2010年12月24日金曜日

クリスマスと忠臣蔵

クリスマスイブだ。だからどうした。うっとおしい。こんな感覚も加齢のせいだろうか。

街のイルミネーションの綺麗さは認めるが、正直、せわしなさを痛感させられるようで苦手だ。もうすぐキンキラが終わってくれるかと思うとホッとする。

私だって若い頃はクリスマスにときめいたこともあった。クリスマスソングを編集したお手製カセットテープを得意になって作ったり、そんな流れで海までドライブだってしたもんだ。

大きなツリーの下でチューしたことぐらいあるし、気取ったホテルでせっせと交尾活動に励んだことだってある。

でも、やはり日本人の12月といえば「忠臣蔵」だろう。やっぱり赤穂浪士に尽きる。

明日、テレビ朝日のドラマスペシャルが忠臣蔵だ。小学生の頃からの忠臣蔵ファンである私にとっては、結構楽しみだ。

ストーリーはだいたい分かっている。それでも一生懸命見てしまう。それが12月の正しい日本人の姿だ。

今回のドラマは大石内蔵助に田村正和、吉良上野介に西田敏行だ。うーん、どうだろう。

なんか逆のほうが似合う気がする。正和じゃチョット疲れてるしニヒル過ぎ。なにしろ実年齢が67歳だ。大石は討ち入り時には45歳だったのでビミョーな感じだ。かえって吉良役のほうがいい味出しそうな気がする。

まあ斬新なキャスティングではある。非常に大きな問題は、“かんしゃく持ち浅野”の未亡人である遙泉院を「檀れい」が演じることだ。

なんの恨みもないのだが、私は「檀れい」が強烈に苦手だ(ファンの人、スイマセン!)。あの人を見ると条件反射でチャンネルを替えちゃう習慣があるので、ドラマを見ながらそのクセが出ちゃうと困る。

忠臣蔵での遙泉院といえば、討ち入り前夜に訪ねてくる大石とのやり取りが見せ場だ。

端的に解説すると、最後の最後まで「仇討ちなんかするもんかい」という態度の大石に対して、浅野公の未亡人として「あんたそれでもキンタ○付いてんのかい」とキレる場面だ。

吉良サイドのスパイが遙泉院のそばにいることを察した大石が機転を利かせて討ち入りの予定をスッとぼける。私の大好きなシーンのひとつなのだが、「檀れい」か・・・・。うーん。

忠臣蔵といえば役所広司と佐藤浩市による映画が公開されたばかりだ。結構評判が高いみたいだ。時間を作って見に行きたい。

昭和50年のNHK大河ドラマ「元禄太平記」にハマって以来の忠臣蔵ファンである私は、小学生の頃、親にせがんで赤穂まで旅行にも行った。顔の輪郭部分だけくりぬいてあるシュールな大石の絵が描かれたハリボテで喜んで写真を撮ってもらったぐらいだ。

泉岳寺にも何度か行った。内容は忘れちゃったが随分と関連本も読んだ。

ここ数年、密かに期待しているのが、「吉良さん、お気の毒」という設定での忠臣蔵だ。だれかアマノジャクなプロデューサーがドラマなり映画化してくれないだろうか。

実際にそういう角度からの歴史観も根強く存在する。そりゃそうだ。何の因果か知らないが、お上の裁きに逆ギレした失業者達が、お上にケンカを売らずに、吉良さんに逆恨みをして寝込みを襲ったわけだ。脚色の仕方によっては面白い作品になると思う。

吉良側からみれば赤穂浪士は、荒くれたテロリスト集団でしかないわけで、隠居した爺さんとしてはぶったまげた話ではある。

まあ、そんな映画を作ったら、配給会社も監督も出演者も、日本の伝統を愛するコワい顔の各種団体から総攻撃を受けるだろうから実現は難しいかもしれない。

まあそれはさておき、クリスマスの夜に「コテコテのニッポン浪花節ドラマ」をぶつけてくるテレビ朝日の粋な編成に乾杯したい。

「メリー・忠臣蔵!」

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

朝乃大気(ペンネーム)と申します

『非 忠臣蔵 ~徳川綱吉の陰謀』という電子書籍を
http://www.digbook.jp/product_info.php/products_id/13458
に掲載しております。

忠臣蔵を新しい視点から描いたミステリーです。

数年前に単行本化し、読まれた方からは好評を得たのですが、出版社の倒産により、絶版となったものを電子書籍化したものです。
税込み315円ですが、よろしければ、ご一読ください。

ただ、赤穂義士ファンの方は、その内容にむっとされるかもしれませんが……。