2020年6月8日月曜日

豚丼と日本人の呪縛


東京には豚丼専門店が少ない。由々しき問題だ。1300万人都市にしてはごくわずかな数だろう。

人口16万人の帯広市は街を歩けば豚丼屋だらけだ。素晴らしいことだと思う。その一点だけをみれば私は帯広に移住したい。



都内で肉系のどんぶりモノと言えば牛丼である。まさに完全制圧だろう。徳川家康みたいだ。

牛丼屋がおまけみたいにメニューに加えている豚丼はあるが、たいてい美味しくない。きっと豚丼勢力が増長しないように、わざとシャバダバな商品にしているのだろう。

知る人ぞ知る人気店「豚大学」にしても都内に3店舗しかない。その他の人気店も個人店が中心で、学生街にぽつんとある程度だ。



豚丼勢力が伸び悩んでいる大きな理由がある。すなわち「牛肉は豚肉よりエラい」という日本人に染み渡った固定観念である。

昭和の高度成長期の人間模様を描いて大ヒットした映画「ALWAYS 3丁目の夕日」では肉じゃがの肉が豚だったことに生意気な子供が文句を言うシーンがあった。

豚は安モノ、劣るモノ。そんな呪縛に囚われている日本人は想像以上に多い。牛丼があんな安く食べられるのに、豚丼専門店の豚丼のほうが高価なわけだから、牛丼の家康状態は揺らがないわけだ。

そりゃあ牛丼だってウマい。大昔より肉もマトモになったが、そうはいっても出がらしみたいな肉である(すいません、言い過ぎです!)。すき焼き重、ステーキ丼といった本格派の牛と比べれば別モノみたいな肉だ。

だからあの値段で提供される。それをしっかりとマトモな豚肉を使った豚丼と比べて、高い安いを考えるのは意味が無い。

豚肉のほうが牛肉より美味しい。私はそういう感覚だ。牛丼が300円ぐらいで食べられるとしても、1000円超えのウマい豚丼があればそっちを選んでしまう。

わが家の冷凍庫には牛肉はない。肉は豚肉だらけだ。週末の朝昼兼用メシは豚肉を焼いて食べることが多い。いろんなタレが常備してあるので、その日の気分で使い分ける。

先日Uber Eatsで豚丼を探してみた。芝公園にある「じゅじゅ庵」という店があったので早速注文してみた。




醤油ベースの味付けの豚丼とガーリック風味の豚丼を試してみた。バイクで10分以上かけて運ばれてきた割にはさほど冷めていなかったので大満足。近くに住んでいたら頻繁に通っちゃいそうだ。

わが家のそばにある「日本豚園」という居酒屋が宅配専門メニューにしている豚丼もちょくちょくウーバーで持ってきてもらう。今後は「じゅじゅ庵」もヘビーローテーションになりそうだ。

先月このブログでヤケッパチみたいなチャーシューメンの話を書いた(http://fugoh-kisya.blogspot.com/2020/05/blog-post_13.html)が、その店のチャーシューにすっかりハマってしまった。

先日はチャーシューだけを持ち帰って豚丼にアレンジしてみた。我ながら素晴らしい発想だと思った。



速攻でかっ食らってしまったので画像はない。市販の豚丼のタレを軽く合わせながらフライパンで軽く温め直し、ほかほかご飯の上にデンと並べてみた。幸せだった。

最近はちっとも旅行計画が立てられないので、貯めまくっているマイルが少しずつ有効期限が近づいている。

失効しちゃうのはシャクに障るから近いうちに帯広に飛んで豚丼屋めぐりでもしてみようかと思う。

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