2020年2月3日月曜日

扁桃腺 30年の物語


扁桃腺が爆発!して先週は更新をサボってしまった。12年に1度は発症する。喉が腫れるだけなのだが、インフルエンザのほうが遙かにラクチンである。

今回は1週間まるまるダウンした。そのうちの4.5日ぐらいは39度近い熱が続いてヘロヘロだった。

水を飲むにも喉が痛くて全身がこわばる。身体中の節々が痛いし、寒くて震えた直後に汗がドバドバ出たり、なんともメンドーな時間だった。

初めて扁桃腺炎になったのは大学生の頃だ。それまでは一度も症状が出なかったのに二十歳前後から急に始まった。最初の3年ぐらいは1年に2度、3度と発症した。

扁桃腺が爆発状態でヨーロッパに家族旅行に行った時はただただシンドかった。初めてのイタリアで、何も食られずにドンヨリしていたら一緒にいた祖父に怒られた。

「本場のパスタを一口も食わないとは何事だ!」。こっちだって元気だったら10人前でも食べたいのに、水を飲むのもツラい状態だから仕方ない。

怒られついでに無理して一口食べたトマトパスタの味は今でも覚えている。トマトの酸味が喉にしみる感じで不快極まりなく、嚙んでいる段階から唾液のせいで喉が痛い。飲み込む際は激痛である。

その後、ドイツの宿でも寝込んでいたのだが、ある時、ふと目を開けると目の前にキリストがいて、私を覗き込んでいた。

いよいよ死んだか、狂ったかと思ったのだが、家族が呼んだ現地の医者だった。あの慈悲深いまなざしは今も鮮明に覚えている。

若い頃は頻繁に潜水旅行に出かけたのだが、旅行前は忙しく仕事を片付けることが多かったから、旅先で扁桃腺が暴れたことも一度や二度ではない。

5年ほど前にもフィリピン・プエルトガレラに行った際、現地に到着した途端に発熱が始まり、全日程をボロ宿で寝込んでいた。

ムンクの叫びみたいな顔で過ごした。ただただ寝込みに行くためだけに出かけた旅だった。



他にもボラカイ島でも扁桃腺爆発に見舞われた。夕陽の名所なのだが、毎日のように美しいサンセットを部屋の窓からムンク顔で眺めた切ない思い出だ。

社会人になってからは扁桃腺炎で入院した経験も2回ほどある。脱水状態に陥ってそんな大げさな展開になった。

入院したところで、せいぜい普段より治るのが1日早くなるぐらいだ。メンドーなことのほうが多い。ある時はたった一錠のデパスを出せ出さないで看護婦さんと喧嘩になったこともある。

我が人生にとって、扁桃腺炎との付き合いは30年以上になる。まるで必要のないものではある。貴重な時間のムダ遣いでしかない。

とはいえ、今回、久しぶりに重症レベルで寝込んでいたことで、様々なことに思いが及んだ。すなわち、日々のフヌけた暮らしへの反省である。

正月休みもあったばかりだし、激務に追われたわけでもない。適度に睡眠も取れていたし、常識的な範囲で健康管理は意識していたつもりだ。

でも爆発しちゃったわけだから、やはり何かしら身の丈に合わない行動が自分の身体を弱らせているわけだ。

思い当たるフシはある。もう少し日々の生活パターンを見直すことにしようと思う。

変な話、あと15年ぐらい後の体力を考えたら、あんな高熱と痛みが続く状態が続くことは恐怖である。きっと肺炎か何かを合併したりして死んじゃう気がする。

自戒の時間になっただけ良しとしようと思う。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

扁桃腺は私も泣きが入ります
あんなイヤなものは無い..
健康第一(^o^)v

富豪記者 さんのコメント...

ありがとうございます。
始まっちゃうと手の打ちようがないから困ったものです。。