浜松町に昨年暮れにオープンした「おでん国見」。中学、高校、大学と一緒だった旧友が開いた店だ。オープンから2ヶ月、そろそろ落ち着いただろうと再訪。
http://www.hotpepper.jp/strJ000961433/
やはり冬のおでんは日本の文化財みたいなもの。コンビニのおかげで国民食ともいえる存在だが、やはり専門店に出かけて酒とともに味わうとジンワリと暖まる。
オープン記念に私が集めていた「ぐい呑み」をいくつか進呈した。日本酒を注文するお客さん用に使ってもらっている。
バタバタのオープン時期と大繁盛の年末をやり過ごしても、いまだに一つも割れていない。風貌に似合わずキチンと仕事をしているんだなあと店主を見直す。
おでんの他には沖縄料理がアレコレと揃っているのがこの店の特徴。おでん屋さんにとって苦労しそうな夏場はオキナワンフードにウマい生ビールがあれば、結構使い勝手のいい店になりそうだ。
テビチ(豚足)の唐揚げを注文してみた。お世辞抜きにウマい。下ごしらえが丁寧なのだろう。豚足の変なクセが無く、いい感じに揚がっている。ポン酢系のツケだれとの相性もバッチリ。
まだまだ東京では豚足料理が普及していない。うまく調理すればなかなかイケル。この店の唐揚げはテビチのおでんとともに名物料理になりえると思う。
私自身、豚足といえば、変な台湾料理屋で臭みのあるマズいヤツしか食べたことがなかったのだが、沖縄に数え切れないほど出かけた中で、何度も「目からウロコ」を体験した。
沖縄のおでん屋さんではメニューに必ず豚足、すなわち「テビチ」がある。昔は私も恐る恐る食べていたのだが、今では定期的に口にしたくなるほどの好物になった。
おでん汁とともにあのテュルテュルした食感が口に広がるとウットリする。脂っぽい感じもうまい具合にカラシが中和してくれる。あっさり系の具が多いおでん連合において秘密兵器だろう。
この日は、テビチ以外にも塩ソーキの煮付けやスーチカー(塩漬け豚)を注文してみた。セントラルキッチンで作られる料理を提供するような沖縄居酒屋が大ハヤリだが、さすがにこの店は個人経営の店だ。しっかり丁寧に調理されており、テキトーな沖縄居酒屋よりも確実に美味しい。
焼酎のお湯割りだけをグビグビと呑んでいたので、ササミのキムチ和えも頼んでみた。これが意外にも大当たり。甘ったるいだけのキムチとは別モノ。酸味、辛味が抜群のキムチを使っている。かなり辛いが焼酎の相棒としては悪くない。
キムチを誉めたところ、こだわりのキムチをわざわざどこかまで仕入に行っているらしい。風貌に似合わずマメに働いているんだなあと店主を見直す。
肝心のおでん自体に大きな特徴があるわけではないが、豚料理やキムチとかの強めの食材の後だと、しみじみとウマい。やはり冬のおでんは日本が誇る有形文化財だ。
締めにおでんスープを使った出汁茶漬けをもらう。紅生姜がトッピングされているので、沖縄そばみたいな雰囲気。これまた暖まる。
お湯割り、豚、キムチ、おでん、茶漬け。最近冷え性の私をポカポカさせるには充分だ。店を出た後の外の空気がやたらと気持ちよい。
ほろ酔い気分でしばしブラブラ。結局、家に帰るはずもなく、タクシーに乗って夜の街に沈没してしまった。
旧友の店だけに誉めてばかりになってしまった。でもウソは書いてません。
2011年2月4日金曜日
おでん国見 再訪
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