2009年4月17日金曜日

買い物中毒

たまに買い物中毒の症状が出る。買い物といっても女性のように洋服や装飾品を集中的に買うのではなく、家の中の細々としたものを買いたくなる。

今回の中毒は、私の書斎兼寝室にマイサウナを導入したことがきっかけだ。一部模様替えをしたことで、部屋全体を整理したくなって東急ハンズやホームセンターに出かけてはオトナ買いを繰り返している。

小物整理用の小さなハコとか、すき間用のスリムな収納棚とか、ちょっとした場所にかけるフック、突っ張り棒を使ったグッズなどなど便利グッズをやたらと買った。

東急ハンズやホームセンターをウロウロしていると、余計なモノまで買ってしまう。男性的な買い物の仕方だとつくづく思う。

ついでに買うモノが目的のモノより数多くなり、買ったはいいが、使えなかったり、サイズが合わなかったり、結局は整理したはずの納戸に収納して、またまた納戸は無駄なモノが増える。

今回も、吸盤が吸い付かないところに貼っておく補助板とやらを大量に購入。家に帰ったら同じものがたくさんあってビックリした。だいぶ前に私が買っておいたらしい。だいたい吸盤付きグッズを使うような場所がそんなに無いのにどうして買ってしまうんだろう。

家電製品のコード類をきれいに処理する便利グッズも買った。こちらも家に同様な商品がわんさかあった。こういうことをしているから貯金が増えない。

大騒ぎして休日の時間をめいっぱい使ったのに気に入ったのは、大したことのないものばかり。書斎デスクの引き出しの中で散乱したペンとか小物を小分けする小箱とか、サウナの中に設置した幅20センチ程度の棚ぐらいだ。お洒落なトンカチも新調できて嬉しかった。

もともと日曜大工みたいな作業が苦手なので、ホームセンター的な世界は、本来得意分野ではない。それなのにあの手の店でブラブラしていると妙に楽しい。

ドアの上とか鴨居にひっかけるだけのハンガーラックみたいな便利用品を見つけるとすぐ欲しくなる。突っ張り棒が付いている棚とかもついつい買ってしまう。自宅は収納場所がやたらと多いので、そういう便利グッズの出番はないのだが、欲しくなると止まらない。一種の中毒だ。

大型のものは、たいてい「お客様組立品」だ。これが大の苦手でいつも苦労する。わが家の納戸に収まっているメタルパイプで出来ているありがちな収納ラックなんかも、以前、お店に掛け合って、すべて完成状態の展示品を持ち帰ってきた。

今回もサウナの横に置いておくのにちょうど良いサイズのスリムワゴンというシロモノを発見。天然木の雰囲気が我が愛しのサウナの色と似ている。天板にはタイルが貼られ、ちょいとお洒落だ。

たいして大きくなかったので、箱入りの新品ではなく、値札と能書きが書いてある紙が付いた現品をレジまで持っていった。ところが、融通の効かなさそうなイジワル顔のお兄さんが私の企みを拒絶する。

少し傷も付いてネジもゆるんでいる現品だ。売値に文句を付けずに買っていこうというのにどうしてダメなんだかサッパリ分からない。そのように説明して、おまけに保証書だって要らないぜと言っているのにイジワル顔は頑として譲らない。出世しそうにない店員だ。

頑として現品持ち帰りを拒絶されると、その商品の組立てが異常に難しいのではと思えてくる。というか、その商品が憎たらしくなる。当然、「じゃあ結構です」と舌打ちして断念することにした。

思惑通りに“お持ち帰り”できない時の寂しく辛い敗北感は、夜の街角もホームセンターも同じだ・・・。

おっと、話がそれかけた。

気に入るモノには物語が必要だ。私が大事にしているぐい呑みだって旅先で窯元を訪ねた思い出とセットだから愛着がある(全然話の趣旨が違うが・・・)。

先に書いたメタルパイプの収納ラックだって、サンプル展示品をそのまま買ってきた行為が懐かしい思い出だ。

そう考えると、イヤな感じの店員に敗北した問題のスリムワゴンは、仮に頑張って組立ても私はきっと気に入らない。目にするたびに敗北感を思い出す物は買わなくて正解だろう。

でも欲しい。どこかで現品売りをしてくれる店を探すことにしよう。

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