2009年4月30日木曜日

実は一番ホッコリする店

寿司だ、銀座だ、ホテル飯だとかアレコレ書き綴っているこのブログ。ブログのタイトルのせいで、なかなかB級グルメを取り上げることができない。

ホッピー(とくに黒ホッピー)も実は好きだし、たまに無性にモツ焼き屋に行きたくなる。でも、富豪記者を名乗る以上、そういう店に出没した話は内緒にしている。

会社のある池袋は、怪しげでディープな飲食店が多く、とくに中華料理系は、日本人の客を見かけない異空間的魔界レストランも多い。味の方は、3件に1件はアッと驚くタメゴローって言いたくなるほど激ウマだったりする。

その手の店は富豪的ではないので、割愛するが、今日は自宅近所の焼鳥屋の話。安くて決して綺麗ではない。客層も微妙。でも実は私が一番ホッコリする店だったりする。

池袋駅から某私鉄で2駅。わが家から徒歩5分に位置するその店は、タコ入道のような店主が切り盛りする。初めて入った客はきっと微妙な空気感で落ち着かないと思う。

私もそうだったが、たいていのものがウマいので、ついつい通っているうちに中毒になった。2週間も行かない日が続くと禁断症状に見舞われる。



写真は上から、軽く炙っただけの半生のササミをキムチで和えた一品、ササミチーズフライ、そして白レバのたたきポン酢。飽きもせずたいていこのラインナップで焼酎をグビ呑みする。

白レバはニンニク醤油で刺身で食べるか、限りなくレア状態の炙りをポン酢で食べるかいつも迷う。なんとなく、疲れがたまっている時は炙ってもらい、元気な時は、刺身で食べている。

尿酸値にとっては、最低最悪の食べ物だが、これが私のスタミナ源だと思い込んでいる。

焼酎はボトルキープといえば聞こえはいいが、もう3年ぐらい同じビンを洗いもせずに使い続けている。

ラベルを剥がしたハダカの4合瓶を使っているのだが、中身がなくなる都度、一升瓶から注いでもらう。だからアルコール消毒のみ。最近はボトルの外側がベタついてきたので、先日、おしぼりで入念に磨いておいた。

この店では生ビールがあまり美味しくないので、ビールが欲しい時に少し困る。瓶ビールにするか、生グレープフルーツサワーを一気飲みするしかない。

こう書いてくるとロクでもないが、食べ物は単純明快にウマい。揚げ物にしても、注文の都度、衣を付けて揚げ始めるせいか、安くて疲れた油を使っている割には、実に美味しく仕上がる。

焼鳥も1本百数十円にしては文句なし。セセリ(首肉)。ハツ(心臓)はとくにウマい。周辺5キロ四方にこのレベルのハツを出す店はないと思う。近所で他の店には行ったことがないが・・。

鴨肉のネギ間も私が必ず頼む一本。ジューシーで奥深い風味が楽しめる。これだけは1本250円だかの値付け。近所では富豪級の料理かも知れない。

滅多に食べないのだが、ご飯モノも実に素晴らしい。玉子焼き造りの達人である店主が仕上げる親子丼はひっくり返るほど美味しいし、焼鳥丼もタレ味が白飯に染みてウットリする。

極上タマゴを使った生卵かけご飯はゼヒ食べたいのだが、店では未体験。

生タマゴかけご飯を外食時に食べようとは思わない。最近は、専門店もあるらしいが、やはり家庭で楽しむべきスーパーファーストフードだと思う。

そんなこんなで、店主に頼んで、極上卵を数個ほど家に持ち帰ってみた。炊きたてご飯で生卵かけご飯にしてみた。

デロっとしている痰みたいな部位を捨て、ぷっくらとした橙色の黄身とさらっとした白みだけで、あとは上質な醤油だけ。薬味不要。わしわしとかっ込む。ウマすぎて感動。

人生最後の日、死ぬ前に食べる一品を選べと言われたら生卵かけご飯を選ぶ気がした。

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