風が随分とひんやりしてきた。想像するものは「おでん」だ。久しぶりに銀座の「おぐ羅」に行った。さすがに混雑。もう少しすると予約ナシでは入れないだろう。
数日前に仕事関係のお呼ばれで新宿のマズいおでん屋さんでつらい時間を過ごしたこともあって、口直しに一人でふらっと出かけた。
この日のオススメメニューには、しめ鯖とカツオのタタキ。普通ならどちらかを頼むのだろうが両方頼んだ。私の場合、真っ当な店でメニューにこの2つが揃っていたら両方食べないと気が済まない。
案の定、抜群だ。この店のカツオのタタキは大量の薬味と特製ポン酢の大海原にカツオが埋もれている。カツオを食べた後に残った薬味とポン酢の海に熱々のおでんの豆腐を投入するのがお約束。クセになる。
おでん屋さんとはいえ、気の効いた料理屋さん的な楽しみ方がこの店の特徴だ。奇をてらった料理はないが、何を頼んでも間違いない。
お値段はあくまで銀座値段だが、この店独自の空気感が好きな人ならドンマイドンマイって感じだろうか。
私がよく注文するツマミがカニ身のカニミソ和え。何の変哲もない読んで字の如くの一品なのだが、値段相応にそれなりに気前よく盛られているのでチビチビ酒と共に楽しむにはもってこい。
焼酎のロックで酔っぱらい、一応ダイエット中なので、肝心のおでんはいつもとは違うラインナップを頼んだ。
揚げ物系はパスして、大根、ぜんまい。わかめ、ごぼうなどなど。われながらビックリだ。スーパーヘルシーって感じ。
精進料理を食ってる坊さんみたいだ。
若い頃親しく交際していた友人、知人は、全員が全員、私の異常な野菜嫌いを問題視していた。そんな私がわざわざおでん屋さんで野菜を喜んで食べるようになった。人間確実に進化する見本みたいな話だ。
なせばなる!ってことだろう。
そうは言っても、ごぼうってどうしてあそこまでマズいのだろうか。気が狂っているとしか思えない。
オトナだから、そういうことは口にも顔にも出さずに黙々と食べた。オトナになるってそういうことなんだろう。
2009年10月14日水曜日
オトナのおでん
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