないプルームテックで凌いでいるが、ほぼ毎日午後に一度は近くのプロントの喫煙席に陣取る。

 

百害あって一利無し。そういう人は多いが、私にとっては百害あっても七十利ぐらいはある。

 

本当に美味しいと思って吸っているのか何度も冷静に確認したが、素直に美味しい。マズいのは二日酔いの時ぐらいだ。

 

マズければ簡単にやめるだろうから、毎日重度の二日酔いになれば禁煙達成だろう。でもその前に肝硬変で死んじゃう。

 

美味しさだけでなく、やすらぎ、憩い、ホッコリ気分といった要素もある。今後も人様に迷惑をかけない範囲で楽しむつもりだ。

 

それにしても世の中の嫌煙ファッショはヒドいものだと思う。昭和の頃を思えば手のひら返しと言っていい。半沢直樹もビックリである。

 

誰もがどこでもスパスパしていたあの頃と現在とで肺ガンなどのタバコ関連死が増えているならともかく、そんな話は聞いたことがない。

 

まるで社会悪みたいに扱われている。困ったものだ。気付けば世界の中でも日本の喫煙環境は劇的に変化した。ヨソの先進国では屋外では結構自由にタバコを吸えるが、日本では屋外がやたらと厳しい。

 

4月からの法令改正で、飲食店は原則みんな禁煙になった。中でもダメ、外でもダメだから不便で仕方ない。

 

もっとも、蛇の道は蛇で、いまだに愛煙家に優しい飲食店も意外に多い。私も喫煙可能な料理屋、寿司屋、焼鳥屋などをいくつかリストアップしている。いまや秘密結社みたいな感じだが、私にとっては精神安定剤のような存在だ。

 

10月からタバコがまた値上がりする。もはや1500円超えは当たり前になった。私が高校生の頃は1150円~180円が普通だったから、3倍の水準だ。


この3~40年でタバコの値段は3倍に跳ね上がったわけだが、もりソバやタクシー料金、牛丼の値段などはたいして変わっていない。


タバコだけが驚異的な値上がり率だ。ほぼ税金なのに大量に買っても誰からも感謝されない。むしろ蛇蝎の如く嫌われる。

 

ヤケクソ気味に書いてしまうが、とっとと13千円ぐらいにしやがれとも思う。そうなれば「ウワ~、タバコをお吸いになるんですね。リッチマンなんですね。ステキ!!」とでも言われる時代になるのではないか。

 

筒井康隆の短編に「最後の喫煙者」という名作がある。30年以上前の作品だが、着実にその世界が現実になりそうである。

 

内容は地球上で最後の喫煙者になった男が嫌煙運動との戦いを振り返るもので、確か最後は軍隊に攻撃されて剥製にされちゃう話である。

 

現代の魔女狩りとも言える嫌煙ファッショがエスカレートしていく風刺の効いた作品だ。愛煙家にはゼヒ読んで欲しい。

 

なんだか、昨今のマスク警察やら自粛警察みたいな風潮も似たようなものを感じる。少数派を排斥するヒステリックな運動がまるで正義かのように勘違いされているのはオゾましい。

 



 

先日、所用で新橋に出向いたのだが、この画像のような素晴らしい喫茶店を見つけた。3階建ての店だが、全館喫煙可能だ。

 

当然ながら繁盛していた。本気でこの店の経営者に賛辞を贈りたくなった。駅に近い一等地だ。さすがオジサンの聖地・新橋である。

 

ほんの10分、20分でも、こんなオアシスで一息入れることで諸々気持ちが切り替わってリフレッシュできるのだから有難い。

 

「全面喫煙」。アマノジャクというか、単に世の中への逆張り戦略ではあるが、都内中心部では確実に需要はある。

 

コロナのせいで社会の在り方が大きく変わってきているが、ドサクサ紛れに「全席喫煙」という潮流が一部でいいから根付いてほしいものだ。

 

今日は純粋に愛煙家の愚痴だ。中身のない話に終始してしまった。しょうがないからプロントで一服してこよう。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

愛煙家🚬の私も同感です。
困ったものです..

富豪記者 さんのコメント...

コメントありがとうございます。

お互い肩身が狭い状況ですが、剥製にされるまで頑張りましょう(笑)。