「ビアガーデン神宮」。コロナ前にちょくちょく出かけていた気持ちの良い場所だ。そんなアダ名で呼んでいたのは神宮球場である。
ヤクルトファンの友人がいつも内野席最上段を確保してくれる。後ろの通路まで占有?出来るから試合を肴にスタンディングバー状態でワイワイと楽しむ。
先日、2年ぶりに「ビアガーデン神宮」に行ってきた。気持ちよい秋風の中、ナイターを観ながら唐揚げ片手に生ビールをグビグビ!・・・、するはずだったのだが、何と「アルコール提供禁止」という予想外の事態に愕然とした。
緊急事態宣言も解除され、どこの店でもアルコール提供を始めたから、まさか屋外公園のような球場でアルコール禁止だとは思ってもみなかった。
みんなのために唐揚げを大量に持参してきた友人も茫然自失である。観客数の制限が行われ、密ではない状態だったから尚更ショックは大きい。
それにしても神宮球場で感じたのは、日本人の類いまれな真面目さである。アルコールは強制的に禁止されているから守るのは当然だが、今までだったら聞こえてきたワイワイガヤガヤとした歓声も聞こえない。
場内アナウンスでは、大声を出さないようにとは要請されていたが、大声どころか会話をしている人も少ない。まるで会話禁止と強制されたかのかのような静かさだった。
山田哲人と村上が連打したって基本的には拍手だけ。神宮名物の東京音頭に合わせての小傘の上げ下げだって声の無い中で行われる。
2年ぶりだったせいもあるが、ちょっと気持ち悪いぐらいの雰囲気だった。真面目なことは単純に良いことだが、何だかちょっと恐いような気がした。
我々4人組はそもそも野球観戦よりもワイワイガヤガヤが目的みたいなものである。それなりにバカ話しながら過ごしたが、やはり周囲の静かな空気に気圧されて何となく小さい声になってしまう。
無言の同調圧力みたいな感じだ。客席は一席ずつ間隔を空けて販売されている。おまけに風がよく通る屋外で誰もがマスクも着けている。それなのに静かにすることが強要されているような雰囲気だった。
もちろん、念には念をの精神で感染対策に神経質になるのは結構なことだ。とはいえ、これだけワクチン接種が進んだ今になっても以前と変わらぬ感覚のままでいることにはちょっと違和感もある。
まあ、私がここでブツクサ言っても仕方ないが、意識を少しずつ変えていくこともそろそろ必要だと痛感する。
夜の遅い時間にマンション5階のわが家の窓から外を眺めると、人通りがほとんど無いのに歩いている人は例外なくマスク姿だ。自転車に乗った人までマスクをしたままである。
その真面目さがヨソの国よりも大惨事に至らずに済んだ理由なのだろうか。だとしたら私の違和感のほうが間違いということになる。
なんともビミョーな話だ。
で、酒を出さないビアガ-デンをあとにして旧友が営む赤坂見附の飲み屋さんに移動。バカ話を肴に改めて飲み直す。
野球観戦でちょっと冷えた身体に芋焼酎のお湯割りが染み渡る。酒を伴う4人以上の飲食に参加すると感染リスクが2倍だか3倍になるという話もあったが、人間の暮らしはそんな数字で割り切れるものでもない。
リスクなら道を歩いているだけでクルマにはねられることもあるし、上からモノが降ってきて死んじゃうことだってある。
あんまりそんなことばかり書くのも刹那的だから適当にするが、やはり節度は守りながら楽しく人と人との交流は続けたい。
酒を飲みながら友と語らう時間は生きる上で必要なことの一つだと思う。
4 件のコメント:
でもルールは守りましょう!
ありがとうございます。はい、意味のあるルールは守らないといけませんね!
念には念の精神が正しいのか、やり過ぎなのかがよく分からないのが、またやっかいなところですね。
確かに厄介ですよね。
いずれにせよ、ゼロはあり得ない話ですから、これからは感染そのものより重症者数の推移に気を配る方向にいって欲しいと思います。
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