2020年9月9日水曜日

カバー曲の魅力

いま買おうか迷っているのが「昭和名曲カバー集」というCD4枚組だ。通販無駄遣いシリーズ?かもしれないが、気になっている。

 

http://www.um3.jp/shop/g/g07219/

 

「音楽のある風景」という通販番組で紹介されていた商品だ。この番組、寝付けない深夜にテレビを付けると必ずやっている。

 

たいていは昔の歌謡曲や青春フォークなどを哀愁タップリに流しながら購買意欲をそそらせてくれる番組である。

 

今回は、昭和の名曲を名だたる歌手達がカバーした全70曲が収録されている。番組では少しずつ収録曲が紹介されるのだが、館ひろしの「夜霧よ今夜もありがとう」と火野正平の「生きてりゃいいさ」に妙に惹かれた。

 

買っちゃいそうである。

 

昔の名曲のカバー曲がハヤり出したのはいつ頃だっただろうか。近年では徳永英明がカバーアルバムを大ヒットさせたことがきっかけになったのだろう。

 

いまや歌唱力自慢の歌手なら誰もが過去の別人のヒット曲をカバーしている。

 

わがハマショー師匠の「悲しみは雪のように」を五木ひろしが歌っているのを聞いた時はさすがに金縛りに遭った。まあ、それは問題外である。

 

以前は“人のフンドシ”的なイメージがあって安直なカバー曲ブームに抵抗があったが、最近は素直に良い曲は良いと思えるようになった。

 

とくに昭和40年代頃の名曲カバーが好きだ。当時の音源だと演奏や音質がちょっと頼りないことが多いが、昔のイメージを踏襲してダイナミックに甦っていると何だか嬉しい。

 

朱里エイコの名曲「北国行きで」を徳永英明がカバーしているバージョンはとくに好きだ。

 

YouTubeで音源を探したが見つからなかったので、ここで紹介できないのが残念。男声のボーカルのほうが合っているかと思ったほどだ。

 

代わりに徳永版の「駅」と「時代」を載せてみる。

https://www.youtube.com/watch?v=0aASgMv5odU

 

https://www.youtube.com/watch?v=Z1RzSEBKLt8

 

コロナで活動再開のめどが立たない我がオジサマバンド活動でも「駅」は何年か前に演目に加えて必死に歌ってみた。

 

アマチュアバンドだからカバー曲を中心に構成するのだが、やはり「駅」は一度は挑戦したい曲だと思う。

 

わがバンドでカバーした曲としては「見上げてごらん夜の星を」の「ゆず」バージョンもある。

 

原曲は坂本九。私が生まれる前の曲である。さすがに大昔的なイメージだが「ゆず」のカバーアレンジがカッチョ良くてそちらをマネさせてもらった。

 

https://www.youtube.com/watch?v=s3f6FIRQVWA

 

久保田早紀の大ヒット曲「異邦人」もアコースティックバージョンで演目に取り入れたことがあるが、この時、参考にしたのは本家の曲ではなく、元コメコメの石井竜也がカバーした曲だ。

 

この人も歌唱力があるので、いろんな歌をカバーしている。「異邦人」とともに八神純子の「みずいろの雨」を貼ってみる。

 

異邦人

https://www.youtube.com/watch?v=ZTdgvq_2Rmc

 

水色の雨

https://www.youtube.com/watch?v=NGUt4l9ksG4

 

 昭和歌謡のなかでも屈指の名曲と言えばちあきなおみの「喝采」だ。さすがに様々な歌手がカバーしている。

 

でも、ちあきなおみを越える世界観を表現できる人はいない。カバーしたくなる歌だが、カバーする人が増えれば増えるほどちあきなおみの凄さが引き立つ。

 

越路吹雪の「愛の賛歌」なんかも同じ次元かも知れない。「あの人だからこその歌」を実感するのもカバー曲を聴く一つの楽しみ方だろう。

 

JUJUの歌う「喝采」は思ったより良かった。ちあきなおみの表現力とは比べられないが、演歌の大御所みたいな歌手がキチンと歌うより味わいがある。

 

https://www.youtube.com/watch?v=aCQxOU0gQYs

 

ちょっと変わったところではクレイジーケンバンドのボーカルの人が熱唱する「あの鐘を鳴らすのはあなた」がなかなか格好良い。

 

男キーだから一緒に歌いやすい。私も運転中に一人こっそりこれを流しながら熱唱しちゃうことがある。

 

あの鐘を鳴らすのはアナタ

https://www.youtube.com/watch?v=XkpQsr9j5Sw

 

 結局、名曲として親しまれている曲は秀逸なメロディーラインと歌詞の物語性がマッチしていることが基本だ。誰が歌っても聴く側の耳にスムーズに入り込んでいる。

 

原曲とは違う違和感もあるが、名曲の持つ力のおかげで聴き込むうちに馴染んでくるケースも多い。

 

昭和の名曲の特徴を極端にいえば、職業作詞家が練りに練った小説のような物語を、これまたプロの作曲家が日本人の耳に心地よい予定調和のようなメロディーで包み込んでいる点だろう。

 

だから年月が過ぎても色あせない。聴いていてどこか安心する。カバー曲には賛否両論があるだろうが、あくまで原曲をリスペクトした復刻という観点で制作されている分には大歓迎である。

 

最後に名曲「喝采」の石原裕次郎バージョンを載せてみる。なかなか渋い。こういうのが染みる年齢になったのかと思うとちょっと複雑だ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=4l3TkyGFd3s

 

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

徳永さん、ゆずさん、ケンバンドさん、石原さん ..
すっと鳥肌たちました...よ

富豪記者 さんのコメント...

コメントありがとうございます!

それぞれ味わい深いですよね!