2023年8月30日水曜日

雑食日記



大衆酒場では黒ホッピーを飲むことが多いが、この日は謎のサワー。その名も「みぞれサワー」。バイスを凍らせて溶かしながら飲む。暑い日ならではだ。冬にこんなのが出てきたら倒れそうだ。人形町の「大穴」でのこと。厚切りゆで豚と合わせたら幸せな気持ちになった。

 

 

某日、久しぶりに新橋の「ほりうち」に行く。ヤケクソみたいにチャーシューをてんこ盛りにすることで有名。麺もスープもまるで特徴はない。あくまでチャーシューを楽しむ店。

 



この日は半チャーシューざるらーめんを注文。チャーシューは半分だ。そんな情けない頼み方をしたのには理由がある。串揚げ屋でしっかり飲み食いした直後だったから。さすがに通常盛りのチャーシューは無理だと判断、年齢的にはハシゴするだけで立派だと思うが、やはり半チャーシューというシャバダバな頼み方に敗北感を覚えた。悔しい。

 

 

某日、東京駅近くの「釧路」という店に行く。毛ガニを久々に堪能。10年ぐらい前まではアホみたいに毛ガニを食べていたが、最近は以前ほどカニに対する情熱がない。これも加齢のせいだろうか。

 


その昔、カニに詳しい大人になりたいと一念発起して北海道、北陸、山陰、九州などにカニを食べるためだけの旅をした。あの頃の執着心が懐かしい。

 我がカニ研究の結論は「毛ガニが最高」。この日も無心にホジホジする。カニ味噌をちょこっと載せた脚肉と冷酒の組み合わせに無言で悶絶。

 

 

某日、しこたま酔った流れでラーメン屋。場所は築地あたり。普通のラーメンを注文すると負けた気がするのでチャーシュー麺。空腹でもないのに相変わらず無謀だ。

 


客がいないラーメン屋ほど危険な店はないというのが世の中の常識だが、その教訓通りちっとも美味しくなかった。硬めでと頼んだ麺はまったく茹でてないようなゴリッとした食感、スープはただただしょっぱい、チャーシューは冷たい。惨敗。それでもいつかまた酔っ払っていたら再訪しちゃうのかもしれない。

 

 

某日、今年始めての生のイクラに遭遇。初めて入ってみた東銀座のカジュアルなお寿司屋さん「きたろう」でのこと。大箱系チェーン店の系列だから回転寿司に毛が生えた程度のお店だと思っていたが違った。良い意味で裏切られた。

 


近隣の高級寿司店よりは遥かにカジュアルだが、結構いいネタが揃っていた。雰囲気も大衆的過ぎず適度な落ち着きがある。凛とした高級寿司店の空気は時に億劫に感じるからこういう店の存在は貴重だ。

 生のイクラを楽しめる期間は短い。醤油漬けで出されたのだが、味付けが強すぎず生卵みたいな味わいが感じられて柔らかな食感と相まってこれまた冷酒のお供に最高だった。

 

 

某日、バンド練習を終えた後に神保町の老舗「揚子江菜館」に行く。池波正太郎が愛したというやたらとボリュームのある焼きそばや元祖だと主張する冷やし中華で有名な店。

 


冷やし中華は自宅で食べるのが私の基本である。その理由は具材が鬱陶しいからである。家では麺を2玉、横にチャーシューを4,5枚添えてあくまでも麺だけを主役に食べる。

 この店では当然のようにキュウリとか邪魔なものがゴッソリ載っていたが「元祖」と言い張られている以上、冷やし中華ラバーとしては有難がって食べねばならない。普通に美味しかったが麺があまり冷たくなかったのが残念。

 ウチで冷やし中華を食べる際には、冷蔵庫に常備してあるキンキンに冷えた水でシメるようにしている。そんなちょっとしたこだわりだけでウマさは510倍にも感じる。ウチの勝ちである。でも、こちらのお店は一年中冷やし中華が食べられるからその点に関しては尊敬している。

 

というわけで今日は短文で雑食の日々を書くつもりが結局いつものように長文になってしまった。

 

 

 

 

 

 

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