ダイエットが楽しい。この心理は多分我慢することに快感を見出すM的な心理だ。倒錯した世界に入り込んだような気がする。
体重がなかなか減らない状況のなかで、禁じ手の甘いものを食べてしまった。これがまたウマかった。ずっと甘いモノを我慢していたから余計にそう感じたのかも知れないが、冷静に考えてもウマかった。
とある夜の銀座にて。サプライズでケーキをいただいた。シャンパンもいただいてしまった。糖分バッチリの組み合わせだ。
この日も低カロリーのひもじい夕食で済ませていた。その苦労が台無しだが、禁断の味ってやっぱり最高だ。
のりぴーの気持ちが少し分かる気がした。
私は酒も好きだが、甘いものも大好きだ。基本的には和菓子好きだが、おいしいケーキなら際限なく食べられる。
ホテルのカフェでやっている女性向けのケーキバイキングとやらで徹底的に食べてみたい衝動に駆られることもある。
妻子がケーキ作りに励むことがあるのだが、以前、大量に作ってあった生クリームをすべて舐め尽くしてしまって、妻子を泣かせたこともある。
シャンパンとケーキをむさぼった夜、言いしれぬ喜びに包まれたのだが、これもまた「ごほうび」をもらったMの気分と同じだろう。
ごく一般的なショートケーキだったのだが、スポンジばかり威張ってるチンケな作りではなく、優しい味わいの生クリームが主役だ。
シャンパンを浴びながら、生クリームに埋まって眠りたい気分だった。
翌日の朝、不思議と体重は増加していなかった。「太る太ると思うから太る。楽しく食べれば太らない」という非科学的なおまじない的発想は正しいようだ。
いいことづくめの一夜だった。
ちなみにケーキとシャンパンをいただいて気持ちよく店を出る際、翌週その店が「パーティー期間」だと告げられた。
銀座で「パーティー」と言えば「営業強化月間」と同義語だ。
浮かれ気分の私の手には案内状が握らされていた。お礼参りは欠かせない。
2009年10月9日金曜日
ケーキとシャンパン
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