2008年12月3日水曜日

ネットオークション

何年かぶりに、マイ徳利やマイぐい呑み、マイ壺の一部を処分しようとネットオークションに出品してみた。

それぞれの商品へのアクセス数は数年前よりも多かったが、結果は想像より低調だった。やはり昨今の不景気も関係している気がする。

人気陶芸作家の作品で、そこそこの程度が維持され、ちゃんと画像を掲載して、購入時の木箱もきちんとセットで出品されていれば、だいたい相場は決まってくる。

私自身は、4,5年ぐらい前まで、よくネットオークションで作家モノを調達していたので、相場はある程度知っている。そのうえで今回、自信満々の出品作が、私が設定した最低落札価格よりちょっとしか上がっていないことにビックリ。上がっていないどころか、入札ゼロもあった。

アクセス数だけでなく、アクセスした人のうち、自らの注目リストに登録した人の数も出品者は把握できるのだが、その注目度からすると、実際の入札数が低調。

人間国宝の壺も出品してみた。10年以上前にネットオークションで確か4,5人で入札を繰り返し、なんとか落札した一品。

今回、自分の想像する堅めの落札価格の半額程度をスタート価格に設定して出品した。最低価格で落札されたら、笑えないほど損するなあ、などとタカをくくっていたら、なんと入札自体がゼロ。結局手元に残ってしまった。嬉しいんだか悲しいんだか微妙。

ただ、形状や箱の状態などから考えると人間国宝の作品にしては文句をつけたい部分もあった。いい人をウリにする私は、それを商品説明にきちんと書いておいたので、この影響もあったかも知れない。

一方で予想以上の高値が付いたのが、九谷焼の人間国宝の酒杯と天才作家の青磁の酒杯。

いずれもスタート価格の3倍ほどの値段。私の購入価格をも上回った。キチンとした貴重品には不況時でも高値が付く証拠だ。

だいたい、オークションに出品して処分しようとしている時点で、私にとって不要なのだから、その結果にアレコレ言っても仕方ない。

残念だったのは、備前焼の酒器の巨匠・中村六郎さんの作品。思ったより安値で終了してしまった。いくつか持っているこの作家の作品のうち、そこそこ良いレベルの徳利と酒杯を出品してみた。

数年前に亡くなってからは、当然、新作は出ず、希少性は高まり、代わりに存命の息子さんの作品が上物なら高値が付くという話も聞いていた。

とくに徳利のほうは、5日間の出品期間中、アクセス数は400を超え、注目リストに加えてくれた人がその1割もいた。ところが、実際に入札してくれた人はわずか3人。結果、かなり堅めに設定したスタート価格の2割アップという水準で終了。

自分の想像はアテにならないと思い知らされたことは確かだが、数年前に出品したときは、事前の想像と落札結果にさほど狂いはなかった。

数年前より市場規模が拡大中のネットオークションに期待していたが、やはり、消費動向に寂しい風が吹いているようだ。

まあ想像以上に高値で処分できちゃってたら、きっとロクでもないことにお金を使ったのだろうから、いさぎよくあきらめよう。おとなしくしていようと思う。

世の中に広まる「おとなしくしていようと思う」気持ちが不景気を加速させている・・・。

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